○
細谷委員 それぞれ
対応しておるようであります。
運輸省では当面三つの
対策ということで、いま御
指摘のような点について具体的に進んでいるようであります。
新聞等の報道を見ますと、
運輸省側と
自動車工業会側とで
自動車の細部の問題について、たとえば
サイドアンダーミラーをつくるという場合でも、自工会の方ではもっとこれから大きい、たとえば八トン積み以上だ、あるいは総重量が十四トン以上だ。
運輸省は五トンだ、そして総重量が八トンだということで対立している、こういうことのようでありますけれども、とにかく
運輸省としては当面の
対策として出しておるものは完全にひとつ実行していただきたい。この交通安全の問題について、
自動車工業会というのはやはり営利を目的とした会社でありますから、人命よりも営利ということになりがちでありますから、確実にひとつ
対応していただきたい。
それからもう
一つは、こういう
事故の
頻発状態を見て、たとえば
新聞で私は拝見したのでありますけれども、千葉大学の田村稔教授あたりは、これはもう左
運転席以外にない、
左折時の
事故を防ぐためには左
運転台以外にないと、こういうことを技術的に言っております。ただ左
運転台になりますと、直進の場合の対向車との安全性の問題等の関係がありますから、一概に
左折時の問題だけでは片づきませんけれども、技術者は左
運転席でないと
左折の場合に危ないのだ、しかもデッドアングルというのは非常に大きいわけでありますから、そういうことからいってこれは中期的な考え方、
対策になると思うのでありますけれども、四十六年に斎藤東京農工大教授を
委員長とする
大型貨物
自動車運転席研究
委員会というのが、やはり
運転席は下げるべきである、こういうことを
指摘しております。四十六年でありますが、今日全く実行されておりません。恐らくいまの
大型車の
運転者の目の高さというのは二・五メートル以上、言ってみますと乗用車の
運転席などは、目の位置からもう車は完全に下なんですよ。ですから、私どもが
自動車に乗って通る場合に、わが世の春をうたって走っているという感じですよ。私はせんだって福島県に行ってきましたが、
大型車が来て、そして酔っぱらいじゃないと思いますけれども、ジグザグをやっているのですから近寄れないのですわ。とにかく
事故を起こしても、
大型車に乗っている
運転手というのはかすり傷ぐらいですよ、生命なんて心配ないわけですから。ある人はこう言っておりました。ああいうむちゃくちゃな
運転を見ると、一遍戦車に乗ってあの道を走ってみたい、そしてあのダンプをよけさしてみたい、こう言っておりました。そういうことでありますから、思い切った構造の政革、荷台が少し小さくなるとかどうのこうのということよりも、やはり人命を守っていくということが大切であろうと思いますから、こういうことについての決意のほど。
それからもう
一つ、これは
警察庁の関係になるかもしれませんけれども、一年ぐらい前にトレーラーが鋼材を積んでいった。長いのですから、鋼矢板みたいなものですから、そういう物を積んで、しかし対向車はわからないのですよ、どのくらいの長さを持っているか。それが曲がったのです。曲がったからもう安全だと思って高校生がバイクで行ったら、
後ろの方からぐうっと鋼材が張り出してきてぶつかって即死した、こういう例がありますから、積載の問題についても、トレーラーでとにかく枠を広げて長い物を積んでいくということについても何らかの事前に警報とかあるいは規制とか、こういうものが必要ではないか、こう思うのです。この辺について
運輸省のお考えを聞きたい。
もう
一つ、交通局長がお答えになりませんけれども、
トラック運転手の資質の問題、こういうのが重要だと私は思うのです。けさ私は国会の
運転手さんに、一体
自動車事故はどうなんだと言ったら、一番問題は
運転者の資質の問題です。こう言っておりました。私は前々から、とにかく
トラック運転というのは、言ってみると一番
運転手の中では賃金の安い、経験の浅い、そして身軽な独身者が多い、こういう点に問題があるのですから、たとえば二十五歳以上とか家庭を持った人とか、それから乗用車の経験が三年以上ある人とか、それと
運転者の気質というのがその人に身にしみておりますから、無謀なことをしないわけですから、そういうことになりますと、必然的に荒かせぎをする必要がなくて、固定給は上がってくるということになりますから、そういう条件でやっていきませんと、車だけを直してもどうにもならぬじゃないか、こう思うのです。
〔
委員長退席、
大西委員長代理着席〕
こういう問題について、
警察庁の方ではいま
自転車の誘導帯とかあるいはセーフティーアイとか、いろいろ考えておるようでありますけれども、基本的にはそこが出発点だと私は思うのですよ。この点について、それぞれその考え方あるいは態度、こういうものをお聞かせいただきたいと思います。