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長谷川信君 自民党を代表いたしまして亡くなられた方並びに
災害を受けられた方に心から弔意とお
見舞いを申し上げたいと思います。
まず
最初、
大臣にお伺いいたしたいと思いますが、いまほど
お話しがございましたように、
災害の御担当の
大臣として、できることなら一回ひとつ
災害地をごらんをいただきたいと思うんです。先ほどからいろいろ御
質問並びに御答弁がありましたが、少なくとも標高二千メーターのところから二十万トン、三十万トンの土石流あるいは岩石が、あれカーブが大体二一%
——カーブといいますか、勾配が二一%ぐらい。それに距離において二キロ半の間突っ走ったのでありますから、三十トン、五十トンの石がまるでゴムボールのように空中に転回をして落ちてきたというふうな、なるほど亡くなった方の数からすれば激甚であるとかないとかいろいろ議論があるかどうかわかりませんが、まさに地獄の阿鼻叫喚の形であります。したがいまして、やはりこれはごらんいただかないと、幾らここで私
どもが御
説明を申し上げても、また幾ら御陳情を申し上げても、やはり実感がいささか伴わない憂いもございますので、御多忙中ではございますが、もしできたら御視察を賜りたいと思うわけであります。
それから、私
ども見た感じでは今回の
災害がこれでとどまらないで、あるいは再発をする
危険性が、十分と言っちゃなんでありますが、かなり濃厚に感じられておる点であります。大体
地すべりとか火災とか地震というのは一回がしゃっと起きると、まあ少なくとも二年、三年、五年起きないだろうというのが定説でございますが、今回のこの
地すべりは私
ども素人目で見てもあるいは危険があるかもわからない。ずっと回りまして
現地の諸君に聞いて、一体
原因は何ですかと言って聞きますと、まあ温度が上がって、雪解けで、
融雪でそれが引き金であったと思いますというのが異口同音の答弁
——答弁というか、
お答えであります。しかし、
新潟県は御案内のとおり豪雪県でございますが、あそこの赤倉の山頂はまさに五メーターから七メーターの雪が降っておるんです。いま消えている量は恐らく半分近く消えているわけでありますが、温度がこれから急上昇しますんで、本当に
融雪災害が起きるのはこれからなんです。またもう
一つは、ことしはどちらかというと空梅雨でございまして、六月から七月にかけて集中
豪雨の
危険性もなしとはしない。これは自慢にならないことでございますが、
新潟県はまさに全国一の
災害県でありまして、
地すべりは日本一、雪の豪雪は日本一である、水害もこれまた信濃川、阿賀野川を含めて大変な水害が起きておるということでございまして、私
ども素人で見るとどうもこれは再発の
危険性があると思う。だから先ほど
志苫委員からも
お話しございましたが、ただ
新潟大学とか
林野庁とかの
調査でなくて、いわば
建設省あるいは
国土庁あるいは日本の衆知を集めた科学的な
調査団をひとつ編成をしていただいて、しかもその
調査の結果が、何といいますか、梅雨どきまでに、あるいは
融雪災害が起きるまでの間に間に合わせなけりゃならない。ことしの秋までこの
調査の結果ができても
災害が起きるのは六月の十日あたり起きるかもわからぬということでございますので、正確な
調査を、しかも緊急にやらなければならぬ。これは行政的に、何といいますか、いわば
大臣の御命令というか、
大臣の指示によって緊急手配をしなければできないことだと思うんです。ただ事務的にこれを各省で打ち合わせをしろ、部
課長で相談をしろと言っても、この種の緊急な、しかも正確な資料というものはなかなかつかみ得ないかもわからない。したがって、
災害担当
大臣から
大臣命令で、
大臣指示ということで、緊急な
調査をひとつお願いを申し上げたいと思うわけであります。この点、まず
大臣のお考えを承りたいと思います。