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1978-05-09 第84回国会 参議院 外務委員会 第20号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十三年五月九日(火曜日)    午後一時二十分開会     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         安孫子藤吉君     理 事                 稲嶺 一郎君                 鳩山威一郎君                 戸叶  武君                 渋谷 邦彦君     委 員                 大鷹 淑子君                 亀井 久興君                 秦野  章君                 三善 信二君                 小野  明君                 田中寿美子君                 矢追 秀彦君                 立木  洋君    国務大臣        外 務 大 臣  園田  直君    政府委員        外務省中近東ア        フリカ局長    千葉 一夫君        外務省経済協力        局長       武藤 利昭君    事務局側        常任委員会専門        員        山本 義彰君    説明員        農林省食品流通        局砂糖類課長   馬場久萬男君        通商産業省貿易        局農水課長   篠浦  光君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○千九百七十七年の国際砂糖協定締結について  承認を求めるの件(内閣提出)     —————————————
  2. 安孫子藤吉

    委員長安孫子藤吉君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  千九百七十七年の国際砂糖協定締結について承認を求めるの件を議題といたします。  まず、政府から疑旨説明を聴取いたします。園田外務大臣
  3. 園田直

    国務大臣園田直君) ただいま議題となりました千九百七十七年の国際砂糖協定締結について承認を求めるの件につきまして提案現出を御説明いたします。  この協定は、一九六八年の国際砂糖協定を受け継ぐものとして、一九七七年四月から五月まで及び同年九月から十月までの二回にわたりジュネーブで開催された国際連合砂糖会議において採択されたものであり、同時に、一九七六年五月にナイロビで開催された第四回国連貿易開発会議における一次産品総合プログラムの採択の後最初に作成された国際商品協定としての意義をあわせ有するものであります。  この協定は、大綱において一九六八年の国際砂糖協定を踏襲するとともに、現状に即した改正か行われております。すなわち、各加盟輸出国に対し輸出割り当てを配分し、また、特別在庫保有義務を課するとともに、糖価動向に応じてその増減操作を行うことにより、砂糖価格及び供給の安定を図ることを主たる目的としております。また、自由市場において取引される砂糖について徴収される拠金より成る特別在庫融資基金を新設することについても規定しております。なお、基金に関する規定は、本年七月一日から効力を生ずることとなっております。  一九五三年以来の国際砂糖協定に参加してきたわが国が引き続き一九七七年の国際砂糖協定に参加いたしますことは、砂糖価格及び供給の安定を確保する見地からも、また、砂糖輸出所得に大きく依存する開発途上国経済発展協力する積極的な姿勢を示す意味からもきわめて望ましいものと考えられます。  よって、ここに、この協定締結について御承認を求める次第であります。何とぞ御審議の上、速やかに御承認あらんことをお願いいたします。
  4. 安孫子藤吉

    委員長安孫子藤吉君) 以上で説明は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。
  5. 戸叶武

    ○戸叶武君 千九百七十七年の国際砂糖協定締結について承認を求めるの件の質問に先んじて、今回の日米首脳会談における成果について若干承りたいと思います。  この問題に対する本格的質問は後日に譲ることにしまして、世界の中の日本世界の中のアメリカという認識のもとに、自国本位のみで物を考えず、特に発展途上国日本においてはアジア太平洋近接地域に対して具体的な責任をどういうふうに持つかということで日米間にあるところまで合意ができたということですか、その内容はどのようなものでございますか。
  6. 園田直

    国務大臣園田直君) この会談は、総理とそれから大統領との二人だけの会談、及びこれに続いて全体会議、合わせて三時間二十分ぐらい。その前日、私とバンス国務長官牛場国務大臣経済閣僚との懇談、こういうことでありました。  主として今会談で行われたことは、第一は、国際情勢意見交換アジアを主とするものではありましたが、中東それからアフリカその他についても意見が交換されました。経済問題では主として総理財務長官の間に意見が交換されましたが、一つ世界経済というものをどのようにして日米協力をして克服をするかという問題、一つは近く西独で行われる先進首脳者会議をどのように成功させるか、こういうことでございました。  経済問題の中で主として行われたことは、やはり一国だけが他の一国と二国間で利害問題を論じ合ってみてもしょせんは経済成長貿易収支もうまくいかなかった、いまや世界国々協力をして相助けてこれを克服せにゃならぬ、こういう世界動向でございまして、これに基づいて日米がどのように協力をするか。これも日米だけということではなくて、日米が主軸になってECあるいは豪州その他ともこういう協力をしていかなきゃならぬ。特に途上国開発の問題については、いま戸叶先生がおっしゃいましたように、二国間だけでやっているとどうも三国間の利害が出てくる、そこでこれはなるべくみんなが相談をし合って、途上国開発ということよりも、途上国繁栄を図り平和の安定をどう図るかということが議題になったわけでございます。
  7. 戸叶武

