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藤原房雄君 そういうことがあるから、私は冒頭に
畑作に対する
政府の姿勢とか、今後の
取り組みとか、これはもう百七十万トン、四十万ヘクタールというこういう大きな
水田再編対策をするというからには、相当な意気込みといいますか、それにかわる
政府としても万全の
施策をした上で
農民にそれを求めるという、こういうのでなきゃならぬという、まあくどいぐらい、自分でしゃべっていても本当にいやになるぐらい同じことを何回も繰り返したのはその辺にあるんで、これはぜひ次回の
委員会で、
大臣からこの辺、後でしっかりひとつ御
答弁いただかなきゃならぬと思いますけれ
ども、
予算の
積算上、
総額において
増額すればいいんじゃないかという、それはもう
一つは
政府全体の動きの中での問題もあるかもしれませんけれ
ども、実際
農業団体としてこの仕事に携わる問題になりますと、やっぱりこの
定員という、
職員数というのがあらゆる面でそれが
積算の根拠になるわけでありますから、決してこれは
実態に即した姿ではないと私
どもは思いますし、それはもう
畑作、そしてまたこの
共済制度を推進するという上におきまして、根本的な
認識の問題がこういうふうに出てくるのじゃないかと思うんです。
ほかの
団体とのかね合いとかいろんなことも
お話ありましたけれ
ども、そういうことだけでは私
どもはこれは承服できません。ただ
積算士だけ、金だけやればいいじゃなくて、あらゆることの算定の根拠やいろんなものの中に
補助職員というのをどういうふうに見るという、それが算定の基礎やいろんなものに使われるわけでありますから、ですからこれは
畑作振興、また
共済事業の確立、発展強化のために
政府が
努力するというこの姿勢は、このことを見ましても私は本当にこれは欺瞞としか受け取れませんね。しかも、数がわずか三年か四年の間に二千人を超すような
職員減という、ほかとの比較から言うとこっちの方は、
共済職員の場合は少ないという、そういうことになるのかもしれませんけれ
ども、ほかとの比較じゃなくて、いま
畑作農業というものが置かれている立場を考えますと、その中で
共済制度というものはどういう大きな使命があるかということを考えますと、これは非常に問題だと思います。これはぜひひとつ
大臣に申し上げて、明年から実施ということになるわけでありますから、ここら
あたりの考え方をもう少しきちっとしていただいて、私
どものひとつ納得いくような形にしてもらいたい。
総額といいましても、結局いまこれから大きな
事業を推進するに当たりましても、
先ほど申し上げたように
支払いの業務が滞っておるというのはやっぱり人的な問題が大きな
原因になっている、私
どもはいろんな
実態の中からよくわかるわけであります。小さいところにおいでは合併をしてより効率化するとか、合理化するとかいろんなこともあるのかもしれませんけれ
ども、まず
農林省のこの
共済事業推進に当たっての基本的な考え方というのは、こういうところにちょっとあらわれているように私は痛感するんです。これはぜひひとつ明快なこれに対する考え方、そしてまた今後の対処の仕方、これを
大臣に申し上げて、次回の
委員会にぜひここら
あたりはっきり
お話をいただきたいと思うんです。
時間もありませんから次に移ることにしまして、次に
評価委員とか
評価員、連絡員、こういう
方々に対する
待遇改善、これはもう
先ほど来
お話もありましたし、また
局長の
お話の中にもございましたので、これはぜひひとつ
待遇改善を進めてもらいたいと思いますが、それに伴います
評価委員とか
評価員、連絡員、これは大体四十万からいらっしゃるというわけですから大変なことですが、地方の日当が千九百幾らですか、いま
農業者も専業農家というのはだんだん少なくなって兼業農家が多くなる、農外収入が非常に多い。こういう中で、一日の日当というのは非常に高くなっていまして、こんな大事な仕事をゆだねるのに非常に
現状に沿わない。全国の数からいうと四十万の人
たちですからこれは大変な金額になるかもしれませんが、この
待遇のあり方につきましても、もうちょっとこれは工夫
改善する余地があるんじゃないでしょうか。ほかの委員からもいろいろ
指摘がありましたけれ
ども、私もこれはぜひ
指摘せざるを得ないと思うんです。
それからもう
一つは、
評価員や連絡員の
方々がいろんな、この仕事の途中で事故を起こすような場合には何の補償もないという、これも
一つの大きな問題だろうと思います。いつもあるわけじゃないかもしれません。私は前に申し上げましたが、
農業者が事故を起こしたときには労災の適用がない、
制度はあるけれ
ども現在非常な制約があってこれに入れないような形になっておる。実際それにタッチする
評価員とか連絡員とか、いま交通事情も非常によくなったわけですから、この
評価のためにいろいろ仕事であちこち出て歩く、こういうことで、そういつもあることじゃないと思いますが、数多くの
方々が動くわけですから、一たび事故があってもこれに対しての何の
対策もないというのが
現状です。
これは、いまこういう社会保障の充実の中で非常に大きな穴といいますか、問題だろうと思います。ある
組合とか、地方によりましては互助会のような形で進めているところもあるように、私
どもいろいろ調べましたところそういう形のところもあるようですが、これは
農林省としましても何らかの、現在これほど社会保障やいろんな
制度ができておる中で、やっぱりこういう
方々に対するいざ事故のあった場合の補償という、これも本当に真剣になって取り組んでいただきませんと、日当は安い、事故はあっても何もない、こういうことでは円滑な
畑作振興の柱とも言うべき
共済の
評価活動というものができるだろうか。机の上でどうだこうだと計算したり見るだけじゃなくて、現実の
実態というものをよく把握して、ぜひひとつこれに対しての
対策に真剣に取り組んでもらいたいと思いますが、どうでしょう。