○
伊藤(公)
分科員 もう少し
周辺の
状況をお話ししないといけないと思いますけれ
ども、実は天皇在位五十周年を記念して
東京に、これは
全国ただ一つ、もちろん指定されたわけでありますが、
東京の立川
基地跡を利用して
昭和公園を指定するということが決まったわけでございます。すでに予算づけもされておるわけであります。この
昭和公園、実は三木内閣の時代にこの構想が一部出たことがあるわけでございますけれ
ども、立川の
基地跡と、それからいまお話を申し上げている多摩弾薬庫の跡地とをグリーンベルトでつないで、そして将来、
東京を割って流れている多摩川を越えてブリッジにして、二眼レフのような形で
東京都民の憩いの場にしようではないかという構想が発表されました。ニュータウンが、いま申し上げたとおり五十万都市ということで急速に都市づくりがされておりますけれ
ども、
東京の南北の道路
状況はもう連日渋滞でございまして、多摩ニュータウンに隣接をしております国電矢野口駅
周辺は、わずか五、六百メートルのところを車で行くのに四十分、ときには橋を渡るのに小一時間かかるという、人口はどんどん急増していく、しかし道路は依然として変わらないという
状況でございます。こうしたことを含めて
昭和公園をつくることが立川の方はもう決まったわけでございますが、いずれにしても、
昭和公園が完成をいたしますと、国立図書館だとかあるいは野外音楽堂であるとか、いろいろな国立の
施設ができますから、
東京の中心部から多摩
地域に、土曜日、日曜日には
昭和公園に足が向くのではないかということで交通の問題がさらに心配をされております。
そこで、
東京を二分する多摩
地域の
市町村では――
東京は、御承知のとおり新宿で山手線に乗りますと、五十五分たつと、最近おくれておりますから五十五分以上かかるわけでありますけれ
ども、規則でいけば五十五分たつともとの駅に戻る、こういうことになっております。多摩
地域二十六市五町一村は、最近はHSSTとか、非常に進んだ新交通システムがございますけれ
ども、そうしたことも含め多摩の連環都市構想、これはモノレールで各
市町村を結ぶ、そうして、そのちょうど中心部に
昭和公園が立川と多摩弾薬庫の跡地を結んでできますと、
東京は山手線と多摩連環都市構想、モノレール構想とが非常にうまくかみ合って、まさに交通の問題でも二極構造になるのではないかというふうに実は考えておるわけでございまして、そうしたことを考えますと、立川の
基地跡だけでは十分ではないわけであります。
かつてからこういう構想が都民の中にも、また中央の中にもそういう声があったわけでございますので、歴史的な
東京の交通改革、そして
昭和公園の指定等、時期的にそういう時期にございますので、ひとつ現
防衛庁長官としても、新しい
東京の町づくりの糸口をぜひ開いていただきたい。
そういう強い認識をひとつ持っていただいて、いまお話を伺いますと、具体的な問題がまだ提起をされていると受けとめていないというような御
趣旨の御答弁がございましたけれ
ども、それでは、
地元の
市町村も、それから
住民の
皆さんも、こういう強い要請をされているのに、具体的な問題提起ということは
一体どういうことを指すのか。
東京改革の非常に大きな問題点でありますから、ひとつありきたりな役人答弁でなくて、
東京の町づくりをこれからどうするかというこの問題を本気で考えていただきたい。これは黙っていれば、当然
米軍は広いレジャー
施設を持っていた方がいいことはあたりまえのことでございまして、たとえ十人使おうと、二十人使おうと、ないよりある方がいいことはあたりまえのことなのですね。
私も、実はここに参りまして
皆さんのお話も伺いましたし、また、横田
基地にいる私の親しい方々からもお話を伺いました。もちろん公式的な
米軍の方々から正式にお話を伺えば、これはぜひ確保していただきたいということは当然でありますが、しかし、横田
基地に住んでいる個々の
皆さん、私が個人的におつき合いをしている家族の
皆さんからお話を伺えば、本来は在留している
米軍の方々が
日本の
施設を使って、そして
日本の
施設の中で
日本の
人たちとたとえばゴルフをやるあるいはキャンプをやるということの方が日米の将来ということを考えればいいのではないかと話すのです。新しい都市づくりのど真ん中に
米軍のレジャー
施設があって、その隣では
日本の
人たちが三DKに押し込められて多摩ニュータウンづくりをしている。非常に不自然な
状況があるわけでございますから、私ももうことしで三年目、同じ
質問を繰り返しているわけでありますが、これは多摩だけの問題でなしに、
東京の町づくりの非常に重要なかなめでございますので、ひとつ真剣に
関係の各省庁で連絡をとっていただいて、そして
米軍側にも強く要請をしていただきたい。
米軍側へのそういう話し合いのルールにのせていただければ、私たちも援護射撃をぜひしていきたいと思っておりますので、御検討いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。