    ○戸叶武君 ボンで開かれる先進国首脳会議の地固めを日米でやったというふうに多くの人は見ておりますが、それは一つ経済不況克服の問題、あるいは核兵器絶滅の問題、軍備縮小の問題、そういう問題がヨーロッパでは深刻な問題として取り扱われ、必ずしも西ドイツなりECにおいてはアメリカの独善的な動きというものにそのまま従うことはできないというかなり批判的な一つの空気が出ていると思います。そういう中で、少なくとも不況克服発展途上国に対する技術経済援助等においてアメリカ日本にもっと積極的な協力をしてほしいということがなされたと思いますが、具体的に日本近隣諸国に対して日本はどのような処置を行うかという点について、少し具体的にあらましを申してください。
  8. 園田直

    国務大臣園田直君) 途上国に対する経済協力では、いままで日本政府は五カ年間に現在までの協力を倍増すると、こういうことを言っておったわけでありますか、どうも五カ年間で倍増ということでは間に合わぬということで、三年間に倍増するという方針を打ち出し、それに基づいて総理のこの前のASEAN訪問、それから今後の問題、通産大臣それから私等もASEAN訪問することになっております。なおまた、ドイツは七月ごろにASEAN外相会議ということも考えておるようでございますし、アメリカでも御承知のとおりにモンデール副大統領ASEANの国と最後豪州に行ったわけであります。  そこで、これについては具体的にどうするというところにまいりませんけれども、少なくともそういう国々協力をし、そして相談し合って安定と繁栄に向かおうじゃないか、こういう話でありまして、安定という点については、日本憲法というのは格別な憲法であって軍事的な協力は一切できない、これは御承知のとおりであり、そのかわりその他の方向で協力をしたい、こういう話でございます。
  9. 戸叶武

    ○戸叶武君 昨年五月、ロンドンでの先進国首脳会議の際は、福田さんが六・七%の成長率実現を公約し、経常収支で七億ドル赤字ということを打ち出しましたか、現実においてふたをあけてみたら、あっと驚く為五郎じゃないが、成長率は五・三%どまり、ドル赤字どころか百五十億ドル黒字というわけで、これは日本だけの責任とは言えませんけれども、見通しの立たない点で福田さんだけをいじめるわけにはいきませんが、これはまた驚くべき不信用世界に示したと思うのであります。  今日の資本主義経済の中において、社会主義的な計画経済と違って見通しが正確に必ずしもいくということは保せられないでしょうか、この前にこのような国際的な信用を失って今度七・七%あるいは七・五%というようないろんな模索を行っているようですが、これは総理大臣なり何なりにお聞きすることでありますか、何といってもあなたは福田さんのふところ刀だから知らないでは通じないと思いますが、大体、こういう約束をしてその可能性があるのでしょうか。この前と同じような失敗をしたならば今度はだれも信用しなくなると思いますが、その憂いはありませんか。
  10. 園田直

    国務大臣園田直君) 会談の前日、米国経済閣僚が個々に総理会談をしたいと申し出かありましたが、時間がありませんので前日の二日、朝の七時に経済閣僚においでを願って総理会談を終えられたわけでありますが、その席で二つ、一つはいまおっしゃいました経済成長の問題、一つ黒字の問題、これが出ました。  経済成長については、昨年のサミット以降、おのおの努力をしたか、日本のみならず、世界各国とも経済成長は希望どおりできなかった。これは自国だけで努力をしたということであって、やはり各国とも相談をし合ってドルの問題には日本協力をする、ヨーロッパ協力をする、また黒字減らしについてはアメリカの方も輸出努力するとか相互の努力かなかったので反省をしておる。今冬度七%の経済成長目標を立てておるが、これについては日本の国内においても米国の一部においても七%の成長は無理であろうという意見を立てる人かあるけれども、これについては自分は時間さえあれば十分論議をして七%間違いなしということを説明する自信がある。なお仮に不測の事態がくれば、これはありとあらゆる手段を講じて七%は達成する所存であるという珍しく力強い自信に満ちた話がありましたので、この経済成長についてはわが国内部のことでもあるので、これについてはいささかの質問閣僚から出ませんでした。  次に、明年度黒字については、過去五年間経済見通し成長率目標、実質の達成した目標及び輸出量増減、これに伴う輸出黒字問題等を一表にしたのを配って、さて明年度は鉄鋼はこのように、自動車テレビ、造船はこのように日本の方では輸出を大分抑える。しかし、いまお配りした書類には明年度日本輸出見込み額空白にしてございます。これはなぜ空白にしてあるかというと、仮に自動車の数を減らしテレビの数を減らして日本輸出の量は減ったとしても、もしアメリカインフレが増大をするならば、日本輸出量というものはドルであらわすとどんどんふえてくるはずである。したがって、明年度黒字がどうなるかということは一にあなた方アメリカ政府インフレ対策をどうやるかということによってこの数字は決まるんだと、こういうような話の数字でございましたので、各閣僚インフレ対策についてのいろんな方針説明をされておったようでありまして、まあまあこの問題は私は行くときにはこれが相当出るのかと思いましたが、総理が積極的にそういう説明をされたので、向こうが逆に説明する立場になって、これらについてはとかくの論議は起きませんでした。  一番最後に、ストラウス氏が、農産物その他について牛場さんと私の話でまとまったものはお互いに実行するように努力しよう、こういう話をしておられたようでございます。
  11. 戸叶武

