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久保亘君 わかりました。
それじゃ時間がありませんから、いまの
長官の言葉を信頼して、これらの
防衛装備、特に何千億、一兆数千億に及ぼうとする契約でありますから、これらの問題については契約
内容や支払い条件についても御提示をいただけるものと
理解をいたしておきます。
なお最後になりますが、
防衛庁はF15を十年間で百機、八年で百機かな、——十年で百機、P3Cを十一年で四十五機ということを御決定になっておりまして、五十三年度予算にはそれぞれ二十三機、八機を計上されております。しかしこの飛行機の契約に当たっては一般的な契約としては、恐らく相手方の都合もありますから一括長期契約というようなものが起こってくるのではないかと思うのであります。その支払い条件とかそれから債務負担
義務とかそういうようなものはかなり明確にしておかないと、この四次防の
状況を見ますと、たった五年間に
最初の四十七年度に決められました単価からいたしますと、P2Jで六四%の値上がり、で、最高は七三式装甲車に至っては九六%の値上がり、五割以上五年間で値上がりしていない
防衛装備品は一切ありません。全部物すごい値上がりをしておるのであります。そういうことになってまいりますと、恐らくはP3CとF15についても、五年間ではありません、十年に及ぶ長期の購入計画でありますから、この値段は二倍をはるかに超えることが予測されます。これは四次防の
経験に照らせば当然そういうことが予測されるのであります。今日六十三億で出発するといたしましてもこれは一番最後の飛行機の値段になってまいりますときには、恐らく百五十億に近づくと、この四次防の
経験からするならば
考えなければなりません。ましてや、これに地上設備などもいっぱいついてくるわけであります。だからこれらの契約の
内容とか支払い条件とかいうものは、ただ単に五十三年度の契約について
国民に
疑惑を持たせないということだけではなくて、長期にわたってその点について
国民に明らかにしていかなければならぬ問題だと
考えております。
その点はきょうは時間がありませんので要望にとどめておきますが、最後の私の
質問は、本年度の
防衛関係費はGNPの〇・九%と発表されております。これは
政府の言う七%成長、名目一二%の成長が達成された場合の〇・九%であるということが
一つ、もう
一つは、〇・九%と言いながら、実に八千七百四十五億円の後年度負担額を別途に用意しているということであります。特にP3CやF15については、わずかにP3Cの場合には八機五百九十八億円のうち十二億円しか今年度の予算には計上しておりません。F15については千六百十二億円のうち四億円しか予算計上しておらぬのであります。そのほかは全部後年度負担額としてことしの
防衛関係費の中には入ってきておらぬ。このことを思うならば、すでに
防衛関係費は
政府の言うとおり五十三年度の経済成長が見られたとしても丁三二%に達するのであります、後年度負担額を入れれば。これを仮に五十三年度分だけこの五年間の負担を割り崩して
考えたといたしましても、かなりな額に達するのであります。それに今後のこの
防衛装備品の四次防と比べて見た場合における値上がりを考慮に入れるならば、GNPの一%以内に
防衛関係費をとどめるということはもはや不可能と言わなければなりません。この点について、
防衛庁長官はGNPの一%以内に
防衛関係費を今後もおさめていくということについて
確信をお持ちになっているのか、あるいはそれを維持するお
考えがおありなのかどうか、この点について意見を承りたいと思います。