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1978-10-17 第85回国会 参議院 法務委員会 第1号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
五十三年十月十七日(火曜日) 午前十時五分
開会
—————————————
委員氏名
委員長
中尾
辰義
君 理 事
八木
一郎
君 理 事
山本
富雄
君 理 事
矢田部
理君 理 事
宮崎
正義
君
上田
稔君
大石
武一
君 上條 勝久君
熊谷太三郎
君 塩見 俊二君 初
村滝一郎
君
藤川
一秋
君
丸茂
重貞
君 阿
具根
登君
秋山
長造
君 寺田
熊雄
君
橋本
敦君 宮本 顕治君
円山
雅也
君
江田
五月君
—————————————
出席者
は左のとおり。
委員長
中尾
辰義
君 理 事
八木
一郎
君
山本
富雄
君
矢田部
理君
宮崎
正義
君 委 員
上田
稔君
大石
武一
君 初
村滝一郎
君
藤川
一秋
君
丸茂
重貞
君 阿
具根
登君
秋山
長造
君
橋本
敦君
円山
雅也
君
政府委員
法務大臣官房長
前田 宏君
事務局側
常任委員会専門
員 奥村 俊光君
—————————————
本日の会議に付した案件 ○
調査承認要求
に関する件 ○
検察
及び
裁判
の
運営等
に関する
調査
(
派遣委員
の
報告
)
—————————————
中尾辰義
1
○
委員長
(
中尾辰義
君) ただいまから
法務委員会
を
開会
いたします。
調査承認要求
に関する件についてお諮りいたします。 本
委員会
は、
今期国会
におきましても、
検察
及び
裁判
の
運営等
に関する
調査
を行うこととし、その旨の
調査承認要求書
を議長に提出したいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
中尾辰義
2
○
委員長
(
中尾辰義
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 なお、
要求書
の作成につきましては、
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
中尾辰義
3
○
委員長
(
中尾辰義
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。
—————————————
中尾辰義
4
○
委員長
(
中尾辰義
君)
検察
及び
裁判
の
運営等
に関する
調査
を議題といたします。 先般、本
委員会
が行いました
委員派遣
について、
派遣委員
から
報告
を聴取いたします。 まず、第一班の御
報告
を願います。
上田
君。
上田稔
5
○
上田稔
君 第八十四回
国会閉会
後において、
委員会
より
宮城
県及び岩手県へ派遣されました
委員
を代表して
調査
の結果を
報告
いたします。 去る九月四日から四日間、
中尾委員長
、
秋山委員
、
橋本委員
それに私、
上田
が
仙台
及び
盛岡
において
裁判所
及び
法務省関係
各庁の
管内概況
並びに
庁舎施設等
の
営繕状況
について
調査
を行ってまいりました。
調査
の
対象
は、
仙台高等裁判所
、同
地方裁判所
、同
家庭裁判所
、
仙台高等検察庁
、同
地方検察庁
、
仙台法務局
、
仙台矯正管区
、
宮城刑務所
、
東北地方更生保護委員会
、
仙台入国管理事務所
、
盛岡地方裁判所
、同
家庭裁判所
、
盛岡地方検察庁
、
盛岡地方法務局
、
盛岡少年刑務所
、
盛岡少年院
、
盛岡少年鑑別所
及び
盛岡保護観察所
であります。 以下、
調査項目
に従いまして申し上げます。 一、
裁判所
及び
法務省関係
各庁の
管内概況
裁判所
における、
昭和
五十年度から五十二年度まで、過去三年間の
事件処理状況
を新受件数について見ますと、高裁におきましては、
民事事件
のうち
控訴審通常訴訟
は、
昭和
五十一年に
減少
した後
横ばい状態
であります。
上告審通常訴訟事件
は、
昭和
五十二年に至り
減少
しており、
刑事事件
は、
本庁
における
漸増
、
支部
における
減少傾向
が見られます。
地裁
