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内藤功君 まあ慎重な御
答弁ですが、御
努力を期待したい。慎重にかつ積極的にひとつ御検討願いたいという要望を申し上げておきたい。
さらに、せっかくの機会ですから、ことしの三月にその杉十を卒業した子供たちがつくった、これりっぱなものですけど、「青空」という文集なんですよ。これに子供たちの作文がずっと載っているんですが、私これをずっと見ていて非常に胸を打たれたのは、やはり子供たちが
公害の問題は非常に強い印象を受けておるのですね。たとえば、時間の
関係で
一つ、二つだけ紹介すると、こういうのもある。「環七通りに面した杉十の移転問題が出た。これは子
どもを
公害から守るために、PTAのおかあさん方がやってくれた、蚕糸試験場あとへぜひ移るようになってほしい。」、これはことしの「世の中のようす」、十大ニュースみたいなのを書いている中で、「王のホームラン」だとか、「はやった歌」だとか、「有珠山大爆発」だとかいうものもありますが、一番トップ、ことしの十大ニュースのトップが「
公害」なんですね。それから九十二ページになると、堺健一君というお子さんですが、「まわりには、青梅街道と環七通りと二つの街道がある。ぼくたちは、こんな、
公害の中で、いっしょうけんめい遊び、勉強している。校庭をとりまく、いちょうも、すぐはが落ちてしまう。どうか、いい空気にしてもらいたいと思う。」、こういうのも書いてあります。
ちょっと
課長ね、大蔵省がいま問題だから、これちょっとぱらぱらと見て、よく部内で伝えて下さい。
大臣がおられないので、私の大臣に対する質問は省略してもう一点だけお伺いしたい。
それは、いままでもしばしば議論になっておりますが、
公害健康被害補償法の
指定地域の問題であります。これは私は、実はあなた方政府のお答えはどういうものだということは推察がつくんです。推察のつく質問をあえて繰り返しわれわれがやっているという、ここのところをあなた方にやっぱり知ってもらいたいがゆえにあえて質問をする。ですから、余り答えは初めから期待しない質問だということであるがなお質問したい。最大限の
答弁をしてもらいたいと思う。
それは首都
東京における
公害問題とりわけ
大気汚染の問題についてであります。まず、多くの問題がありますが、
世田谷区、
中野区、
杉並区、
練馬区の四つの区が
公害健康被害補償法の
指定地域から外されている、この問題です。除外されている四区の
被害者、
住民、
患者の方、家族の
方々から、ぜひ
地域指定をしてほしい、強い要望が依然として非常に強くわれわれのところに寄せられております。いま申した四区の各区長もすでに十一回にわたって要望を出しております。また
東京都知事からも
地域指定を強く望んでおります。
環境庁はこうした都民の声、
住民の声、また自治体の要望、これに対してどうこたえていくかという問題なんであります。
ことし一月末現在
東京都の調べだと、
世田谷区で千四百八十人の
患者さん、
中野区で七百五十六人、
杉並区で九百十六人、
練馬区で七百八人、こういう方の数が言われております。さらに三多摩の方でも、工場がこれは余りないのに全域で五千九百十三名という数が挙がっておる。私はやはりこの際
患者の悲痛ないろいろな叫び、家族の方の声というものにこたえて、一歩でもやはり前向きに、皆さん方がこのような
努力をしたということが、こういう
住民や家族や
患者に伝えられることが政治の温かさというものを国民に知らせる上で非常に大事なことなんじゃないかと。
さらに、中公審から二酸化窒素の指針についての答申が提出された。この答申を受けて今後どういうふうに作業を進めていくということであるのか、これも非常な
関心事であります。
さらに、われわれが前から主張していますように、
公害健康被害補償法、きのうも若干の改正がなされましたけれ
ども、ああいうふうなものではなくて、
窒素酸化物を
公害健康被害補償法の要件に加えるべきだと、これも従来のわれわれの主張であります。また
住民の叫びであります。これからの問題について、実は私大臣に、きょう大臣としての立場からの所信を詳しく聞きたかっ
たんですが、おられないし、政務次官もおられない。それにかわるひとつお役目の方から、大臣にかわってといってもこれは無理だろうけれ
ども、精いっぱいの、どういう
姿勢で取り組んでいくのか、
住民の声にこたえていくのかという答えをいただきたいと思うんです。