    ○戸叶武君 ボン会議の前の大勢というものは、西ドイツ自身日本よりも厳しい形でアメリカ赤字、主として石油を膨大に買っていくことに対する忠告をやっているか、日本なり西ドイツの言うことにアメリカは耳をかさないでわが道を行っている。行かざるを得ない事情もあるのかもしれませんか、その一面においてざらにヨーロッパ安全保障の問題で、ヨーロッパ諸国の受けとめ方とは違って、急にアメリカはとにかくソ連との話し合いを煮つめて、核の問題でも軍縮の問題でも、もう少し詰めていって平和共存体制を可能な限りつくり上げようという態度がはっきりしていると思います。  そういう関係で、ヨーロッパの受けとめ方とニュアンスが違うし、その間を縫うて、ブレジネフか、写真で見るようにあれほどいまにでも倒れそうな体をしながらも、ロシアにおける軍部の強硬派を押さえるのには自分以外にない、アメリカソ連責任を持たないと、えらいことになるという使命感を持って私は西ドイツ訪問もやっていると思います。福田さんのワシントン訪問ブレジネフ西ドイツ訪問とを比較してみると、命がけで政治をやっている、体を張っている……  大臣が急用で電話ということですから、二、三分質問をやめます。
  12. 安孫子藤吉

    委員長安孫子藤吉君) しばらく速記をとめてください。   〔速記中止
  13. 安孫子藤吉

    委員長安孫子藤吉君) 速記を起こして。
  14. 園田直

    国務大臣園田直君) どうも申しわけございませんでした。
  15. 戸叶武

    ○戸叶武君 ちょっと腰を折られた感じがしますか、もう一度腰を立て直して質問します。  とにかく西ドイツなりソ連の苦悩というものは、アメリカソ連との話し合いも相当内面的には進んでいるようだか、ヨーロッパにおける緊張というものはわれわれが想像しているよりは深刻なものがあるので、そのもろもろの矛盾の累積の上に立って、とりあえずとにかく防衛体制の強化か、それとも平和共存のデタントへの道か、このソ連アメリカにいままでのように無責任に揺すぶられているんじゃかなわぬというところへヨーロッパ大勢も来ていると思うのであります。  ですから、西ドイツですらもこれだけの決意をしているので、日本西ドイツは模範的な国だとほめて、アメリカと大西洋に面した西ドイツ太平洋日本、これで何とか景気を回復しようと言いながら、アメリカは、西ドイツ日本の言うことも聞かないで、ドルの問題あるいは基準通貨の安定の問題、そういうものを独善的にやっておって、ただ日本黒字をなくさせろということ、これは日本黒字をなくさせるのに骨を折るが、言いっ放しの状態、こういうものにやはり日本が相当遠慮しいしい福田内閣も一応は抵抗してきていると思いますが、そこで、問題は、黒字減らしと言っても、アメリカさんの方ばかり見て、特に中間選挙を中心としてカーターさんに肩入れしている連中だけの田舎から出ている議員の選挙運動に間に合うような注文だけに応じていくということでは、これは日本食糧需給の問題に対して不安を持つ日本の農民もなかなか済まぬと思います。  しかし、日本アメリカとの問題が貿易の問題、通貨の問題あるいは防衛の問題、これは後で質問しますが、いろいろあると思いますが、東南アジアに対しての近隣諸国のいま不安定な経済事情のもとにおいてインドネシアでもマレー半島でもタイでもフィリピンでも揺すぶられているんです。具体的な対策を早急にやらないと大変だと思いますが、この前、昨年八月、クアラルンプールで第二回ASEAN首脳会議か開かれた際、福田首相は出席して東南アジア諸国を喜ばせるような演説をやっている。演説だけはやって約束はしたが、中身が具体化されていない。すべてモーションがのろいところか福田内閣の特徴でありますが、これは当座間に合わないという不満が東南アジアにもうっせきしていると思いますが、早急にやらなければならないのはどこいらから始めますか。
  16. 園田直

