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岡田(利)
委員 いや、それはもう別に救命器を
装備しなくても、マインガムを持てば酸素が出てくるわけですから、
現場でも説明したように、それをくわえて鼻を押さえていけばどこまでも行けるんですよ、救命器にかわるもんですから”ただ、何かあった場合にすぐ外れるとか非常に問題があるんですけれ
ども、それは行けるわけですから、当然やり得るわけです。このことが今後
災害で定式化して認められておるとすれば問題点があるし、
救護隊の発動その他について規則あるいは基準等についてすべて
見直しをしなければならない内容になってくるんではないか、こう思うわけです。これは
会社の
報告ですから間違いないんですから、ぜひそういう点を
原因究明の場合に十分ひとつ
検討願っておきたいということです。
ここは無火源の
坑道であることは間違いないわけですね。したがって、
ガス突出、単純突出ですから、火源がないから
燃焼爆発はないだろう。したがって、自分の呼吸だけを維持できれば探検が可能である。また、そのことによって一名がこの卸で救助されたわけですね。出戸の方では一名の死亡と一名の
重傷、ですから二名の
重傷者がこの人々によって救助されておるという事実があるわけですよ。だから、そういう常識概念があるからマインガムをつけて探検をしたんだろうと思うのですね。もし第二次
災害が起きなければ、救助を行っておるわけですから、これは適切であったと言えるかもしれない。これは
礦務課長さんが指揮しておるわけですから。火源がない、無火源の
坑道だからということがびしっと常識化されておるわけですよ。そういう点では人間の常識を破る、何が火源であるかはわかりませんけれ
ども、とにかく火源があったから
燃焼が起きたということでありますから、この点今後の
災害救助のあり方等で非常に重要な問題だと思いますので、これから十分詰めてもらいたいということを申し上げておきたいと思います。
それともう
一つは、結果的に、
災害者をずっと調べてまいりますと、
ガス燃焼が起きた後、自力脱出をした人は全部
救護隊員なんですよ。救命器
装備の
隊員は五名自力脱出をしている。もちろん
重傷者ですね。出坑している時間が全部これに出ています。それで
救護隊もわかりますし、ずっと拾っていきますとそういう数字になるわけです。したがって、
救護隊の救命器
装備をした者は自力脱出をした、そして恐らくその
付近にいたのは私の推定ではマインガムの簡易救命器をつけた人だろうと思うのです。この人々五名は
重傷でその後の
救護隊によって
救護されている。これは奥に燃えるわけじゃない、結局人気に向かって火は走りますが、むしろ
ガスの薄いところにいた人は
装備はしてないわけですよ、すでに風管が通って
通気が確保されておるわけですから。これが全部いかれているわけですね。ですから、
装備の違いによって——もし全員か救命器具の
装備をしておればどうだったかということもあります。
それから火源の位置がどうだったか調べてみますと、とにかく奥にいたのが十名いずれも
救護隊員あるいは恐らくマインガムをつけておっただろうと思われる人々、これが
重傷で助かって、逆に出戸に近い方にいた者は全部死亡している。これは
燃焼爆発の常識ですから、
装備をしてないからそういう結果になったのだろうと思うのですね。そうすると、
燃焼の地点というものもある程度想定はつくのではないか、こういままでの経験から言えば言えるわけであります。そういう意味で考えますと、救助のあり方ということについてやはりぴしっとしなければならない問題であるし、それぞれの山で応用動作がとられぬとすれば問題があるし、あるいはまた監督部長がいなくても監督官が派遣をされるわけですから、そうすると鉱務監督官の指示を受けて、相談をして事後の
作業員を入れるとかそういう何か常識、ルールというものが
確立されなければならないのではないか、そういうことを今度の
災害は教えておるのではないか、こう思いますので、この点もいますぐどうするこうするということの答弁は求めませんけれ
ども、問題点として提起をいたしておきたいと思います。
そこで、火源の想定について先ほど若干想定されることが述べられましたけれ
ども、これがもし本当に
究明されて、静電気のあれによって火源があれしたとか、金属音によって火花が散って引火をしたということになりますと、これまた従来の常識を破ることになる非常に大きな問題であって、
炭鉱の
保安体制を根本的に
見直しをしなければならないということに私はつながっていくのだううと思うのです。そういう意味で、この火源の問題については相当時間もかかろうかと思いますけれ
ども、従来の分析の想定をぶち破るとすれば相当大きな問題でありますので、この点については特に
究明されると同時に、あらゆることを想定をして専門機関でも
研究をしてもらうように措置をしていただきたいということを、これも強く申し上げておきたいと思います。
問題は、火源がなければ
爆発燃焼が起きない。しかも
濃度が高かったから
燃焼になったわけですね。恐らく三〇%以上の
濃度がその地点はあったのだろうと思うのです。薄ければ
爆発するわけですからこんなことでは済まなかったはずなんですね。そうすると、この
現場の想定というものは、風管の位置まではある程度
ガスは薄められておるけれ
ども、相当な、三十数%以上の
濃度の
状態にあった。
ガス燃焼であればはっきりそう言えるわけですね。そういう
状況の中で、いま言った人々がそういう着装
装備で仕事をしていたということになるわけですから、ここは非常に重要な問題点であるということで、規則の改定その他まで及ぶ問題でありますので、こういう問題に対する今後の姿勢について局長から承っておきたいと思います。