○中井
委員 統計を見ますと、たとえば
奄美群島の方々の年間所得というのは
本土の約半分くらい、こんなことも私
どもは承っておるわけであります。そういういろいろな
格差を本当に、国も、できるだけ援助をして直していかなければならない、これはそうであろうと思うわけであります。しかし、それとともに、本当に追いつくということが、端的な言葉で誤解を招くかわかりませんが、可能なのだろうか。どの
程度まで追いついたら、いいとするのだろう、あるいは、こういう
法案をなくしていけるのだろう、こういったことも私は
考えるべきであろうと思うわけであります。
日本じゅう、いろいろなところにいろいろな
格差がある。それぞれ、それぞれの地区で直していただきたいと
考えておる。
奄美群島については独特の、こういう形の歴史的なもの、あるいは
地域的なものもあり、こういう特別立法でやってきた。しかし、もう二十数年たったわけであります。この
法案等を見させていただきますと、それぞれ、いろいろな形で、設備も
生活環境も
道路もという形で少しずつの
補助をつけている、こういった相変わらずのやり方が行われておる。私はここらで、たとえば
奄美群島については、ほかの面は
奄美群島の自助努力でやっていただくけれ
ども、観光だけについては思い切って日本一の設備をつくっていくのだ。そして、この観光で食べていってもらうのだ、こういった思い切った
発想の転換による
補助あるいは
補助金の集中あるいは施設の集中というものがあった方が、大変、
奄美の人から見たら勝手な理屈かもしれませんが、いいような感じがあるわけであります。
人口十五万ということであります。あれもこれも
農業も全部、日本の
本土に追いつくのだ、これも全部追いつくのだ、全部追いつくのだという形では、永久に追いつかない。何か
一つ日本の平均をはるか抜いたもので、それで観光客なら観光客を引きつける、それで
奄美が食べていくのだ、こういう
発想の転換というもの、あるいは、そういった
補助というもののあり方が必要な気がするのでありますが、そういうことについて大臣の御所見、お
考えを承りたいと思います。ぼくは、もうそれだけなんです。