○石田(幸)
委員 これはこちらの方でもなお
検討しますけれ
ども、もう一遍自治省あたりとこの問題を
研究していただいて、学校の先生の人事
異動が三月で、これは議会との
関係もございましょうからいろいろあるんですけれ
ども、三月に人事
異動をしなければならないというような考え方ももう一度見直してみる必要があるのじゃないか。官公庁その他民間でも人事
異動の大半が三月というふうになっているわけですが、これは会社の形態によるでしょうけれ
ども、そうでないところだって一部あるわけですからもう少しやり方があるのじゃないかと、そんなふうに感じます。時間もありませんから、この問題はこの程度の議論にしておきましょう。
最後に、
大学の
地方分散の件と申しますか、そういうような
大学誘致に自治体が大変熱心になっておるというような傾向が出てきているわけですが、今回の国立学校の設置法の一部改正を見ましても、やはり
国立大学は県庁所在地みたいな大きい都市へというように、いままではそういう傾向で来たわけですね。しかし、これからは
地方の時代ということの展望が開けてみれば、もう
一つ考えようがあるんじゃないかと思うわけです。特に田園都市
構想なんというものが出てきているわけでございますが、昨今の各地の小都市の現状を見ますと、三万都市ないし五万都市ぐらいのところは人口がやはり漸減傾向にあるということを考えてみますと、それらの小さな都市の都市機能というものを再開発していくという意味においては、
大学誘致ということは非常に結構なことだと思うのです。
これは二つありますね。いわゆる
国立大学あるいは公立
大学をそっちの方向へ持っていくという点と、あるいは大都会に集中しておる私立
大学をそちらへ持っていくという点です。しかし、いずれにしてもそこで一番ネックになることは財政の問題なんですね。それで、
地方自治体等は、小さいところはなかなか財源がないですから、誘致はしたいけれ
ども現実問題として金がなくてだめだというような傾向が非常にあるんじゃないかと思うのです。
これもある新聞の記事ですが、それを見てみますと、たとえば八王子なんというところば、そこら辺に
大学が移動したいということで大変にもて過ぎて困っておる。これはやはり道路とか下水道とか、そういう問題を整備しなければなりませんから、そんなにたくさん来てもらっても困るというような
状況が生まれておる。あるいは日経新聞等を見ますと、高岡市の青年
会議所がコミュニティー・カレッジをぜひつくるべきじゃないかという意見を出しておられて、各都市の青年層の
状況を見てみると、多いところ、少ないところ、
大学があるないによってそういうものがずいぶん違うというような意味合いのことも分析をしておるわけですね。あるいは最近の不景気のことと関連もするのでしょうけれ
ども、地場
産業との関連において、
大学がそういうものの
研究開発をやってくれれば、そこの地域の青年たちも恐らくそこに居つくんじゃないかということな
ども提唱しておる。
私は、地場
産業と
大学が直結しなければならぬということはちょっと教育の本義にもとると思いますので必ずしも賛成じゃありませんが、しかしながら、非常におもしろいなと思ったのは、これは山梨県の都留市ですが、市立の都留文科
大学などを見ますと、ごみの焼却場も共同建設をしたり、運動施設な
ども市民との連帯の上でつくっていらっしゃる。そういうような試みというものは、その地域の文化の発展なりあるいは体育の振興に直接参画をして非常にうまくいくんじゃないか。こういうような形で
地方の小さな都市の発展に貢献できれば、
大学の機能というものも、ただ
研究、教育をするだけではなく、他の機能も当然出てくるので非常に結構なことじゃないかと思うのでございますけれ
ども、ここら辺についての所見を承りたいわけです。
そういうわけで、
一つは、やはり何といっても、そういう
地方都市を育てていくためには国立、公立
大学をそちらの方へ持っていくという
一つの手があるし、あるいは私立
大学を誘致するについても、財源的な措置というものをやらなければならないと思うのですが、これは国土庁の
関係、
文部省の
関係、いろいろお考えがあろうと思うのですが、まず国土庁の方から、
地方の都市をこれから育成するという意味合いにおいてどんなお考えを持っているか、お答えをいただきたいと思います。