におきましては、
民事事件
について、全般的に
訴訟事件
は
増加
しているのでありますが、
盛岡管内簡易裁判所
では、総体的に漸減しているのが注目されます。
調停事件
についても年々
増加
しており、また、
不動産競売事件
においてもその
傾向
は同じであり、特に
仙台地裁
においては、
経済不況
を反映してか、
昭和
五十二年度は、
強制競売事件
、
任意競売事件
ともにその
増加
が目立っております。
刑事事件
について
仙台管内
では、
昭和
五十二年に至って急激な
増加
を示し、これと対照的に
盛岡管内
では、全般的に
減少
の
傾向
にありますが、
仙台
・
盛岡管内
を通じ
略式事件
は、
道交法違反事件
の
増加
を反映して年々
増加
の一途をたどっています。
家裁
におきましては、
家事審判
、
家事調停
の各
事件
とも全般的に
横ばい状態
ないし
漸増傾向
を示し、
少年事件
では、
一般保護事件
及び
道交法違反保護事件とも
に
増加
の
傾向
にあって、特に
仙台家裁
における
道交法違反保護事件
の急増が目立つ
状況
であります。
検察庁
における
刑事事件
の新受人員を過去三年間について見ますと、
高検管内
では
年平均
三十五万人ぐらいでありますが、逐年
増加
の
傾向
を見せており、反面
控訴事件
は、毎年四百五十人前後と総体的に
横ばい傾向
で、そのうち
自動車等
による
業務
上
過失致死傷
、
道交法違反事件
が三四%強を占めております。
仙台
、
盛岡
各
地検
では、
漸増
または
横ばい
でありますが、共通して言えることは、いづれも
道交法違反事件
の占める割合が八〇%を超え、特に
酒酔い運転
が顕著であります。その他
一般
の
犯罪傾向
として、近親間の
殺傷事件
が多く、
暴力団
の介在する
覚せい剤関係事件
の
増加傾向
が挙げられました。
法務局
における
事件
の動向は、量的には
横ばい
の
状況
でありますが、その中で
登記乙号事件
は
増加
しており、また、
訟務事
件では、最近の
社会情勢
を反映して、その
質的変化
も著しく、社会的、法律的にも新たな問題を提起する複雑かつ困難な
事件
が
増加
している
状況
であり、たとえば
スモン訴訟
、大腿四頭筋拘
縮症訴訟
、
花巻空港訴訟等
であります。 現在でも
各地法務局
における
職員
の
事務負担量
は重い上に、今後
東北地方
における急速な開発に伴う
登記事件
の
増加
に対処し、
事件
を適正迅速に
処理
するためには、
事務
の
合理化
、
能率化
とともに
増員
が是非とも必要とされ、その
実現
が強く望まれております。 また
仙台法務局
からは、近年、
行政職
(一)
職員
中五
等級高位号俸者
の占める率は、きわめて高くなっていることから、
処遇
と
執務意欲
の高揚を図るため
行政職
(一)四
等級
の
等級別定数
を拡大するよう
要望
されました。
矯正管区内施設
の
業務運営状況
については、
職業訓練
、
教科教育
、
生活指導等
、
受刑者
の
社会復帰
のため規律ある
運営
がなされている
状況
であります。 来年四月で開設百年を迎える
宮城刑務所
は、刑期八年以上の
長期累犯級
の
収容施設
でありますが、
職業訓練
を通じ
経営内容
の
充実
と
安全管理
の徹底に
重点
を置き、一定の
作業実績
を上げており、また、景勝の地、面積十二万平方メートルを誇る現在地に
A級収容施設
として
昭和
四十九年八月新築移転した
盛岡少年刑務所
は、本年七月から
犯罪傾向
の進んだ二十六歳
未満青少年
の
B級収容施設
となりましたが、
運営上学校教育法
に基づく
通信制高校教育
や
会社見学
などの
施設外教化活動
に、
重点
が置かれております。
東北地方更生保護委員会管内
では各
事件
とも年々
増加
の
傾向
にあり、
盛岡保護観察所
においては、
昭和
五十二年度の
保護観察事件
の
受理件数
は、前年比四五・九%増の五百五十三件で、その多くは
少年
の
交通事件
であります。これは
交通事件
の
増加
と昨年度からの
交通短期保護観察制度実施
によるものと考えられます。 このような
事件数
の
増加
により、現在
管内保護観察官
の一人
当たり事件負担量
は百二十件から百四十件という