    国務大臣園田直君) この前、福田総理ASEAN訪問された後の問題は、経済協力文化協力その他の問題はほぼ約束したものは順次進んでおります。  ただ、問題は、ASEAN国々日本の間の貿易収支が今後問題となってくると思いますので、この点を検討し、この点を注意しなければならぬと思います。その中でもタイフィリピンが一番先にそういう問題か出てきているようでございます。  なお、戸叶先生がおっしゃいましたことについては私も全く同意見でありまして、私どもの外交方針はしばしば皆さんから言われているとおり、私の信念を向こうに申し述べました。均衡を失しない程度に事を起こさないようにしつつ、平和共存の方へ東西お互い緊張緩和をし、対話を進めていくべきだということを強く主張しました。そうしたら、向こうの方から話がありまして、けさのテレビを見たかということで、これはブレジネフ書記長とシュミットとの会談の際に、立とうとして立てなかったということでニューズウイークにも新聞にも出ておりました。  そこで、このような状態で一国の政治家がよそへ行くということをどう判断するかということでございましたから、戸叶先生と同じように私は申し述べました。このような不自由な体でありながらなおブレジネフ西独訪問したということは、これはもう想像に絶する精神力を使って西独に行っている。それは一に、この前西独外務大臣とも七時間半話し、大統領とも話ししたが、西独の方もそのつもりであるし、西独ソ連が話をして、そして東西対話緊張緩和平和共存と何としてでもこの世の中に戦争を起こしたくないという熱意のあらわれだと思っておる、こう言ったら、向こうもそれにはなるほどということを言っておりました。そこで米国の方も、特に大国である米国ソ連はいろいろ駆け引きはあるであろうけれども、戦争を起こさないということに全力を尽くされるべきだ、そこから初めて安定と平和がくる、こういう話を私も戸叶先生と同じ気持ちで率直に話してまいりました。これは米国の方でも相当理解をしたと、こう思っております。
  17. 戸叶武

    ○戸叶武君 日ソ関係が非常に悪いとききに、病身の鳩山さんが病体を引きずって日ソ関係の危機を打開するためにモスクワに行ったときと同じように、ブレジネフの、あの政治家がだれでも人にああいう弱った状態を見せたくないのにもかかわらず、そういうみえを捨てて西ドイツに乗り込んだ状態を見て、私はソ連にもりっぱな政治家かいるなというので私は涙がこぼれました。やはり一国の政治家が体を張って、いま世界の平和を維持するために、自国におけるわからず屋を押さえて、そうして見識を実践に移していくということか非常に大切ですが、福田さんは慎重ではあるが、あとは言わないことにしますか、もう少し私はやはり責任を持って政治をやってもらいたい。そうじゃないと、世界の一流の政治家に伍してこっ恥ずかしいという感じに私は国民全体か受けとめると思いますから、その辺はよろしくネジを巻いてやってください。  そこで、一転して砂糖の問題に入りますが、辛いことばかり言っていると悪いから砂糖に入ります。  この一次産品の問題は、東南アジアにおいて、太平洋地域において、日米欧など北側工業先進諸国長期不況下でなかなかおろそかにされている面があるので、この面からたとえば砂糖の問題なんかも重要と思いますか、これは通産省並び農林省の方にお聞きしますが、日本砂糖の生産並びに輸入はどういう形において、簡単でいいですが、具体的になっているかをひとつ御説明を願います。通産省並び農林省からお願いします。
  18. 馬場久萬男

    説明員馬場久萬男君) いまお尋ねの、わが国における砂糖需給全体の問題でございますが、御承知のように、わが国砂糖需要昭和四十年代順調に四十八年まで伸びてまいりまして、ピーク時におきましては年間約三百二十万トンの需要があったわけでございます。が、その後、石油ショック以後の物価の変動、それから高度成長経済の終わりというようなこともございまして需要は若干落ちてまいりまして、現在、大体、年間二百八、九十万トンの需要があるということでございます。  その中で、わが国国内産砂糖でございますが、国内産砂糖は、御承知のように、北海道でとれますてん菜からつくりますてん菜糖、それから鹿児島県の南西諸島でとれますサトウキビ及び沖繩からとれるサトウキビよりつくられます甘蔗糖、この二種類があるわけでございますが、それぞれ合わせまして大体年間五、六十万トン現在とれているわけでございます。これは年によりまして豊凶の差がございますが、大体五、六十万トンとれている。したがいまして残りが輸入ということになります。で輸入の数量でございますか、これも先ほど言いましたように、年により変動がございますが、現在のところ二百三、四十万トンというふうに考えております。今年の場合ですと、国内産砂糖が増産でございましたので、二百二十万トンから三十万トンの間ぐらいというふうに考えられております。  概略、以上でございます。
  19. 戸叶武

    ○戸叶武君 通産省の方へお伺いしますか、大部分が輸入を仰いでいるんですが、一番主たる輸入国キューバ豪州フィリピンということですが、その数字はどのようになっておりますか。
  20. 篠浦光

    説明員篠浦光君) 年によってかなり違いかございます。公年の場合で申し上げますと、一番輸入量の多かったのはオーストラリア豪州でございまして、約六十四万トン。それからタイが二番目でございまして六十二万トン。それから南アフリカ共和国でございますが六十一万トン。このあたりが比率としまして二〇%を超えております。あと台湾あるいはフィリピンキューバ、ブラジルと、そうい曲ったことになっております。
  21. 戸叶武

