○
下田京子君 構造
改善局等含めて
農林省で
承知しているというふうなことなんですが、その御
承知の上でいろいろと地元の
皆さんと
相談されて
改善計画をお出しになっている、その資料を私どももいただいたわけですが、その
改善計画を見ますと、大変心配な点がたくさんあるわけなんですね。特に、二つの面で心配があります。
一つは、こういった種の
事業というのは、何といっても、
経営そのものが今後発展するかどうかということか一つだと思います。そこの中には技術問題も入ってくるでしょうし、それから販売問題、流通問題も入ってくるでしょうし、いろんな資材との絡み合い等も入ってくるでしょう。そういう
経営問題が一つ大きな問題かと思います。それからもう一点は、何といってもやはり焦げつきの負債、この負債対策が本当に
改善という計画の名にふさわしいものに推移するだろうかというふうな点であると思うんです。
〔
委員長退席、理事山内
一郎君着席〕
この点でいきますと、
改善計画の資金計画を全体として見ますと、五十三年度から五十七年の五
年間で、いろいろとその計算はされているんですが、それでもなおかつ四百五十万円からの赤字が出る。また、五十八年になっても四百十六万四千円からのこれまた赤字が出る。もちろんこの赤字というのは、しかし、二定程度の家族の労賃等は見込んではいるわけですけれども、その計画に当たって、たとえば資材等の値上がりはないということを前提にしておかれたり、それからある
一定のもう
経営はだんだんと上向くということが前提になっているわけなんです。これは見てみないと、結果はどうかということはいまは言えないわけなんです。ただ、この計画をつくられた、それに参加された
農家自身が再度また訴えられている不安は、一つはこの
経営が軌道に乗るんだろうかというふうな問題と、同時に、何よりも焦げつきの負債整理がうまくいくだろうかという心配なんですね。
それで、特にその負債整理のことについては、これは
農林省も
相談にあずかったところだと思うんですけれども、全体の五〇%については五カ年計画でもって三・五%の稲作転換資金を充当する、それから残り三〇%については五
年間の無利子措置をする、ところが残りの二〇%については五カ
年間で自己資本の造成というふうなことが入ってくるわけです。となると、いまでさえ借金を抱えています。しかも、いま申しましたように、今後の計画の中でも赤字が出てくるという
状況の中で、どういうふうにしてその自己資本の造成をしていくのかということになれば、現在持っている資産の切り売りでもしなければやっていけなくなるんじゃないか、こういうふうに訴えているわけなんです。ただでさえ、いままで残った四人の御家族の方なんですが、若いお母さんと御主人と、それこそもう本当に胸詰まらせて、声詰まらせて訴えられておりまして、もう朝は起きるのが三時、四時だそうです。夜寝るのが十一時ごろという暮らしを五
年間続けてきた。家族の中での断絶もいいところで、おしゅうとさん方とのいろんないざこざも絶えない、子供の教育もままならない、大変な
実態を訴えておられました。
そこで、具体的なんですけれども、その
改善に当たって、これは
大臣と構造
改善局と双方に一括してお願いしたい点なんですが、これは当然国だけの責任ではないと思います。しかし、いまの厳しい
農業事情の中で、第二次構造
改善事業ということで
実施してきた経過もございます。そしてしかも、岩手県だけでも第二次構造
改善事業の
実施状況全体から見ると、たとえば前沢町ですね、あるいはそのほかずうっとありまして、この矢巾等含めて五
地域で、養蚕団地あるいは畜産団地も含めて、それぞれ
事業費全体は八千万、それから二億あるいはこの矢巾のような一億というふうなところも含めて、
国庫補助がそれぞれ九千万
なりあるいは四千万
なりと、こう相当つぎ込んでいるわけですね。ですから、今後の全国的なこういう
事業が発展していくというふうなことを考えるに当たっても、これらのいま不振に悩んでいるところに当たって不振の主な原因を
調査すると同時に、それを教訓としてぜひ
改善に役立てていただきたい。
その具体的なこととしては、先ほどから申し上げておりますが、
経営指導
改善等に当たっては今後とも矢巾の問題も含めて具体的に
相談にあずかっていっていただけるかどうかという点が一点と、二点目には、固定のこの焦げつき負債整理について、具体的な例でございますけれども、
経営改善資金というふうなことで畜産団地等についてはその道もあるわけですので、そういった形で今後
検討をいただけるかどうかということを、この二点、
大臣並びに担当
当局にお尋ねして、
質問を終わりたいと思います。