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中村利次君 私は
原子力の安全はすでに確立をされておると思うんですよ。だから
原子力は実用化時代を迎えておると、こういうことになるわけですから。これは
安全性が確立をされていなければ実用化すべきではないと私は思いますよ。たとえば環境問題にしても安全問題にしても、人類の生命と健康に重大な影響があるかもしれないという、そういうものを持ちながら開発されるということはこれは許されないことであって、これは、あくまでもこの
原子炉がすでに実用
段階にあるということは
安全性についてはすでにもう確立をされておると、こういう解釈を私はしているんですよ。しかしながら、とにかく大臣もおっしゃいましたけれ
ども、対策促進ケースで昭和六十年三千三百万キロワット、六十五年六千万キロ、いままでずいぶん下方修正をやってきました。三千三百万キロだって六千万キロが四千八百万キロになり三千三百万キロというぐ
あいに下方修正をされてきたんですけれ
ども、私に言わせますと、その対策促進ケースの三千三百万キロですら達成の見通しがあるのか、これはもう本
委員会その他で私はいままでも何回も何回も
指摘をしてきましたよ。これは大臣に就任されたばかり
——先ほどから御答弁を聞いていますと大変率直な答弁をされておりますので、大臣に就任されたばかりなのにこういうことを
質問するのが当を得ているかどうかあれですけれ
ども、どうですか、やっぱりその対策促進ケース三千三百万キロワットというのが果たして達成できるのかどうか、私は大変疑問がある。これは暫定見通しそのもの、省エネルギーにしても
——時間が余りありませんから余りしゃべっておられませんが、先ほど
藤原委員の方から
質問があった、イランの政情によって
通産省が、政府がですか、省エネルギーの具体策を発表した、結構です。これはもう歓迎しますよ。しかし、
藤原委員がおっしゃったように、何かこう石油ショックがあればあわてて何かやる、イランに事件が起きればあわてて対策を講ずる。そうじゃなくって、政府は言っておるんですから、この世界のエネルギー事情、石油バランスがどうなるであろうと。だからこそ暫定見通しというものも立てているんですから。そして昭和六十年一〇・八、石油換算八千万キロリッターの省エネルギーというものを出しているんですからね。ところが私
どもに言わせますとその裏づけはないじゃないかということを言ってきたんだけれ
ども、イランがああなるとあわててお出しになる。これはもう歓迎をしますけれ
ども、それではいかぬと。それと同じように、
原子力の開発にしましても、大臣は
安全性について国民の御理解が得られれば促進するだろうと、それはそのとおりです。しかし、
安全性の理解が得られないように抵抗をする勢力もあるのですよ。たとえば
原子力発電所は
原子力爆弾と同じように危険があるとか、それは私はその
文書を持っていますがね。広島、長崎の悲劇を繰り返すなという反対宣伝がある。だから、そういう事実無根の宣伝をしていわゆる
原子力の開発を阻止しようという動きもあることはこれは間違いないでしょう。温排水で魚がおかしくなっちまうような宣伝だとかね。
原子力だけの問題ではありませんけれ
ども、超高圧の送電線が通るとその下は草木も生えない
——事実あるんです、そういうあれが。ですから、そういうものに対して国民の
皆さんに
安全性について御安心を願うようなそういう努力をすると同時に、そういう事実無根の宣伝に対してどう対応するか、これもまた大変に大きな課題ですけれ
ども、いかがでしょう、あんまりそういうことに対して答弁することがむずかしいんでしたら結構です。