    ○戸叶武君 フィリピン台湾キューバ数字を参考のために挙げてください。
  22. 篠浦光

    説明員篠浦光君) 台湾でございますが、台湾は二十七万トンで一〇%、それからフィリピンは二十三万トンで八%、キューバは十六万トンで六%と、こういう数字になっております。
  23. 戸叶武

    ○戸叶武君 石油ショックのときにはキューバから急場を救ってもらったのですが、あのときには五カ年契約でどのくらいの値段で輸入したんですか。
  24. 篠浦光

    説明員篠浦光君) むしろ、石油ショックのときのウエートはオーストラリアの方か高かったのではないかと思いますけれども、キューバの場合、これはその後でございますけれども、民間同士で、民間とそれからキューバ砂糖公団との取り決めということで、昨年から四年間ぐらいに百万トンぐらい入れようというような契約が決まったということは聞いております。
  25. 戸叶武

    ○戸叶武君 砂糖の相場が石油ショック以後においては乱調子であったか、当時の市場価格からすりゃ半値ぐらいで決めたと言いますが、その後、砂糖価格は急激に十分の一程度にまで下がったということですが、侍の商売かくのごときかと言って批判している人もありましたが、これは民間の方の責任であって、政府の方には何ら責任がなかったんですか、これは。そのキューバとの約束
  26. 篠浦光

    説明員篠浦光君) ただいまのお話は豪州との関係であったのではないかというふうに思うわけでございますが……
  27. 戸叶武

    ○戸叶武君 豪州で結構です。いまどのくらいの約束で、普通の市場価格とはどのくらいの差ができておりますか。
  28. 馬場久萬男

    説明員馬場久萬男君) 農林省の方からお答えいたします。  日本豪州との砂糖長期契約の話でございますが、これは御承知のように、昭和四十八年、砂糖価格が非常に高騰しました中におきまして、日本製糖メーカー三十三社と豪州側砂糖輸出を行っておりますCSR社との間で結ばれたわけでございまして、当時、わが国砂糖輸入量のほぼ四分の一である六十万トンにつきまして五カ年にわたって固定価格輸入をする、こういう契約がなされたわけでございます。で、その後、国際糖価が非常に下がってまいりましたので、価格改定交渉が行われておりまして、これか昨年秋、改定契約かなされたわけでございます。  当初、四十八年当時に契約締結しましたときは、世界自由市場砂糖価格、これはグローバル糖と言っておりますが、グローバル糖価格が四百五十二ポンド、トン当たりでございますが、でございましたのに対して、豪州糖価格は二百二十九ポンドということで、約半値ということで契約がなされたわけでございます。その後、自由市場価格がどんどん下がってまいりまして、契約の開始、これは四十九年の十二月に契約締結しまして、五十年の七月から契約の実施が行われたんですが、行われたときにおきましてはすでに国際糖価の方が豪州糖よりも安い値段になっておったわけでございます。その当時の価格で言いますとグローバル糖が百七十九ポンド、これに対しまして豪州糖は二百四十ポンドぐらい、当時のレートで計算しますとなっておりました。そこで、その後も国際糖価はだんだん下がってまいりましたので、価格改定をわが方から申し入れまして、いろいろと経緯があったわけでございますが、昨年十月から価格改定するということになったわけでございます。  その当時で言いますと国際糖価はすでに百ポンドになっておりました。これに対して改定直前の豪州糖価格は二百八十ポンドぐらいでございました。改定によりまして、これがやや下がりまして、最近では二百四十ポンドぐらい。この間、為替の変動がございますので必ずしも明確でございませんが、日本円で見てみますと、当初契約のときがトン当たり大体十六万円の豪州糖でございました。で、そのときの輸入グローバル糖が十二万円ぐらいでございました。最近時では、ことしの二月の段階で言いますと豪州糖契約改定後の価格は十一万七千円ぐらい、それに対してグローバル糖は、これもやはりかなり下がっておりますので五万四千円ぐらい、こういうことになっております。
  29. 戸叶武

    ○戸叶武君 いまの数字において、いかに砂糖相場というものが乱調子であるかということは数字か物語っておりますが、民間といいながらも、貿易に従事している専門家がこんなばかげた価格の動きに対してそのまま揺すぶられていくというようなのはよほど不可解な一つの出来事です。砂糖の政策において日本農林省並びに通産省において確固たる一つ方針が定められていないところにこういう醜態が演ぜられているんじゃないかと思います。このことはまた別の機会に数字もいただいたから追及いたしますが、問題は、国内産砂糖の問題です。  国内産がふえていると言っておりますが、そのふえ方は北海道のビートがふえているんじゃありませんか。
  30. 馬場久萬男

