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赤桐操君 私は、
アクセスタイムというものはそういうとり方ではならないと思うのです。まあ
突発事故とかそういうものは別問題といたしまして、
流れの中で一番最悪の場合を常に考えて、その時間も適切に取り上げて
対策をとるということでなければ、それは私は本当の意味における
アクセスタイムにならぬと思うんですね。したがって、いまの
道路局長の御
説明では、残念ながらこれは納得できません、率直に申し上げて。そういう私は合理性のない
アクセスの設定ということはあり得ないと思うんですね。これはひとつ私は率直にいまの御
説明は納得できないということを申し上げておきたいと思うんであります。
この
交通アクセスについては、少なくともいま明らかになっているとおり、たとえば、これと同時にいろいろ
国際空港として手がけられた
国際空港は大体でき上がっておりますね。パリのシャルルドゴール
空港、それからモントリオールのミラベル
空港、いずれもでき上がっております。モントリオールは私は知りませんが、パリのシャルルドゴールなんかは、これはもう
交通手段にしても満点だと思うんですね。大変広大な大体
成田の五倍くらいの土地をきちっと確保している、騒音その他も全部その中に包み込んでしまう、すべてをそこで解決する、こういう体制をとっていますし、
アクセス手段にいたしましても、大体パリの
中心街に入るにしてもこんなばかな時間はかかっておりません、大体が。いいところ大体三十分から四十分の間でどんなに込んでいるときでも来てしまう、こういう
状況のように私は
感じました。したがって、これから見たならば、少なくとも二時間以上三時間、場合によっては三時間を超えるという
状態、こういう
状況の中で
国際空港から国内
空港への転換を図らなければならぬということは、あるいはまた
東京駅まで来るということについては私は大変な問題だと思う。まず
交通対策としてはこれは落第だと言わざるを得ないと思います。
そこで、私は
大臣に伺いたいと思うのでありますが、私はさきの予算
委員会、あるいはまた
運輸委員会等を通じましていろいろ質問してまいりましたが、
交通アクセスについてはいま申し上げたとおり明確だと思うのでありますが、さらに燃料の輸送、騒音
対策、運航時間、滑走路、航空安全保安施設、すべての面について、これはどの
一つをとってみても
国際空港としての機能を制するものだと言っても過言ではないこれらの
対策、いまの
交通アクスセ、こういうものを含めまして、どの
一つをとってみても実は満足なものがないのであります。そういう
状況の中でさらにいろいろ検討をしてみますと、これはやはり最終的な大きな帰結するところは、基本的なものは起業地の選定に誤りがあったんじゃないか、こういうふうに私は判断をいたしております。
たとえば、
交通アクセスにいたしましても、距離は確かに五十キロか六十キロですね、大したことはないと思う。しかし、膨大な臨海
工業地帯内に
工業地帯を擁している、大体二千社に及ぶところの企業を誘致している。そこにいま集中してきている人口というのは四百三十万人に及んでいる。
千葉県の開発
計画は六百万を目標にしておるわけですね。こういう大量の人口を想定をし、その企業の集中度も、人口の集中度も、大体
千葉から
東京にかけた近郊地帯、さらに
成田に至るところのいわゆる北総地帯、ここに集中をしているわけであります。三分の二がここに集中をいたしておる。そこに実は
成田空港を設置するわけです。どだい私は
成田空港としてでき上がらないであろう、恐らくあらゆる
状況を備え得ないだろう、こういうことを私
たちは
指摘をしてまいりましたが、そのとおりにいまなっているのですよ。距離の問題ではない。
成田から
東京までの間、この間は少なくともここに新幹線を設置するはずであったと思う。これはついに断念せざるを得なかったと思います。その
理由は何か。これだけの人口の集中度、企業を集中させている地域に新幹線をどういうように設置したらよいか、いかに検討しても結論は出なかったということが真相ではないでしょうか。したがって、
交通手段についても、あるいはいまの騒音
対策についても——一千ヘクタールしかない。ドゴール
空港は五千ヘクタール、さらにミラベルは三十倍ですよ。こういう各国の
状態から見るならば、日本がもしそれに匹敵する
国際空港をつくるとするならば、いわゆる海に向かった
空港を設置する以外に手はなかったはずであります。したがって、そういう
状況の中で、どの
一つを取り上げてみても私はこういう形に至るのは必然の経過であったと思うんです。その基本的なものは起業地選定に誤りがあった。こういうように判断をいたしますが、いかがですか。