○
政府委員(有住直介君) お答え申し上げます。
いろいろと事柄を検討いたしまして、反省するべきところを十分に反省いたしまして、どうしたらいいか検討いたしました。そして、やはり十月の二十六日でございましたが、やはり当
委員会で、こういうことを具体的に
考えておりますということを御
答弁申し上げたわけですが、その線に沿いまして、逐次
整備その他を図らせていただいております。
まず、この
情報を、やはりいい
情報を流したいということでございます。そのために静止
気象衛星のひまわりを打ち上げるようになりまして、六日からは本格運用も始めるようになりました。これを十分に利用したい。これを利用することによりまして、
先生ただいまも申されました観測の点で不十分でないかということに対しまして、かなり強力なプラスになると私
ども思っているわけでございます。
これの画像を受信する地上の装置でございますが、これを三月下旬に
現地に送りまして、実は三月の三十日に
現地の名瀬測候所に資材等着いたという
報告を受けております。これを名瀬の測候所内に設置いたしまして、
台風時期までには十分活用できるようにしたい、こういうふうに思っているわけでございます。荷物が着きまして、
現地調査、それから
整備、設置ということになりますと、やはり若干の時間はかかりますけれ
ども、ことしの
台風時期までには十分間に合わせるように進めたいと、こういうように思っているわけでございます。
それから、
情報をやはりよくするという意味で、勢力の強い
台風が奄美諸島に接近するおそれがあるという場合には、本庁から技術者を派遣いたしまして
台風情報の充実を図りたい、こういう
計画でおります。それからまた、
台風の位置を正確にお伝えをするということから——従来ややもすると時間がかかっておったわけでございます。それは、と申しますのは、昔、観測やっている担当のところで、何カ所かでもって独立に、
台風の位置というものを急ぐ余り、何カ所かで発表したために
台風の位置が食い違ったということで、大変国民に御迷惑をかけたことがございまして、どうしても本庁で統一して一応ばしっと決めて、その位置でいろいろな
情報もお流しするということでやっておりましたが、そのために、ややもすると今度は
現地に
情報をお流しするというのがおくれるということがございます。今回も十分この点反省いたしました。と申しますのは、名瀬の測候所にはレーダーが、本茶峠というところにレーダーがございまして観測しているわけでございますが、このレーダーの利用をもっと早くしたい。で、防災という観点から
考えますと、必ずしも
台風の位置が非常に経度何度何分、緯度何度何分という正確な値もさることながら、やはり暴風圏がどうなっているか、あるいは暴風の瞬間最大風速はどうかとか、そういうふうな具体的な事実をやはりお知らせするということも非常に大切なことなので、
情報の中身をそういう意味でよくして、必ずしも中心指定にこだわらずに早く
情報をお流しすると、そういうことを
考えているわけでございます。
それから、昨年の九月でございますけれ
ども、中国と取り決めを行いまして、中国の中央
気象局長と日本の
気象局長の間で取り決めを行いまして、昨年の十二月一日から日中回線が開通したわけでございますけれ
ども、それに伴いまして海域の
台風情報を初め各種の
気象データというのを早く入手することになりましたので、こういう
情報も積極的に利用していきたい、そういうようなことを
考えて実行に移そうとしております。
それから、この
情報の質に対してはそういうことを
考えておりますし、できるところから逐次実施しようとしておりますが、また、この
情報を早くするという意味で、
台風の臨時体制というものを
強化いたしまして、
台風指示報、これの毎時
通報というものを早くお流ししたい、そういう
計画を立てております。
それから、この沖永良部あるいは奄美諸島全般に言えることでございますけれ
ども、放送が必ずしも一カ所の放送局を受ければ受かるということでございませんで、テレビについて申し上げますと、鹿児島のテレビは受かるけれ
ども沖繩は受からないという
地域と、逆に沖繩のテレビは受かるんだが鹿児島のテレビの方は受からないというような状況もございますことにかんがみまして、この奄美諸島に関しましては、鹿児島の方からとそれから沖繩の方から同時に
情報をお流しして、どちらの放送局でも、どちらかを聞いておれば
情報を正確につかんでいただける、まあオーバーラップ方式と申しておりますが、そういうことを
計画しておりまして、これにつきましては私
どもばかりでなくて、NHKの御協力も得なければならないことで、NHKの方とも打ち合わせをいたしました結果、そういう方向でやっていただけるということに決まりました。今後は十分そういう意味で
成果を上げるのではないかと思っております。
また、名瀬の測候所から出ました警報等につきましても、やはり迅速に鹿児島の放送局から放送していただけるようにお願いいたしまして、これもNHKの御協力をいただけるようになりました。
また、そのほか通信網に関しましても、
台風が接近してまいりますと、専用線というのをつけるわけでございますけれ
ども、これをできるだけ従来よりも早く設置するというようなことも
考えております。
そういうことで、私
どもといたしましてもまずかった点を十分反省いたしまして、これからの
台風については失敗のないよう、十分に
整備していきたいと、そういうふうに思っているわけでございます。