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政府委員(
杉原正君) まず、今年に入りましてから今日までの三ヵ月半といいますか、この
期間のものと、
安全運動期間のものと分けて考えてみる必要があると思いますが、まず、
安全運動というのは
先ほど言いましたように、非常に大幅に、二百三十一人と四十八人ふえたわけでございますが、この二百三十一人の十日間の春の
安全運動の数字というものが、毎年春秋
安全運動やっておりますが、過去どういう形で推移をしてきたかと言いますと、実は
昭和三十三年から春秋の
安全運動というのが始まっておるわけでございますが、この三十三年からずっと今日までの春の
安全運動を見てみますと、この二百三十一でありますが、三十三年以来五番目に低い数字でございます。一番低かったのが
昭和三十三年の百六十二人、去年の春が三十三年以降二番目に低かったわけです。非常に低くなりまして、去年の春が百八十三人、おととしの春が二百五十一人でございます。そういうことで、去年の秋がどうだったかと言いますと、去年の秋が二百二十六人でございます。そこで、去年が非常に低かったものですから、ことしとの対比でものすごくふえたような感じになっておりますけれ
ども、三十三年以来の春の
安全運動のあれとしては五番目に低い数字になっておるということが
一つございます。決してふえ方がどうのこうのというんじゃなくて、もっと一人でも減さなければいかぬわけでございますが、いわゆる基調として物事を考える際に一応そういう
実態にあるということが一点。
それから、私
先ほど大ざっぱな点だけを申し上げましたので、確かに御納得いただけないと思いますので、ある程度この
事故の基調を見ますときに、少し長い
期間でありませんとあれでございますので、そういう
分析ができているのが、ことしの三月末までの
死亡事故につきましてはある程度の
分析ができております。で、これについていたしますと、まず、
歩行者と
自転車というものがどういうかっこうかということで御説明をいたしますと、
歩行者全体としましてはマイナス八%
死亡事故が減っておるんでございます。その中で非常に顕著な形で出ておりますのか
子供全体――これは中
学生以下でございますが、これが十一人プラス、それから六十歳以上の高年齢の方が三十人プラスということでございます。それから、
自転車は、これは年齢層問わずに非常にふえておりまして、
自転車の
死亡事故が去年に比べて二十三人ふえておるということで、これは特に
子供の方の中
学生は減っておりますが、幼児、小
学生が十人この中でふえておる。それから、六十歳のところで二人ふえているというふうな
状況がございます。それから、この
死亡事故につきまして、
歩行者、
自転車いろいろ含めまして年齢別で見ますと、六歳以下が十二人ふえております。七歳から十二歳が十三人ふえている、六十歳以上が三十三人ふえているということでございます。どうしてふえたかということの
一つのいろんな問題を考える際に、どういうところが第一
当事者になっているかと申しますと、数として減っているもの、ふえているものございますが、自家用乗用車というのが、これはちょっと細かい数申し上げて申しわけございませんが、この
死亡事故の中で第一
原因になったというのが八百八十四件、これはマイナス十七、パーセントにして約二%自家用乗用車の方は減っておりますが、特に多くなっておりますのが
事業用貨物、これが百四十三の件数でございまして、去年に比べて二十三件、約二〇%ふえております。それから
事業用の大型乗用、いわゆるバスその他でございますが、これが件数にして二十七件でプラス七件、これは三五%ふえておる。それから自動二輪、これは単独のケースが非常に多うございますが、自動二輪が九十五件、三十四件プラス、
これが五五・七%ふえているというふうな
状況でございます。
一概に今日までのあれで何がと、こういうことは言えませんが、一応ことしになりましてから、一月は減りました。それから、二月も二十日ぐらいまでずっと減ってきたんですが、ちょうど二月の下旬から三月それから四月の
安全運動、ここのところでふえておりまして、この数日また少し減っておりますので、この辺のところが、
原因が何かというのがきちっとした形で私
どもつかめない
状況でございますが、このしばらくの間、この辺のところを現場のいろんな事例から
実態をつかんで、早くこの
原因を把握して次の
対策を打ちたいというふうに考えております。