現状
であり、現定員では過重な
負担
となっているので、
保護観察
の実効を期するため特に
保護観察官
の
増員
が緊要であるとされ、一方、
仮釈放審査旅費
、
保護観察官
の
駐在業務
に要する経費、特に
出張旅費等
の
増額
が
要望
されました。
仙台入国管理事務所管内
では、
在留外国人
の
管理
、特に
地方都市
における
資格外活動事案
が
漸増
している折から、その
実態把握
のため特段の努力がなされている
実情
であります。 以上
関係
各庁の
管内概況
でありますが、特に
法務局
並びに
保護観察所
の
職員
の
大幅増員等
の
要望
につきましては、今後
委員会
としても充分検討すべき重要な点であると存じます。 二、
裁判所
並びに
法務省関係
の
庁舎施設
及び
宿舎
の
営繕状況
まず
関係庁舎施設
では、逐次改善の
措置
がとられておりますがそれでもなお
老朽
、
狭隘
な
施設
があり、
仙台地方
では、本年六月の
宮城
県
沖地震
による
被害
が甚大で、その
復旧作業
が必要となっている
現状
であります。
裁判所関係
では、
仙台管内
で今後
改築
が望まれる
庁舎
として、
昭和
二十年代に
建築
された
木造
二階
建て
の
古川支部
、
築館簡裁
及び
昭和
三十三年
建築
の
登米支部
の各
庁舎
があり、また、
盛岡
では
盛岡地
・
家裁管内水沢支部
、
久慈簡裁
及び
大船渡簡裁
の各
庁舎
が挙げられました。
検察庁関係
として、
仙台地検管内
では、岩手山及び志津川各
区検庁舎
のように、
建築
後二十年から四十年以上を経過した
木造庁舎
がなお存在する
実情
であります。
盛岡地検管内
の
老朽庁舎
である
花巻支部
、
久慈区検
の各
庁舎
については、
昭和
五十四年度において新営要求が予定されております。
仙台法務局管内
では、
老朽狭隘
などから早急な新営を必要とする
庁舎施設
として十五庁が数えられ、
仙台管内
では
石巻支局
、
涌谷出張所
、
盛岡管内
では
花巻支局
、沢内、種市、北上の各
出張所
が挙げられます。
矯正管区
内の
施設
では、特に
宮城刑務所
における
地震
の
被害
が大きく、外へいのほとんどは倒壊し、構内に点在する明治、大正、
昭和初期
の
木造建物
が多大の
被害
を受け、
工場
の崩壊、取り壊し、
危険舎房
の現出、炊場の
応急措置等
のやむなきに至ったので、この際早急な
建て
かえ
整備
が必要かと思われます。 次に
宿舎
の
整備状況
についてであります。 各庁の
宿舎
については、全般的に
老朽化
、
必要戸数
の
不足
、未
整備
の
状況
にあるのが特徴でありますが、
宮城刑務所
では、本年六月の
地震
という
非常事態
に際して
非番職員
の
半数
は登庁できなかった
経験
から
施設
の近くに
宿舎
の増設が強く望まれ、また、
盛岡
では、
盛岡少年院
における未
整備宿舎
の一部は、
狭隘
、
老朽化
がはなはだしいため、これを取り壊し、跡地に
地検
、
地方法務局
、
地方公安調査局
及び
盛岡少年院
、四庁から
法務合同宿舎
の新営を昨年度より合同申請しており、速やかな
実現方
が
要望
されました。
庁舎施設
の新営、
増改築
及び
宿舎
の確保など
営繕
の
整備充実
に関する
現地
の
要望
に対しては、今後格段の配慮が望まれるところであります。 以上をもって
報告
を終わりますが、詳細は
調査室
の
資料
に譲りたいと存じます。 なお、
調査
に当たり、明地の各
関係機関等
から終始懇切な御
協力
を賜りましたこと、並びに
最高裁判所
及び
法務省
から種々の御
便宜
をお取り計らいくだされましたことを厚く感謝いたします。
中尾辰義
6
○
委員長
(
中尾辰義
君) 次に第二班の御
報告
をお願いいたします。
山本
君。
山本富雄
7
○
山本富雄
君 第八十四回
国会閉会
後、
委員会
より
北陸地方
へ派遣されました
委員
を代表して
調査
の結果を御
報告
いたします。 去る九月六日から四日間、
宮崎理事
、
高平委員
、
江田委員
、それに私、
山本
が
富山
県及び石川県において、
裁判所
と
法務省関係
各庁の
管内概況
並びに
庁舎施設
などの
営繕状況
について
調査
