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高平公友君 私は、ただいま御
審議になっておりますこの
道路交通法の一部を
改正する
法律案につきまして、関連する問題について
質問を申し上げたいと思いますが、いただきましたこの
資料の末尾の方の第二表を見ますと、
交通事故年別推移表では、
事故件数というのは
昭和四十四年が
ピークになっておりますし、
死者も四十五年が
ピークで、その後は、
関係の
皆様方の本当に積極的な
努力が逐次実りまして、例年あらゆる
件数が低下をいたしております。この面につきましては
関係各位に本当に敬意を表したいと思う次第であります。
死者等におきましては当時の約半分ぐらい、五〇%ぐらいに下がっておりますことなど大きな
成果を上げておるものと思っております。しかし一面考えてみますと、
自動車というのは、やはりある程度の
スピードをもって、そして
陸上交通の
役割りを果たしておる。また
事故というのは
スピードが一定といいますか、ある程度の
スピードをオーバーしたところで
事故が結局発生するわけであります。その
接点といいますか、おおよそどのくらいの
スピードで一体どのぐらいの設備がこれに条件的に加わって、どの
あたりが大体その
接点であるかということが、これはなかなかむずかしい問題でありますけれ
ども、しかし、大変私は大切なことでないかと思うわけです。極端な物の言い方をしますと、
自動車の
スピードを三十キロぐらいに落としてあの黄色い線、
追い越し線を全部引いてしまって、そして
横断道には全部
交通信号をつける、そういうことにするならば、特定のよほど下手で何か未熟な者は別としましても、
事故というのは皆無だと言ってもいいんではないか。しかし、申し上げましたように、やはり
陸上交通の大きな
役割りを担う
自動車というその
使命を考えてみますと、そうではあってはならないんで、なるべく
事故件数を減らし、そしてまたその
陸上交通の
目的を達するというところにこそ私は苦心があるんでないかと思っておる次第であります。本来は
交通特別委員会でありまして、
交通事故がなくなればいいというような端的な考え方もあるわけでありますけれ
ども、しかし
関係の
皆様方は、私がいま申し上げたことに非常に御心配になり、御腐心をいただいておるんだと、こういう
ぐあいに理解をいたしておるわけであります。
そこで私は、新しく
法律改正のこの
機会でありますので、二、三ひとつ
警察庁の
皆様方にお伺いを申し上げたいと思うんです。
で、私は生まれは
富山でありまして、だから
自動車歴は、
ドライバー歴は二十七年あります。最近はやりませんけれ
ども、二十四、五年ぐらい今日まで無
事故で、一遍も裏へ印つけられることなしに過ごしてまいりました。特に今度の
選挙あたりで
富山県内じゅう、そうですね三万キロぐらい回りましたかな。これは
自分でやりませんけれ
ども、しかし私はその中で、
富山県なら県の道をほとんどあらゆる道を通りまして、よく
交通と道との
関係を
自分なりに、ああこれはいかぬなあ、これはいいなあというような
感じを得たわけであります。
東京へ参りまして車にも乗ったり、ほかの方へ行きましても、時たま車は使うわけですけれ
ども、そういう
観点の中でひとつ
お話を申し上げたいと思います。
富山県には大体
国道というのは四つ、八号線初め百五十六、百六十、百六十五ですか、四本の
国道が通っております。どの
国道へ行きましても、それはもう四十キロ
制限です、
県内は。それから八号線
あたりは、特にいま
北陸自動車道がまだ開通しませんで、
交通が繁雑しておりますが、全部あの黄色い線ですうっと引いてある、
追い越し禁止地域なんです。私はこれを、
一般府県道も、
主要府県道を加えまして、大体それに準じておるわけですけれ
ども、しかし
自動車交通というものの
一つの
目的から言うならば、これはやっぱり少し考えるべきでないか。住宅の
密集地帯とか、あるいは
学校とか、あるいは
カーブあたりで
交通事故の多発するところは、あるいはそれでもいいかもしれません。しかし、
富山県に行きますとたんぼがたくさんありまして、広々としたさっと見えるところなんですよ。そんなところへ行っても全部四十キロで抑えているわけですね。こういうものはそろそろいまの段階で、これは
警察庁——いわゆる
陸上交通の流れというような、また効率的という
