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薮仲委員 私の申し上げたいのは、ガルで言っても、ガルには、たとえば震度五の場合には八十ガルから二百五十ガルという、物すごく広いのですよ。
道路走行中に影響するのは、ガルで影響するのじゃないんですね。震度で影響してくるわけですね、どの
程度揺れたかという。それで
運転、
走行、安全
運転が非常に困難だという形になってまいります。やはり
運転者が感じるのは揺れの問題ですから、ガルだけでおやりになりますと、たとえばきのうその近くで八十ガルを計測していても、おたくの方では全然出てこないわけです。新幹線はとまっているけれ
ども高速道路は何のあれもなくやっている。こういうことがたび重なってまいりますと、非常に不安といいますか、新幹線があんなに地震に対して真剣に取り組んでいるのに、同じような
高速道路の方は何ら対応がなくて
通常のとおり行っている。こういうことは将来にわたって何らかの検討を積み重ねておかないと、いざのときに私は大きな蹉跌を来すのじゃないかと思うんですね。
なぜこういうことを言うかといいますと、前に伊豆半島沖地震がありました。これは気象庁のあれでは震度四です。それから伊豆大島近海地震がありました。これも震度四です。このとき伊豆大島近海ではばちっととめたと思う。これは震度でおやりになったからとめたと思うのですけれ
ども、やはりこれから地震に対しては正式な
道路規制をどの
段階でやるかということを、単なる御自分のところの
判断ではない、確かに気象台とはやっておりますとは言いますけれ
ども、今後これをもう一度見直して、どの
段階でどうするか、これは私は検討し直していただく必要があろうかと思います。というのは、同じような大動脈である新幹線があれだけとまっているのに
高速道路が平常である、これでいいかどうか。この点を含んで研究をしていただきたいと思うのです。
それから地震でも、
通常のきのうのような地震と、それから先ほど関谷さんがおっしゃった巨大地震と分けて考えなければならないと思うのです。ここに出ておりますのは、
道路規制するについてこう書いてあるのですよ。「公団は
高速道路の交通
警察隊と協議して交通規制を行う。」こうなっているわけです。問題は、これでいいのかどうか。
というのは、警戒宣言が発令されますと、警戒本部ができるわけです。ということは、各県においては知事が警戒本部長になるわけです。この
道路規制の責任は警戒本部長がお持ちになるのか、
道路公団が持つのか、それとも
警察庁がお持ちになるのか。地震の際に、一体どこが責任を持ってその対応をなさるのか。簡単にこうやっておりますけれ
ども、これがもしも巨大地震に対する警戒宣言であれば、公団と
高速道路交通警察隊とだけで協議しておやりになるということでは私は困ると思うのですね、地震の問題についてここに出ておりますけれ
ども。やはりこれは地域の警戒本部長なり協議の上でどういう対応をとるかというのは決まってくると思う。あるいはまた、各県には公安
委員会があるわけです。
高速道路のように各県にまたがっている場合に、各県の対応の仕方が違えば、これまた非常に混乱を呼ぶと思うのです。まずその一番基本的な、地震の際の
高速道路上の責任は一体公団が持つのか、
警察が持つのか、公安
委員会が持つのかそれとも警戒本部長が持つべきものなのか、その辺の基本的な考えは公団側としてどう理解していらっしゃいますか。