    説明員馬場久萬男君) 国内産砂糖について見ますと、北海道のビート、それから鹿児島、沖繩甘蔗糖、いずれも本年の場合はふえております。
  31. 戸叶武

    ○戸叶武君 ヨーロッパにおける気候の関係、太陽光線に恵まれていないヨーロッパではやはり食糧自給の体制からやむなくビート糖に頼らざるを得ないのでありますが、だれがなめてみても、ビート糖は、紅茶ぐらいに入れるのはいいかしれないけれども、甘味が足りないのであります。サトウキビにこすものはないのです。  日本で、なぜ、砂糖自給と言いながら鹿児島なり沖繩なりの方面における砂糖生産に力を入れないで北海道のビート増産にばかり力を入れているのか。あのとき、私は、もう二十年も前ですが、農林水産委員長もやりましたけれども、北海道を調査してみても、あのときは三日景気というのがあって、硫安、砂糖、それからセメントかべらぼうにもうかったときであります。もうかり過ぎて、そのもうけを吐き出すのがいやで砂糖会社はその金を北海道において投資して農林省と組んでビート生産に従事した。そのときにも私はハノーバー等においてドイツの農業体制を調査してきておりましたので、北海道は酪農地域として重点を置こうというところに青大根といわれる飼料ビートをつくれるならば寒冷地でも耐えられるか、寒冷に耐え切れないビートをつくって、そうしてとれなければ災害補償で金かもらえるという米と同じような方式に持っていくというやり方では、これは大変なことになると思って警告もしたんですが、何しろ砂糖会社の献金がはなはだしくて、あの当時はうやむやに保守党政権のもとに砂糖会社のなすがままに暴走を続けていったんです。  その後、ビート糖の会社が続々倒産したでしょう。それにもかかわらず、いまでも北海道へ行って見ればわかるのですが、やはり北海道におけるビート糖なんかに力を入れるべきじゃなくて、飼料作物としての青大根をむしろ奨励して、酪農に必要な飼料をつくるべきなんですが、一体、農林省というのは何を考えて何をやっているのかわれわれはわからない向きがある。その当時における農協ボスと財界の一部のあおり方に乗って右に左に揺れに揺れて、そして養蚕の問題でも、桑を抜けと農林省が言ったから、桑を抜かない方がいいぞ、きっといまによくなるからと言うと、そのとおりになる。一定方針というものがない、無定見である。これはテーブルの上における農政であって、本当に生産農民にパイプをつないだ農政じゃない。農協自体もロッチデールユニオンの流れをくむような一つの生産協同組合、消費協同組合でなくて、農村ボスが盤踞して、そしてこのごろ問題になっている変なやつに農協の金を貸して取れなくなってしまったり、そういうことばっかりやっていても農林省はさらに監督も不十分、こういう形だが、私は砂糖の問題は、やはり恵まれない沖繩とか鹿児島とか、そういう奄美地帯における甘蔗とかそれからジャガイモとか、やればやれることかいっぱいあるのに、企業に振り回されて日本砂糖の政策が無定見であるということは、こういうようなときにもう少し考え直す。  もう一つは、さっき言ったように、ASEAN体制に対して、総理大臣約束してきたんだから、やはりフィリピン向こうオーストラリアタイや、いろんなところに積極的に経済技術援助並びに貿易面における協力をやらなくちゃならないと思いますが、外務大臣、かくのごとき始末の日本砂糖政策はまことにナンセンスだと思いますが、ひとつ農林省通産省だけに任せないで、日本の生産農民のふところぐあいが少しでもよくなるように、アジアにおける発展途上国のふところに幾らかでも余分な金が入るように具体的な処置をしないと、官僚だけの白い手に任しておったならばアジアにおける政策というものはことごとく失敗すると思いますが、どうでしょうか。
  32. 園田直

    国務大臣園田直君) いま御指摘されたとおりでありまして、開発途上にある輸出国の輸出収入の増加を図ることを第一の目的とし、特に砂糖及びこれに関連するものは従来から価格変動が非常に激しくて、外貨収入の多くを砂糖輸出に依存する開発途上国は近年非常に不安定な状態にあるわけでございます。したがいまして、そういう点も十分考慮をして、これにあわせ国内産業も考えてやっていかなきゃならぬと考えております。  なお、この際、答弁ではありませんか、外務大臣から各位に御報告する事件がございますので、お許しをいただければ御報告したいと思います。  それは、九日、きょうの午前十一時半に、韓国のKBSラジオニュースが、八日に竹島周辺領海で日本漁船群が多数操業を行ったので、同日、在韓日本大使館古川公使を外務部に招き抗議を行うとともに、即刻これらの漁船を退去するよう申し入れた、古川公使はこれらの漁船を速やかに退去させると述べた、こういうニュースをやったわけでありますが、これは事案と非常に違っておりまして、竹島が歴史的事実に照らしても国際法上から見ても明らかにわが国の固有の領土であるという立場は変わりはございません。古川公使が問題の漁船を速やかに退去させると述べたとの報道は全く事実無根でありまして、韓国側が領海侵犯行為であるとして抗議と当該漁船の退去を申し入れてきたのに対して、古川公使は竹島は日本固有の領土であり、韓国側の申し入れは全く受け入れられない旨を直ちに反論しております。  なお、現場の状況では、これは福岡県イカ釣り組合所属の漁船ということであって、約二十隻が竹島周辺水域に入っておったか、その後、同組合が竹島周辺から離れるよう指令した模様でありまして、これは恐らく不測の事態が生じないようにしたいとの組合側の考え方によるものと考えます。  以上、御報告をいたしておきます。
  33. 戸叶武

