○中村利次君 全くいま
児玉審議官のお答えをいただいた、私はそこまでの質問をしなかったつもりですが、実は私は続いてずっとそういういまお答えをいただいたような質問をしなきゃならないと思っていたんですが、私も全くそういう、これはやっぱり言うべくして、資金の上から言ったって確かにこれは濃縮ウランを持ってくるような、あるいは石油タンカーとはまた比較にならないほどの船腹、まあ日本は造船が構造不況だから助かるじゃないかってそういうのんきなことを言っておられないような非常に深刻な問題があるというその問題、港湾の問題、それから先様、相手国の問題、もうおっしゃるとおり。そうなりますと、これは中期、長期的に言いますと石炭の利用ということはこれは世界が考えなきゃならぬことですな、日本だけではなくて。世界が石炭を人類のためにどう利用するかやらなきやなりませんけれ
ども、もう目先、短期、中期に考えますと、石炭に依存するという、石油から石炭に、それから原子力の足らずまえを石炭にということは私はむしろ不可能に近い、またやってはいけないことではないか。ですからエネルギー源としていずれを選択するかということになると、これはやっぱり原子力も石炭の
環境に与える
影響をできるだけなくしていく、そして石炭もと。これはそのほかの地熱だとかその他なんというものは、こんなのはもうまるでエネルギー源としては、大事にして開発をしていかなきゃならないけれ
ども短期、中期には問題にならない。昭和六十年に八十万キロワット、これは電力換算して八十万キロワットや百万キロワットの地熱をやってみたって
——いま水力だって揚水技術の開発でもってもう百万キロワット・オーダーですからね、水力で。原子力だって火力だってみんなこれ百万キロのオーダーになっているわけでありますから、昭和六十年、これから何年もたって、そしてトータル開発が八十万キロワットである、百万キロワットであるというんじゃ、これはとてもじゃないけれ
ども問題にならぬということになりますと、どうしてもいずれを選択するかということになれば
——原子力はすべてやめてしまえという、まあ私に言わせるとこれはもうきわめて暴論と言わざるを得ないんで、原子力が本当に人間のために選択をすべからざるエネルギー源であるというなら、私もいつも申し上げるように、これは原子力発電はやめるべきである。しかし選択の
対象になっている以上は、私はやっぱり原子力の開発を着実にやっていって、再処理問題も
核燃料サイクルの確立の上には不可欠のものでありますから、これもやっぱり当然裏づけをしていかなければならないと思うんですね。
ですからそういう立場から、このスリーマイルアイランドだってずいぶん議論をされてきましたけれ
ども、私は大飯発電所の停止点検については異論がありますということはこの前に申し上げました。安全
委員長からも大飯をとめたのは正しかったという答弁は私は伺わなかった。それをそれ以上私は追及をしようとは思いませんが、たまたま大飯発電所のこの解析結果というのをいただきました。これ見てみたんです。そうしたら、四月の十三日の日に私の質問に対して
児玉審議官が正確にお答えになっているようなことがやっぱり出てきているんですよ、ここにね。それで、私は日本の場合には、主給水ポンプが故障をして補助給水ポンプが全く作動しない、起動しないということはあり得ないと、そういう状態のもとでなければ
原子炉は運転できないはずだと、そのとおりだという答弁でございましたが、しかしこの解析は、その補助ポンプもみんなだめであるという想定のもとにケース1の場合はおやりになっておるんですね。そしてアメリカではそういうことが起きた、日本では起きないことが。そして補助ポンプも起動しないで全面ストップをしたわけでありますから、アメリカの場合にはタービンがとまって炉がとまった。私は、日本の場合には、そういうことになりますと、炉がとまる、そしてタービンがとまる設計ではございませんかと言ったら、ちゃんと正確にこういう答弁をなさっている。「まず
原子炉がとまりそれからタービンがとまるようになっております。」、解析の結果もそう出ているんですな、やっぱり御答弁のとおり。やっぱり「
原子炉トリップが直ちに働く結果、プラントは安全に停止する」、こういう解析結果が出ているんですよ。そしてそういうことになると、
原子炉がとまる結果、「加圧器の圧力上昇は軽微であり、加圧器の逃し弁作動設定圧力まで到達しない」、こういう解析結果が出ておる。だから私は十三日の
審議官の答弁はそのことを答弁されたと思うんですよ。だからそんなオーバーに騒ぎ回ることはない。安全の追求にやり過ぎということはない、やればやるほどいいだろうけれ
ども、全くむだなことをやる必要はないではないかということを私は申し上げているんです。ケース1だってケース2だって、ちゃんとそういう解析結果が出ておる。
これは私は、安全性について政府が問いかけるのはだれかといったら国民でしょう。そうだと思いますよ。そうじゃありませんか。それは反対をする
人たちがアメリカだって日本だっているんですよ。その
人たちは、いままでの実績を見てごらんなさい、どんなことをしようと、どんなことを言おうと反対なんだ、これは。ですから、私がいつも言うのは、とにかく安全であるという、国民に対して安全であるから原子力を開発をしようという選択を求めるだけの自信があったら、大いにおやりになればいいということをしょっちゅう言っているんですよ。
ですから、そういう意味では、これはどうしてもやっぱり安全に原子力の開発を正しくやっていただいて、そのためには
核燃料サイクルというのはこれはもう不可欠の問題でありますから、その場合、私はスリーマイル島のこの
事故が、日本の原子力の安全にして正しい開発に支障があってはならぬとは思いますけれ
どもね。しかしこれはやっぱりどうも支障がある場合だって考えなきゃならぬ。しかしそういうことを全部含めて、大体政府の見通しとして、いつごろどういう形で再
処理工場が、予定される青写真として描かれた再
処理工場ができればよろしいのか、それには前提として、現状はどうなっておるのか、英国の厄介になったり何か外国の厄介になっているわけでありますから。それから、今
国会でこのいわゆる再処理法案が可決議了をされた場合、まあまあ見通しとして、民間の再
処理工場が、順調にいったとすればいつごろできることになるのか。で、そのころの再処理の需給
関係はどういうぐあいに想定をされておられるのか、そういう点についてまずお伺いしたい。