一つの面からもそろそろこれは一考すべき時期に来ておるのではなかろうか、そんなことを考えるわけです。そして大体四十キロ、次は五十キロ、六十キロと、こういう
スピードの切り方は、これだってもう一遍考えてみたらどうですか。あるいは三十キロなんてありますが、こんなところは三十五キロとか四十五キロ、五十五キロを入れたっていいじゃないかと思うんですが、五キロオーバーすることによって、試行的に何かの
機会にやってみていただいた方がいいと思いますが、それが
事故多発につながる場合はこれは必ずそれを修正してもいいんじゃないかと思いますから、そのぐらいの幅をもってもっと本来の
交通目的と
事故というもののその
関係をもっと科学的に、科学的と言えばむずかしいかもしれませんけれ
ども、いろんな
資料の中で調べていただくことも大変大切じゃないか。私はいま、まだまだ本来は御
質問申し上げて
お答えいただくわけですが、二十分という時間でありますから、思っていることを全部言いますから、
警察の方はまとめて後で
お答えいただけば結構だと思います。
それともう
一つ、
夜間になりますと、やはり
長距離輸送の
トラックがずいぶん通ります。これら
あたりは相変わらず四十キロで
規制されておるということは、これはその
一つの仕事の
使命から言ってももっとやっぱり考えてやるところがあるのじゃなかろうか。私は晩の八時が適当かあるいは十時が適当かわかりませんけれ
ども、
夜間交通に対してはやはり
制限時間を設けて、あるいは五キロなりあるいは十キロというものを少しアップしてやるようなことを考える方が大変いいんではなかろうか。いまも申し上げた原則は、
集落地域だとか、あるいは
学校だとか、どうも危険な
カーブだとかというところは、これは全然別でありますけれ
ども、大体いま
富山県の
国道のことを言いましたけれ
ども、見通しのいいところに
横断歩道がある、
信号は必ずありますよ。もう横から
自動車が来るのはわかるわけなんですね、晩になると
ライトをつけていますから。確認できるわけなんです。そういう中でぱっと赤い
信号、一時だろうか十二時だろうか、まあ一時は私は
——十二時だろうが赤い
信号がともっている、何もないのに、何か急にでも動きますと、お巡りさんが来て
交通違反だと引っくくる、やられるかと思いまして、それはちゃんと守っていますけれ
ども、
夜間は
点滅信号だとか、もっとそういう時間
規制というものを、少しやってもらったらどうか、こういうことをいつも思っておるわけであります。
最近、
スーパー農道という、
広域農道ですか、農林省でつくっておりますのは。ようやくあちこちで進行しておりますけれ
ども、
道路がまだ供用開通されないうちにちゃんと黄色い線だけ、
追い越し禁止だけさっとやってしまう。まあ
信号機もそれぞれついておりますけれ
ども、どうも
事故ということになりますと大変でありますから、ちょっとわれわれもそうかな、これはやっぱりそうしないとだめなんだなあという
感じでありますが、もっとその辺をひとつ検討した中でこれは処理していただきたい、こういうぐあいに思います。
それともう
一つ、今度はこの
道交法の
改正で、
自転車に対する
規制というのはある程度強化されております。ただ、われわれ車を持っておりまして一番ああいやだなあと思うのは、いま
アスファルト舗装でしょう、晩に雨が降りますと、
ライトを何ぼつけておりましても黒い光に吸収されまして、なかなか前方が確認できないわけなんです。そういうときに、
尾灯に
反射鏡あたりの
——ちゃんとそれは指示してありますが、なかなか在へ行きますと、そんな
反射鏡のはがれたようなままで、そして真っ黒なかっぱを着ているんですよ、どうなんですか。雨の水はじきのいいやつね、あれでもって、うまくボタンでもして後ろでもわかればいいけれ
ども、
怪傑ゾロの
マントみたいにしてふうっとやっているわけですね。そこへ行って初めて、あっこれは
自転車だと。もちろんそういうときは確認できませんから
スピードを遅くしていくわけですけれ
ども、せっかくそういうぐあいにされましたら、これはひとつ
発光テープかなんかちょっと、黒いものを着用するときはこういうものをくっつけろとかいうことになりますと、私は、車にはねられる
自転車の
交通事故というのは大変激減できるのではなかろうかと、こんなぐあいに思っておるわけでありますが、ひとまず
警察庁で以上のことにつきまして
お答えをいただきたいと思います。