    ○戸叶武君 砂糖の問題から今度は朝鮮の辛い方の問題に入ることにいたします。  そういう緊急事態が生ずるというのも、福田内閣に領土問題に対して、言うことは言っているようだが、一貫した方針か貫かれないと見えるから、ばかにするということは揺すぶることか一番いいんです、腰が定まってないから揺すぶられるんだと思いますが、どうでしょうか、その辺は腰は大丈夫ですか。
  34. 園田直

    国務大臣園田直君) 十分注意をいたして今後これに対応いたします。  いままで委員会で大臣から起こった事件を報告するという事態はなかったそうで報告をすると、それに伴って質疑を受けたり、おしかりを受けるから、なるべく報告はしてもらわぬ方がいいということでありますけれども、これは私は今後この方針は貫いて、起こった事件はなるべく速やかに、委員の方か新聞等で見られないように、委員の方に一番先に耳に入るように報告したいと思いますので、御了解を願いたいと思います。
  35. 戸叶武

    ○戸叶武君 園田さんとその点は私は見解が全く一致しておりますから、御安心を願いたいと思います。  ただ、問題は、おとといも、私は、早稲田大学でバリケードの騒動が生まれて赤軍が発生したようなときのあれを対砧に持っていった阿部賢一総長、あれを警官を誘導して弾圧に向かった時下山総長と一緒に、南北朝鮮の統一を念願とする早稲田大学の校友会の後輩の人たちに招かれて阿部賢一さんの八十八歳の祝いをやったんですが、南北を問わず、朝鮮民族の血の中に流れているのは統一です。中国も、中国大陸と台湾とを問わず、流れているのは、青嵐会一派のファシストが言っているようなものでなく、中国は一つであるという統一です。それにはおのずから粘り強く順序を若干経なければならないと思いますが、今回、華国鋒が金日成さんと会談したのでも、いま置かれている朝鮮の立場をずいぶん理解し、いたわりながら、言葉が過ぎないような形において朝鮮統一の方向づけを模索しているということはあの言動の中にわかります。  ときに、一体、日本の方は何をやっているんですか。隣ですが、パスポートも北鮮にはろくに出さないで特別扱いをしているということだが、何か新聞には近くの朝鮮だけで、世界のどこにも日本人は行けるのに、何ということだろうというあれが出ていますが、園田さん、人間の交流ぐらいはできるようにもっと進めていくべきじゃないですか。どうですか、その辺は。
  36. 園田直

    国務大臣園田直君) 今度、朝鮮半島の問題、南北問題は相当意見を交換してまいりました。米国もわが方も権衡を崩さないようにしつつ、両方の緊張緩和対話の道を開こうということで、いいチャンスがあり、いい問題が起こったたびごとに対話を開く方向にいこう。ただし、これについては北の方も現実に目を見開いてもっと柔軟な姿勢をとってほしい、こういうことを話してきたわけでございます。
  37. 戸叶武

    ○戸叶武君 女性としては——女性としてはなんて言うと田中さんに怒られるかもしれないけど、比較的知性人の文七の曽野綾子さんですらも、朝鮮を訪ねて、平壌並びにソウルに伊藤博文を暗殺したテロリストの安重根の銅像があるというのはいただけないというふうに何かの朝鮮訪問の記事に書いておりましたが、安重根のような人を一テロリストとしか見られない日本民族の朝鮮に対する理解の限度というもの——民族の悲歌、心の底に秘められている憤り、日本協力して裏切られて、独立を保全してやるというのでなく、国を滅ぼして併合してしまったこの偽りに対する、信義を無視した形に対して、クリスチャンであり教育者であった安重根が民族の鬼となって要路の大官を暗殺し、自分も死刑になったというこの悲しい物語を背景にして、イデオロギーが異なっても南北朝鮮に安重根の銅像か厳然としてあるんです。やっぱりそういうことを自分勝手な解釈でなくて、深く理解するだけのものを持たないと、曽野綾子さんのようなそそっかしい物の見方が出てくると思うんです。いま朝鮮は穏健な人でも、南北に分かれておっても、インテリは皆心の中においては南北朝鮮の統一を悲願としているのです。西ドイツでもそうだと思うんです。  戦後三十三年を経て、いまだにヤルタ体制を固執しているソ連、戦時中のどさくさにあのような他国の領土を勝手に軍事謀略協定によってソ連に与えるような約束をしたアメリカのルーズベルトなりチャーチル、北方領土の問題はソ連だけの反省ではない。やはりこういう民族の肉体ともいうべき領土問題に対して、次の平和条約をつくる場合においては、戦時中の軍事謀略協定は廃棄し解消して、しかる後に、明日の平和を約束し得るような条件を具備して平和条約をつくるのが今後における国際法理念の原則だと私は思いますが、大体、外務大臣は私と同じ見解だと思いますが、この点はいかがなものでしょうか。
  38. 園田直