を行ってまいりました。
調査
の
対象
は、
富山地方裁判所
、同
家庭裁判所
、
富山地方検察庁
、
富山地方法務局
、
富山刑務所
、
富山少年鑑別所
、
富山保護観察所
、
金沢地方裁判所
、同
家庭裁判所
、
金沢地方検察庁
、
金沢地方法務局
、
金沢刑務所
、
湖南学院
、
金沢少年鑑別所
及び
金沢保護観察所
であります。
調査
に当たり、
現地
の各
関係機関
から懇切な御
協力
をいただきました。また、
最高裁判所
及び
法務省
からも種々御
便宜
を得ましたことを
報告
して厚く御礼申し上げます。 以下、
調査項目
に従って御
報告
申し上げます。 一、
裁判所
及び
法務省関係
各庁の
管内概況
。 まず、
裁判所
における
事件
の
概況
を見ますと、
地方裁判所
におきましては、
民事訴訟事件
は
漸増
の
傾向
を示しております。特に
金沢地裁
では、
北陸スモン訴訟
については第二次
訴訟
から第七次
訴訟
、
小松基地騒音差し
と
め訴訟
、
七尾火電訴訟
などきわめて大型特殊の
事件
が係属しております。こうした
訴訟
の係属は全国的になりつつありますが、同庁では質量ともにその
傾向
が顕著であります。
不動産競売事件
は全体としてやや
増加
しております。また、
刑事訴訟事件
は
富山地裁
では
減少
しているのに対して、
金沢地裁
においては一時
減少
の
傾向
を示したものの、
昭和
五十二年度になって再び
漸増
し始めており、特に近年、
覚せい剤関係事件
の
増加
が目立ち今後の動きが注目されるところであります。
富山
、
金沢
両
地裁管内
の
簡易裁判所
の
民事訴訟事件
は、全体として
横ばい
ないし
減少
の
傾向
を示す一方、
調停事件
は
増加
の
傾向
にあり、特に
金沢簡裁
におきましては、最近、社会問題となっている、いわゆる
サラ金事件
の新受が多いこともあって、
昭和
五十二年度は急激に
増加
いたしております。また、
刑事訴訟事件
はここ数年増減を繰り返しておりますが、
略式事件
では
道路交通法違反事件
が多いのに伴って
事件数
の
増加
が目立ってきております。 次に
家庭裁判所
でございますが、
家事審判事件
並びに
調停事件
とも
富山家裁
では
横ばい
、
金沢家裁
におきましては
増加
の
傾向
にあり、
家事審判事件
では子の氏の変更、
家事調停事件
では婚姻中の
夫婦関係事件
が最も多くを占めております。
少年事件
については、
一般保護事件
並びに
道交法違反保護事件とも
増加
の
傾向
にあり、
一般保護事件
では万引、
毒劇物法違反
が
増加
し、初犯、
遊び型犯罪
の
増加
が目立っております。 次に
検察庁関係
でございます。
富山地方検察庁管内
では
事件数
は全体では
横ばい状況
にありますが、
交通関係事犯
が非常な高率を示していることが目立っております。
金沢地方検察庁管内
におきましては、
事件数
は
漸増
の
傾向
にあり、
一般刑事事件
では
凶悪重大犯罪
は少ないのでございますが、
犯罪
の
都市化現象
が指摘されております。また、
中部圏最大
の温泉郷があるため、これを根城に
資金源
を求めて蠢動する
暴力団
のいわゆるなわ
張り抗争
、
一般市民
に対する
粗暴犯
、売春、
覚せい剤事犯等
が多発しております。 次に
法務局関係
でございますが、
登記事件
は毎年
増加
の
傾向
にある一方、
国籍事務
、
供託事件
及び
訟務事
件はほぼ
横ばい
の
状況
にあります。
登記事件
は依然高水準を維持しており、
国籍
、
供託
及び
訟務事務
などもその
内容
が
複雑多岐
にわたっておることから、その適正、迅速な
処理
を図るため
相当数
の
職員
の
増員
を強く
要望
しておりました。 次に、
矯正関係
について簡単に御
報告
申し上げます。
富山刑務所
につきましては、
開放的処遇
の一環として、県内の
民間企業
の
協力
を得て
仮釈放直前
の
収容者
が
河川改修工事
や
ブロック製作工場
に
住民
とともに従事しており、
地域住民
からは好評と感謝をもって迎えられていることは大変喜ばしいことと感じました。また、
金沢市内
にあります
湖南学院
につきましては、昨年の四月から
収容期間
が六カ月以内の
