○藤原房雄君
大臣は官僚出身ではないんですね。五〇%伸びたからというそのパーセントじゃなくて、やっぱり必要性に応じてということで物を考えていただきたいと思うんで、ぜひひとつ積極的に今後御検討いただきたいと思います。
さらにまた、これは午前中も同僚
委員からお話ございましたけれ
ども、償還の期間ということにつきましても、
大臣は十年前に九十年とおっしゃった話もありますが、私も九十年とは言いませんけれ
ども、地元の団体の方々から申しますと、やっぱり三十五年くらいはという——諸外国の例を見ましても、二世代、三世代——やっぱり酪農を
中心といたします
畑作なんというのは非常に
生産性が低い、先ほど
大臣も言っておりましたけれ
ども。こういうことで、非常に最近の著しい
経済変動、そういうものにはなかなか乗り得ない、こういう
条件がありますから、償還の期間というものにつきましても、これはある規模の、中庸以下の方々をそこまで持っていこうというそういう趣旨からいたしますと、これは大変な努力が要ることだろうと思いますし、それなりのまた
施策もしなければならないだろう。
それからもう
一つ、利率にしましても、ほかのいろんな
制度等にらみ合わせてみて決して高いとは思いませんが、これも午前中いろいろ
質疑がございましたけれ
ども、やはりこの法の趣旨から言いましても、まあできるだけ利率の低いそういう
条件でレベルアップができるように見守っていくということが、自然
条件の悪い中での
畑作農家ということでありますから、これは当然のことじゃないかと思うんであります。さらに、これは最近の著しい公定歩合の引き下げ等考え合わせますと、ほかの
制度との兼ね合わせもありますからこれだけをというわけにはこれはいかないだろうということは、私
ども一十分にわかるんですけれ
ども、農地取得
資金とか、また未墾地取得
資金、こういう三・五%の
制度があるわけであります。この
マル寒の、
一つの法律としてこういう
制度が設けられておるわけでありますが、金利の面につきましても、やはりこういう特殊事情ということも勘案して、これはまた今日のこういう諸情勢の中でやっぱり考えるべきことじゃないでしょうか。
乳価のことを先ほどお話ございましたが、きょうは時間もありませんので長いお話できませんけれ
ども、
農家の粗収入、聞くところによりますと、活字になっているところによりますと、乳価を大幅に上げる要素は、要因はないではないかということがささやかれておるようでございます。乳価はいろんな算定方式があって算定されるわけであります。その算定方式というものが、いつの時代でもそれが本当に適合するものであるかどうかということもこれは
一つは問題だろうと思うんでありますが、こういう非常に厳しい情勢の中で、先ほど
大臣、
農業に誇りを持てとか、生きがいをどうだとおっしゃいますけれ
ども、実際は、みずからお住まいになっている十勝を見ましても、酪農なさっている方々というのは決して裕福ではないわけでありまして、なかなか粗収入が上がらないということであるならば、それに見合う支出面を何とか
調整をする、こういうことが本当に思いやりのある農政ということになるんではないでしょうか。
そのためには、金利ということもありましょう。また、期間を
延長するということもあるでしょう。いずれにしましても、年間の収入に対する支出という、こういう面から、先ほど来お話ございましたように、平均的な北海道の酪
農家は大体二千万ぐらい借金をしておることになっておるわけですけれ
ども、返済
金額というものも非常な
金額になっている。こういう点で、やっぱり総体的に
畑作、そして酪
農家が安定
経営のできるような
施策というのは総合的に考えなきゃいかぬ、こう思うんですけれ
ども、今度の乳価決定に
当たりまして、今後また、後日機会があったらその問題についてはいろいろ論議したいと思うんですけれ
ども、総合的に考えねばならぬ。そういうことから言いますと、利率のことや償還期間のこと等、これは真剣に御検討いただかなきゃならないことだと私は考えるんですけれ
ども、どうでしょう。