    国務大臣園田直君) 私もそのように考えておりまして、この前、ドイツの外務大臣とゆっくり話したわけでありますが、西独が一方ソ連とは対話の場を広げつつ、一方では、分裂しておる東独に対して経済的な援助、輸出貿易等を行いつつ、敵対関係から対話の方向へ進みながら民族統一の悲願を進めているという、こういう姿が好ましいものであるならなあと、こういう方向にわれわれも努力すべきであると考えております。
  39. 戸叶武

    ○戸叶武君 最後に、私らはいわゆるショービニストではない。けれども、祖国を愛せざる者は日本のような人民主権の国において国民の合意を得ることはできないと思うんです。私は最近の自民党に干渉するのじゃありません。しかし、日本平和共存外交の骨格をなすもの、バックボーンをなすものは平和憲法です。その平和憲法を変えようとしてみたり、あるいは平和憲法に違反するようなファシスト的な法解釈がなされたり、しかも責任ある地位の、鬼頭君のようなオニ頭なら構わないけれども、まともな人間の頭をしている責任ある地位の人がそういう言動を行うということは明らかに平和憲法に対する挑戦です。断じて許しません、われわれは。  私は思想は穏健だが、一貫した貫くものを民族が持たないときには、その民族は滅びると思うんです。道義力を失った民族は必ず滅びる。いま日本は道義力を失いつつあるんです。そういう意味において、すべて外交、防衛憲法の問題でも、民族の合意が得られるような平和共存路線を堅持し得るものかなければ、外交権も国民の名においてわれわれは政府に迫ってこれを剥奪しなければならないときか来ると思うんです。単なる憲法擁護の運動じゃなまぬるい。憲法を擁護するがために、国民とともに矛を逆しまにして、われわれは平和的手段においてこれを倒さなきゃならぬというような、いままでの護憲運動とは性格の異なった憲法擁護の運動が民族の生命を保つために私たちは発揚されなければならないとすらこのごろつくづく思い詰めて考えておるのであります。  党の総裁、次の総理大臣におれがなるという野望のもとに民族の悲願をないがしろにするような徒輩は国賊である。私たちはこれからの闘いというものは相当厳しい。いままでなるたけ穏健に対話路線で物を進めようとしているが、三権分立ということを形骸化して立法府にすら干渉を行うというようなファシスト裁判富が出るというような醜態は、司法が行政に隷属して三権分立の民主主義の基本的理念を放棄したことを意味することであって、これが黙視されるようになれば日本の国は民主主義否定の第一歩が踏まれるのであります。日本戦争への道も裁判官のファッショから起きて、軍とそれが結び、右翼のテロリストと結んであの醜態を演ずるに至ったんです。半気違いのような錯乱した幼稚な思想の持ち血の鬼頭料のごときは、われわれ国会の権威と責任において法律論の末端でなく国民の常識において、これを弾劾裁判において裁いたんです。国会の裁判は一度だけです。国会にあえて挑戦するような鬼頭裁判の結果に対しても、最高裁の何とかいうおえら方にしても不届き至極です。  私は、こういう風潮がいまとうとうとして流れ出てきたのは、この福田内閣政治姿勢において足らざるところがあるから、あいまいもことしてカメレオン的な一つ政治姿勢がこういう事態を生んだんだと思いますが、あなたを責めるのじゃないんですが、これは質問に答えなくてもいいです。どうぞ総理大臣に伝達してやってください。私は命がけで闘います。ふざけちゃいけない、本当に国会をないがしろにして、われわれ国会は裁判官やあるいは行政機関に従属するものではない、主権者としての人民に従って人民とともに鼓を鳴らしていままでに類例のないような護憲運動をこれから発展させたいと考えているのは、やはり目に物を見せなければわからない時代であるから、目玉の前に黄金だけがちらついて金さえ持っていれば選挙は大丈夫だ、うまく派閥に乗れば政権がとれる、元禄時代よりひどい。私は、そういう意味において、もう一つ戦争とテロのシーズンが迫りつつありますから、その危機感の上に立って、福田内閣の良識者としての園田さんに私のこの悲憤慷慨の気持ちの伝達をお願いしたいと思います。  これをもって私の質問は終わります。
  40. 渋谷邦彦

    ○渋谷邦彦君 ただいま外務大臣から大変要を得た竹島周辺における日本漁船の操業についての御報告をいただきました。ありがたいと思います。  先ほど申し述べられた方針に従いまして、今後におきましても、できるだけ迅速に当委員会に御報告願うことを御要望申し上げたいと思います。
  41. 園田直

    国務大臣園田直君) そのようにいたします。
  42. 安孫子藤吉

    委員長安孫子藤吉君) 本件に対する本日の審査はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時、一十八分散会      —————・—————