○吉田説明員 お答えを申し上げます。
新年度に入りましてから若干下火ではございますけれ
ども、依然として
郵便局に強盗が入っておりまして、先生方にまで御心配をおかけしておりますことを大変残念に思っております。
この種事件は、先生よく御
理解いただけると思いますけれ
ども、
郵便局に昼間お客様と同様な状態で入ってくるわけでございまして、これを入ってくるなというような
措置は当然とりづらいわけでございまして、大変対策に苦心しておるところでございます。
強盗事件の防止対策としては、この事件にかんがみまして監察官というわけにもまいりませんので、警察官にそのパトロールの強化を
お願いしたり、あるいは
郵便局のそれぞれの局種に相応しましていろいろな警報装置あるいは緊急通報装置等がございます、そういったものを設けて絶えず不時の
事態に備えておるわけでございますが、万一事件が発生した場合には、当然のことながら人身の被害の防止ということを第一義といたしまして、冷静かっ柔軟に対処するよう
指導してまいっておるところでございます。
しかしながら、この一月の末でございますか、例の大阪の猟銃強盗事件に端を発しまして頻発する趨勢にございましたので、私
どもとしても、今年に入りまして特別の
措置を次から次へと打ったわけでございます。その若干を御披露申し上げたいと思います。
まず、本省内に私を本部長といたします
郵便局強盗事件対策本部というものを設置いたしました。これでいろいろと強盗事件の対策等について審議をいたしておるところでございます。
以下若干申し上げますが、こういった効果と言ってはちょっと言い過ぎかもしれませんけれ
ども、最近検挙率も、五十三年四月から五十四年二月までの間は検挙率が三割五分というような調子でございましたけれ
ども、五十四年三月以降は六割五分、六五%までが未然に防止し、あるいは犯人を逮捕しておるというような状況にございます。検挙にまさる防犯なしとか申しますが、これは警察官に全面的に依存しておるわけではございますが、そういった
措置が功を奏しまして最近のやや落ちついた趨勢になったのではないかと思っておるわけでございます。
なお、これまでに
措置した主な点について申し上げますと、これは警察の防犯基準ともいささか
関係がございますが、各
郵便局に防犯体制を確立するために各
郵便局長を防犯
責任者といたしました。それから大局につきましては副防犯
責任者を——おおむね
課長クラスでございますが、指定して、各
郵便局ごとにそれぞれの局情に応じた防犯
措置要領というものを制定させております。
それから、各種防犯装置がそれぞれの
郵便局にございますが、これの装置の習熟あるいは定期的な防犯
指導、それから模擬訓練、こういったようなものを実施いたしまして
職員に対する防犯
指導を徹底いたしておるわけでございます。
なお、最寄りの警察署に対しましては、それぞれパトロールの強化をさらに
お願い申し上げておるところでございます。
第二点といたしましては、これは
一つの経験を周知させるというような
意味で、主として昭和五十三年度に発生いたしました
郵便局強盗事件といったものを分析しましてその結果、あるいは強盗事件防止対策といったものを解説いたしました「
郵便局強盗防止のために」という冊子でございますけれ
ども、これを作成いたしまして強盗事件防止上の手引きとして全国の
郵便局に配付いたしております。
監察官は何をしておるかということでございますけれ
ども、各
郵便局に当然のことながら定期に考査に参るわけでございますけれ
ども、そういった際には、一般の防犯体制とともに、こういった防犯機器等を含む
郵便局の防犯、要するに強盗防犯体制、そういった問題についてその危険度等々を、考査しながら必要な勧告を行うというような体制をしいておるわけでございます。
なお、御
指摘の設備の点でございますけれ
ども、従来
郵便局にはすべて非常防犯ベル、それから一定規模以上の局には警察への非常通報装置、こういうものを設置しておったわけでございますけれ
ども、最近の
事態にかんがみまして——詳細は本席では省略させていただきたいと思いますけれ
ども、これを補完するような非常防犯ベルと非常通報装置を兼ねたような、非常に簡易なシステムでございますけれ
ども、最近それぞれの
郵便局にほとんど設置したところでございます。
なお、局舎構造の問題あるいはスクリーンカウンターの問題、いろいろございますが、こういった問題もいろいろと内部的に検討を重ねておりまして、より実効の上がる
方向に向かって今後とも
努力していきたい、そういうふうに考えております。