○伊藤(公)委員 詳細はぜひそれぞれの関連のお役所の皆さんが連携をとってひとつお進めをいただきたいと思いますし、そうした道路
整備とあわせて、たとえばそうした新しい大きな町づくりをする場合には、車いすでも歩ける町づくりということをいま町づくりをする最初のときにやっておく、後から段差を直したりいろいろなことをすることは大変でありますから、そういう細かな配慮をしていただいて、そして町づくりのすみずみにそうした温かい配慮をぜひやっていただきたい。えらいとっぴなことを申し上げるようでありますが、私
どものこの国会でさえ、参議院は八代英太さんという方が当選をされて、車いすで全国の
方々が傍聴に来られても一応入れるようになりましたね。参議院は御
承知のとおり二百五十二名いて、なかなか改善ができないで、しかも気がつかないできたことが、たった一人の人がそういう発想とそして行動によって、長い伝統のある国会の中にそうした
一つの歴然とした事実をつくり上げていく、そういうことを私
たちの身の回りから、あるいは皆様方がニュータウンづくりをしていくときにそうした温かい配慮というものをやっておく。いまは少し
予算がかかっても、そのことは結果的には安上がりな非常に効率的な町づくりをすることになると思いますので、ニュータウン等々の町づくりに関しては、特にそうした配慮をいただいてお進めいただきたい、こういうふうに思います。
私は、特に
東京の交通の問題についてもう一、二点
お尋ねをいたしたいと思います。
大平
総理は施政方針演説で田園
都市構想というのを打ち上げられました。「田園の持つ豊かな自然、潤いのある人間関係とを結合させ、健康でゆとりのある田園
都市づくり」、こういう大変美しい言葉で田園
都市構想を打ち上げられたわけでありますが、大平
総理のその田園
都市構想が打ち上げられた直後、次々と新聞に経団連等々の注文、あるいは解説が出ておりました。そうした問題をずっと拾ってみますと、田園
都市構想については各省非常にばらばらだ、あるいは田園
都市構想では歴代の
内閣がいろいろな
計画をしたけれ
ども、いずれもどこかに消えてしまった、これは経団連の土光会長以下こうした発言もしているわけであります。
そこで、この
調査費は三億円現実にはついているわけでありますが、特に
東京の町づくりの点で、昨年の三月、
東京を二分する多摩地域——
東京の二十三区は、御
承知のとおり山手線で新宿から乗れば五十五分、最近は国鉄の助役さんが言うようにどうも五十五分じゃないようでありますが、計算どおりいけば、五十五分たてばまたもとのところに戻るという連環
都市になっているわけです。そこですでにいま
東京の
人口の四分の一、しかもどんどんと
東京都心の歴史のある大学あるいは
人口が多摩地域に移転をして、いま申し上げたニュータウンを初め、三多摩地域の
人口は急増しているわけであります。しかもいま非常な開発が進んでいる。三多摩の町づくり、
都市交通というものは、いまくさびを打ち込んでおかなければ大変な
状況になる、私はこう考えているわけでありますい
そこで、当委員会で私がその
質問をいたしましたときに、「立川跡地も含めました多摩地域全体の総合
計画の中でどのような交通体系が望ましいかという方向を検討してまいりたい」、こう
政府は
答弁しているわけでありますが、それから一年が
たちました。どのような検討をされたのか。三多摩の新しい交通体系、すべて交通体系は東西でありまして、南北の交通は十年一日、少しも変わっていない。きのう
あたりはちょうどお彼岸でありますから、墓地のあるところはどこもみんな二時間くらいの渋滞、これはきのうだけではなくて、私も一例を申し上げましたけれ
ども、鶴川街道、鎌倉街道という非常に歴史のある通りでありますが、ここはわずか五、六百メートルですが、国鉄の矢野口という駅のそばの橋を渡るのに一時間かかるのです。いま御
答弁をいただいた多摩ニュータウンの道路を振り分けるという問題、通り過ぎる車のための尾根幹線ですね、調布の方の甲州街道からずっと抜けて橋本の方に抜けていこうという
計画でありますけれ
ども、しかしこれは少しも進んでいない。尾根幹線は一体どうなっているのですか、少しも進んでいないでしょう。多摩川の住民との話し合いがどうだこうだといって少しも進んでいない。ですから、毎日わずか五、六百メートルのところを一時間以上かけて、車はびっしりとまったまま動かない、そういう
状況にいまなっているわけであります。私は一年間
政府のその
姿勢を待ち続けてきたわけでありますが、どのような御検討をしていただいたのか。
東京の四分の一の
人口、まだどんどん
人口がふえていく多摩地域の交通体系をどのように具体的に考えているか御
答弁をいただきたいと思います。