○小
巻敏雄君
大臣大変御勉強になって答弁をされておる限りで敬意を表しておるわけですけれ
ども、やっぱり
文部省がいま
努力を集中している領域以外の谷間のところに問題はたくさん伏在しておるわけであって、その部分についてはまた役所の検討を超えて、いろいろ御研究をいただきたいわけであります。いまの
局長の御答弁を聞く限りでは、これは受験産業がこういうデータを手に入れて利用したら困ると言うんですけれ
ども、類似のものは、これは模擬テストによってわけなくつくっていくわけですからね、こういうところへは手はつかないわけだ。それから言われるように、自己採点がかなり役に立つものだったら、それをとったら同じことですからね、それはあんた方論理の矛盾に落ち込むわけですよ。自己採点とったって当てになるものかと言うんなら、それで自分の進路
指導やれというのは一体どういうことになるんだと、こういうことですからね。自己採点というのはほぼ成績通知をするのに準ずるところまでできるはずだと一方で言っているんですから、そのデータを手に入れたら同じことじゃないですか。やっぱりこれを発表しないというところは、そういうところに条件があるんじゃなくて、初めから言われておったように、人手が足りない、金がないと、選ぶ側にはその必要は余り認めないと、ここのところに問題があるのであって、どうしても釈明をされるようなところの中に実態があるのではないということは、いまの答弁を聞かれても
大臣にもわかっていただけることだと思うんです。長期の課題としてといいますか、第一回終了以後その結果も見て、やらなければならぬと言われた部分は、ほかの人はまだ言ってないわけなんですから、私はその状況として認識されたものと思います。この問題については、いまからさきなお、
高校側の
意見もセンターの運営に反映すると言っておられるわけですから、こういう問題が反映しなければ、こういう問題が運営の中で語り合われなければ、
高校の
関係者をよしんばセンターに入れたって下請機関になって、出題のところの技術的な部分に関する技術聴取に終わってしまうわけでありますから。そうして国会の附帯決議等の
関係答弁の中で弾よけに使われるだけでありますから、そういう状況ではなくて、ひとつ身の入った
状態で進めていただきたい。永井文相はいろんなことを言われました。特に今日の
教育の病弊というものを四頭立ての馬車というようなことを申しまして、そのうちの二つは大学だった。その一つはテストの
あり方で、もう一つは大学格差だ。いろんなことを言って、評判の落ちないうちに去っていかれたんですから、本人は幸せだったですけれ
どもね。後のところをきちんとやってもらわないと、それは罪の深い
大臣だったということにしかならぬです。こういうところをお引き受けになって大変だと思いますけれ
どもね。こういう問題だということであります。
本日は、続いて就学援助の問題についてお
伺いをしたいわけであります。今日の不況下ですね、それから
国民の
教育熱心と申しますか、こういう状況の中で
教育費問題というのは次第に耐えがたいものとして、家計費の中で位置づけられてきている。このことは春闘を闘う労働者の
調査の中なんかでも大きく、重苦しく出てきておる問題であります。三月十九日の毎日がこれを取り上げておりましたが、たとえば婦人会議の
調査の中では、家計窮乏の原因のトップは何か、これは
教育費だ、節約するものはいままでは食費であったと、こういうわけですね。これ以上節約はできませんと、こういうようなことが挙がっております。もう一つ、これは電機労連のものだったと思いますけれ
ども、これは表を出して、
子供が義務
教育の
段階から大学に進むに従って、
子供が成長するに従って、これは非常に早いカーブで
教育費の増大が家計の中で位置づけられておる。それからもう一つは、それと反比例するように食費のカーブが急激に下がっておるわけですね。まだ栄養を必要としないほどの年じゃないです、
子供が大学へ行ったぐらいでは。しかし、そういうカーブがこれは冷厳に
数字として出ておるわけであります。もちろん幼稚園から大学まで
教育費問題はいまの大変な課題だと、不況の犠牲を
子供に負わせないという点で言えば、義務
教育無償というものがどのようにりっぱに実行され、年々これが拡充されていくかということは、かなめの問題だと思うわけであります。ところが、ことしの文部
予算の概算が、大蔵査定の中では
教科書の無償にまで手をつけようとするような、
政治の動きが現に存在をしたわけであります。これは幸いにしていま直ちに大事に至っておりませんけれ
ども、こういう
考え方が依然として今日の
政治の重職にある
方々の頭の中から去っていないわけであります。こういう状況の中で、
教科書の国費負担という実績まで取り上げようという、非常に私はその限りで憂慮をしております。就学援助の問題についても、これが末端で適用される場面では、必ずしも理想的にいっていない訴えを多数聞いておるわけであります。こういう立場でひとつお
伺いをするわけであります。
こういう状況下で、就学援助の拡充についての
文部省の
決意、
大臣の
決意もしくは今年の状況というものについて、一言お
伺いをして逐次具体問題に入りたいと思います。