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政府委員(
砂子田隆君) 本来再建の
計画をつくりましたときにも、公共的な
バスの輸送のために国と
地方が
協力をすべきだという前提に立ちながら、実はこの再建の
計画をいま練ってきたわけであります。そのために国におきましても
利子補助をいたしましたり、あるいは
交付税で元金を見ましたりいろんな形をしながら国と
地方との
協力関係の中で再建
計画を遂行しているところでもあります。ただ
お話がございましたように、まあ
バス事業の資本費というのは何があるかと申し上げますと、結局は
利子と減価償却になるわけであります。
利子と減価償却は何から出るかということになりますと、どうしてもこれは
バスだけが大変固定資産として高いものですから、結局
バスの問題にしかならないだろう。そうすると、
バスの償却と
利子を、起債で買った分を全部賄うかということになりますと、これは
一つは
公営企業をやっているという
立場から申し上げますと、独立採算をするというのがたてまえでもありますから、ある
程度やはり自分の収益でそのものを還元をしていくというのが
公営企業をとっている方の
立場でもありますから、そういう企業努力はやはりしていただかなきやならぬとも思います。たまたま
バスの償却を何年で見るかということがございまして、これは御
案内のとおり当時
バスの
補助を始めましたときに、償却を五年で見りゃいいじゃないかということで
現実やっておるんですが、
現実にその
バスがそれじゃ五年で全部だめになるかと申し上げますと、そうじゃなくて、やはり最近は十年ぐらい
バスが持つという形になるわけであります。そうしますと、
バスの
補助金をほぼ五年間やっておりますと、大体もう償却といって積み立てをしていただければ、ほとんど新車を自分のところで買える積立金があるはずだというかっこうには、どうも予算上はならざるを得ない。
現実はその金がないということは別といたしましても、
補助金を出していった方からしますと、どうもそうだという気がいたします。そういう意味で、資本費の
補助をするというのも大変これはむずかしい問題でもあろうと思います。といいまして、なかなかその再建
計画で五年で打ち切るというのも大変むずかしかったという事情もございますし、再建
計画が胸突き八丁へ来たということもございますので、実は、五十三
年度は無理無理これは
大蔵省にお願いをして一年間だけ
バスの購入費を延ばしたといういきさつはございます。そういうことを努力しながらやっております。
さらには、定期の割引の問題につきましては、これは別途運輸
委員会の方に同じく
社会党の方の
提案で公共割引の
法案が出ておりまして、これがどう御審議になっておるか、私ちょっと存じませんが、こういう中で定期の割引の問題も入っているようであります。ただ、この割引の問題は、単に
バスだけの問題ではなくて、他にもいろいろ割引がありますから、そういうものとの均衡も考えなきゃいかぬのではなかろうかという問題ございますし、一概にどうも定期割引をすぐ負担を公共
団体でする分だけ国で補えというのも、大変これまたむずかしかろうという感じもいたします。
行政
路線につきましては、先ほど
お話をしたようなことでございますし、この五年間の間にも、行政
路線につきましては、先ほど
佐藤先生
お話ございましたように、過疎地の
バスなり、あるいは新住宅地の
バスなり、そういうことをこの五年間で手がけてきたわけでありまして、
最後に残りました
政策路線の
議論をどうするかというのがいまの問題になっておりますので、これは先ほど
お話し申し上げましたように、私たちでもずいぶん努力をしながらこれの解決に努めたいというふうに思っております。
こういうことが、
一つは皆さん方と申しますか、公共
団体とわれわれと国と、みんなが一緒になりながらやはり解決をしていくところにこの再建
計画というものが完成できる見通しができるということだと思います。今後もそういう方向で努力をしたいと思っております。