○目黒今朝次郎君 もう時間が来たようでありますが、二つだけお願いします。
一つは、
計画造船をする際に新
造船計画でいろいろ
技術革新で新しい発想でやるということは結構なんですけれ
ども、今日の
時点ではそういう
技術開発と
雇用という問題を考えると、やはりスクラップにして失業者を出すのですから、新
造船の際にもその失業した方々を吸収できるような政策的な判断でやらないと、廃船する、新
造船、廃船、新
造船と、どんどんどんどんどんいってしまうと人間が要らなくなってしまうという船に理屈上はなりかねない。だから、やっぱりこれはイギリスの労働組合と労働
大臣も言ってるんだけれ
ども、あんまり近代化し過ぎちゃって、むしろ原点に戻せ、原点に戻すのが
雇用問題の解決だということがECあたりの会議でも出ておりましたが、
技術革新は結構なんだけれ
ども、この余っている人間をさらに失業に追いやるという
技術革新は本来人間の幸福の探求ではないと思うのですよ。だから
計画造船をする際に、その辺の
技術開発と
雇用というものを十分に調整をする政策、あるいはそれに見合うような施策、そういう新しい船をやる場合には、時間短縮をして
雇用の絶対数は確保するとか、そういうやはり高度な政策で考えないと
技術革新だけ先行してしまうということになりかねない。その辺はやはり
技術革新も、人間の幸せと
雇用という問題について考えるべきではなかろうかという点が一点です。もう時間がないから理屈だけ言います。後見解を聞かしてください。
もう
一つはやっぱり離島
対策ですね。離れ島に対する海と空——私は九月四日台湾と尖閣列島が見える与那国というところまで予算
委員会で行ってきました。与那国というところに行って台湾をながめ、尖閣列島をながめてみると、なるほどあそこの方々はやっぱり空と海ですよ。いわゆる船と港湾と航空ですよ。そう考えると、ああいう離れ島の方々の——空はきょうの
議題じゃありませんから、船と港湾はやっぱり、国鉄問題で
大臣が一生懸命やったと同じように、佐世保の問題であれだけ福田総理以下大騒ぎすると同じくらいの熱意を持って離れ島の交通のことを考える。いまは
造船不況にあるこの時期にやっぱり離島
対策の船を、あるいは港をきちっと整備すれば、いわゆる
需要の拡大ということにつながる政策的な最もいい時期ではなかろうか。だから、これらの金に二十億、三十億、百億の金を出すのですから、離島
対策として思い切って新
造船と港湾の整備、それを
造船不況に悩む業界の方々にやってもらう。こういうことがこの際タイミングとしては最もいいのじゃないか。だから三五%削減ばかり考えないで、そういうことをもっぱら中小の
造船の
対策として積極的に考えることが、こういう削減と同時にそういう政策を並行的に打ち出して
実施することが、国民の理解と協力を求められるし、われわれもそれなりに理解できる、そういうことにつながると思いますけれ
ども、これは
大臣なり
関係者から、大体時間が来たようでありますから、その見解を聞いて、足りなかったらこの次の
委員会でまた引き続いて見解をお聞きしたい、こう思います。