一般短期処遇庁
として、被
収容少年
の
早期社会復帰
に努めておられますが、
拘禁措置
をできるだけ避け、
立地条件
を生かして毎週一回
市内
の公園及び
道路
の
清掃奉仕
、
篤志家
の
協力
を得て
市内
の
職場
に単独で通勤させたり、
帰省外泊
などを行っているとのことであります。なお、被
収容者
の約
半数
が
高校中退者
であり、
交通関係非行
及びいわゆる
シンナー遊び
など
毒劇物関係
の
経験
を持つ
少年
が目立っております。 次に
更生保護関係
についてであります。
保護観察事件
は
全国平均
に比較して必ずしも多いとは言えない
状態
でありますが、
富山保護観察所
につきましては、最近
暴力団関係者
及び
犯罪非行
の
累行性
を有する者などいわゆる
処遇
困難な
対象者
の
増加
によって
保護観察官
の
業務
も複雑、高度化しております。特に、昨年四月から
実施
の
交通短期保護観
に関する
事務
が加わり、
交通事件
の
少年
に対する
集団処遇
は
保護観察官
が直接担当することになり、その
事務量
は増大しております。しかも、
保護観察官
は
管理職
を除いてわずか四名という
状態
にあり、日夜その
事務
の
処理
に追われている
実情
であります。これらの事情は全国的な問題でもありますが、
保護観察
の
充実強化
のためには、
保護観察官
の
増員
は急務とされております。また、
保護観察
という
処遇活動
においては、
保護観察対象者
との接触が重要な
処遇
の場を提供するものであることは言うまでもありません。ところが、
保護観察官
の
対象者
への
職場訪問
、
家庭訪問
あるいは連絡などが
旅費
や
通信費
が
不足
のため思うに任せない
状態
にあり、これらの
活動
が十分なし得るような
旅費
や
通信費
の
増額
が望まれております。 以上、
関係
各庁の
管内概況
でありますが、特に
法務局
並びに
保護観察所
の
職員
の
大幅増員
及び
旅費
、
通信費
の
増額
の
要望
につきましては、今後
委員会
としても十分検討すべき重要な事項であると思います。 二、
裁判所
並びに
法務省関係
の
庁舎施設
及び
宿舎
の
営繕状況
。 まず、
庁舎施設
についてでありますが、
裁判所関係
では、
富山地裁
の
競売室
が
狭隘
なため、隣室の
交通事件即決裁判
の控え室を使用したりする
状況
にあるほかは全体として
整備
されております。
検察庁
の
庁舎施設
につきましても逐年
整備
されてはおりますが、
金沢地検
の
本庁庁舎
が
建築
後二十六年余を経過して全般的に
老朽化
し、かつ
狭隘
となっております。特に
給排水管等
が相当程度傷んでおり、
応急措置
をしてしのいでいるような
現状
にあり、
構造
上の問題からも早急に
建て
かえる必要があると思われます。また、同
地検管内
の
羽咋区検庁舎
も二十九年余を経過した
木造平屋建て
で、
老朽
が著しく早急に
建て
かえることが望まれておるものであります。 次に
法務局
の
庁舎施設
でありますが、逐年
整備
されつつあるとはいえ、なお地方自治体からの
借り上げ庁舎
、非
耐火構造
の
庁舎
あるいは
経過年数
から
老朽
の著しい
庁舎
、
狭隘
となっている
庁舎
等問題の
庁舎
が多数あり、早急な解決が望まれております。 最後に、
職員
の
宿舎
でありますが、
職員
の
宿舎施設
につきましては、全般的に逐次
整備
されつつあり、おおむね充足されております。しかし、
金沢地検
七尾
支部
の
職員
の一部は
民間住宅
を借り受け、あるいは
遠距離通勤
を余儀なくされている
状態
にあり、
人事管理
上にも大きな支障を来しているなど、一部に未
整備宿舎
が見受けられました。 以上、
調査
の概要を御
報告
いたしましたが、詳細は
調査室保管
の
資料
により御承知願いたいと存じます。 これをもって御
報告
を終わります。
中尾辰義
8
○
委員長
(
中尾辰義
君) 以上で
派遣委員
の
報告
は終了いたしました。 暫時
休憩
いたします。 午前十時三十分
休憩
〔
休憩
後
開会
に至らなかった〕
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