○田中(昭)
委員 私はこういう問題を出すときに、いまちょっと
大臣から不心得者がおるというような話が出ましたが、郵政職員は一応正しい、いわゆる法に従った
業務を遂行しているという前提に立つけれ
ども、それは大事な問題だろうと思う。しかし、中に不心得者がおる。これは現実ですね。一年のうちにはたくさんそういう事件が起こってくる。現金が入っている。それが犯罪につながった。現金が入っているということは、局でそういう仕事ばかり十年もしているとわかるそうです。そういうものはわかるそうですねと聞くと、いやわかりませんと答えるのですが、そこに問題があるのです。私も
調査事務に携わりましたけれ
ども、人のふところのぐあいでも大体わかるようになるのですよ。現物を見て、そこにある封筒に現金が入っておるかどうかなんかはすぐわかるでしょうしね。
そこで、私は整理の
意味で言いますが、そういうものが仮に現場で発見されて、故意であろうと故意じゃなかろうと
郵便局に
利用者が来たんですから、その
郵便物を直ちに五十何条かに従って
処理できるような方法に現場がなっておるかということが問題ですが、どうもそうなっていない。だから、仮にそういうものの抜き取りをやった
郵便局員が摘発されるとして――これもおかしなものですよ。あなた方は納得がいかぬようだから、この
内容はそれじゃこの次にやりましょう。
だから、問題は、私が先ほど言ったように、監察は相当苦労してそれを検挙して、検挙したならば、その検挙したことによってほかにそういう犯罪者をつくらないような方向を打ち出さなければならない。ところが、先ほどから、そういうものについては
郵便局に違反物はいけませんよと掲示するだけだと言っているから、いつまでたっても、極端な言い方をすれば違反物が多ければ多いほど不心得者にとってはいい職場なんです。そうでしょう。大半のまじめな人は別にして、違反物が多ければ多いほど自分の実入りが多くなる。そういう状態を放置しているということは
郵便法の上からも問題じゃないかということを私は
指摘しておきます。
これは犯罪の誘発につながるし、それから上級幹部がそういう
実態を知らない。知っておっても言わないとすればなお悪い。私たちが現場の機関に行ってお尋ねすると、いやそんなものは年に二、三回ほどでありますと言う。だからこれは知恵が余りにもなさ過ぎる。といって、こっちが知恵を言わないと知らないと思われるといけませんから言いますと、たとえば何千通とあるのだけれ
ども、その中から仮に二、三件そういうものが適正な
処理として現場職員から上がってくると、
郵便局長が立ち会いの上で開封して、
差出人を呼んでそれを還付する。それじゃその還付したいきさつぐらい、事故
調査票じゃなくても、メモでも何でもいいでしょうからそういうものをとっておいて、この
郵便局では一年間にこういうものがこれだけありました、ですから注意してくださいと教えるだけでも掲示板に張るよりもよっぽど効果があるじゃないですか。そうすべきじゃないですか。そういうことはやらない。また、そういう二、三件のものが出てきたということも隠そうとする。そういうところに問題があるということを私は
指摘しておきます。
この問題はまだまだ重要な問題を含んでおりますけれ
ども、時間がございませんし次の問題もございますからこのくらいにとめまして、次に電電公社の問題に入っていきます。
まず、この前私が
質問しましたときにお答えが大変悪かったということを
総裁に申し上げました。その後私も
会議録を見まして、
総裁がどういう
意味で言っているのかということをよく検討もしてみました。
そこで、率直に前の
質問と関連してお尋ねしますが、知らないことは知らない、知っておることは知っておると言ってもらわないと、今度はいいかげんではいけないと思います。というのは、例のファクシミリの問題です。料金体系を変えようという考えがあるということを私が公社に
指摘しました。
端的に言いますが、ここにある報道から取り上げてみますと、「ファクシミリ(模写電送機)の大衆化」として、「このファクシミリ、ここ数年来、
事務合理化の“新兵器”として急速に脚光を浴びており、五十三年度は四〇〇億円市場にまで膨れあがった。」となっている。そして五十五年度には七百億円から千億円市場になるであろうということを言って、「こうした実績をふまえて、電電公社が“ポスト
電話”対策として、公衆ファクシミリの大構想を練っている」ということなんですが、これはあるのかないのかだけで結構ですから、答えてください。