○井上計君 いろいろとお伺いしたいことがたくさんあるんですが、時間がありませんので、あとこれは、むしろお尋ねしてもなかなかお答えいただきにくい問題があるんではなかろうかと思いますので、私の
意見ということでひとつお聞き取りいただいても結構でありますが、ある新聞の実は報道であります。制服と背広の震度五の内紛という見出しで、いろんな現在の
防衛庁内部における問題が実は報道をされました。どの程度事実であるのかどうかわかりませんけれ
ども、しかし、俗に言うところの火のないところに煙は立たないということから考えましても、まあまあこういうことがあるのかなという実は私
どもそういう感じがいたすわけであります。これについてどうとかということを私はいま
意見を言いません。しかし、こういうふうなことが報道されるような、そういう状態にもしあるとするならば、
国民に対して
日本の
防衛、そのためには自衛隊をもっと
理解をしてもらい、あるいは愛される自衛隊というふうなこと等から考えて、実は大きな支障が起きるというふうに思います。そういうこと等につきましては、ぜひひとつ
長官が十分御配慮いただきまして、事実がなければ結構でありますけれ
ども、そういう事実が少しでもあるとするならば、早くそういうふうなことのないように、文字どおり制服と背広が
一体となって、さらに
日本の自衛力を高めるような
努力をされるようにひとつ特に
長官に要望しておきたいというふうに思います。
それからもう
一つ、これもお答えなかなかしていただけないかと思いますけれ
ども、午前の
長官の御
答弁の中で、
択捉島の
問題等に関連をして
防衛庁内部の
情報システムに問題があるというふうな御
答弁があったと思います。
情報のあいまいさ、あるいは的確な
判断がどうもできなかったというふうな御
答弁であったと思いますが、やはり
防衛ということを考えた場合、もちろん装備も必要であります。しかし、同時にやっぱり質的な
防衛力というふうな中に、どうしても見落とすことのできないのはやはり
情報システムの完備ということだというふうに思います。どうも聞くところによりますと、
防衛庁の
情報収集システムがかなりおくれておる。特にいろんな諸外国のいわば暗号等傍受して、そういうことについての解読技術というものが
わが国は大幅におくれておるというふうなことも実は聞くわけであります。先般尖閣諸島に対する中国漁船団の侵犯のときに、あの漁船団が中国本土と盛んに交信をしておる、それについての傍受——あるいは傍受されたかどうか知りませんけれ
ども、それについて傍受の結果、解読等についても何か全く
わが国ではなされていなかった。
アメリカの方ではいち早く解読したというふうな、これまた新聞報道でありますけれ
ども、そういうことも聞きました。そういうことに事実やはり欠陥があるとするならば、今後の
防衛力を高めるという
意味で、ぜひそれについても十分配慮すべきではなかろうかと、こう考えます。そういうふうなやはり
情報の収集、あるいは分析あるいは
判断、解読ということになりますと、なかなかお答えにくい問題があろうと思いますが、当然お考えになっておると思いますけれ
ども、ひとつ今後の問題としてさらに一層御配慮いただきたいと、こう思います。
それから、
最後にもう
一つ、これは希望であります。
防衛大学の学長の猪木先生が近く勇退をされるかに、実はこれも新聞報道でありますが聞いております。その後任の問題がいろいろと論議されておるようであります。これはまあ風聞でありますけれ
ども、後任の校長としてさきの土田警視総監が話題に上がっておると聞いております。私、個人的には土田さんという方は大変りっぱな方だというふうに聞いておりますし、よく存じ上げませんけれ
ども、これは申し分のないあるいは適任者であるということについても、私自身よくわかりませんが、異議をはさむものではありませんけれ
ども、ただ、ここで私自身が懸念をするのは、最近警官の不祥
事件が相次いでおります。土田総監が
辞任をされました表面のといいますか、直接の理由はあの不祥
事件の責任をおとりになった、こういうことであります。そうすると、この際やはり土田総監が、もし仮に後任の
防衛大学の校長に就任をされるとしますと、やはり
国民感情からして、せっかく自衛隊に対してかなり
国民が
理解を示し、自衛隊の必要性というものが世論
調査の結果でも非常に高まっておる中で、そういうものが何か支障となりはしないかというふうに、実は私個人的にそういう懸念を持つわけであります。こういう点につきましても、ひとつお考えをいただいたらどうであろうかというふうに思います。
先ほ
ども申し上げましたが、
長官の御
報告の中に、やはり
ヨーロッパ、特に西ドイツあるいは
アメリカ等と比べて
わが国のかなりうらやましいというふうな、指揮官から一兵卒に至るまでの
練度その他についてうらやましい
意味の御
報告がありましたけれ
ども、そうなりますと、これで警察予備隊からすでに三十年近くになるわけでありますから、やはり優秀な方が
防衛庁内部にもたくさんもうおられると思いますので、むしろ
防衛大学の校長は部内から就任された方が、もっとやはり自衛隊そのものについての
認識が高まるんではないか、これは個人的な
見解でありますが、そういうふうに思うわけであります。時間がありませんので特に御
答弁をいただきたいと思いませんが、もし
長官からお答えいただければ大変ありがたいと思いますが、以上ひとつ
意見をつけ加えて私の
質問といたします。