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藤田(高)
委員 あと残された七分少しで私自身のこの問題に対する
結論を出さなければいかぬわけですから、非常に制約がございます。したがって私は、まず決算調整資金制度の問題につきましては、昨日私どもが主張しましたことについては、若干私どもの
考え方も考慮するような御
発言がありましたが、結果としては同じ回答であります。
そこで、私は昨日も主張したわけでありますが、この決算調整資金は、今回の
提案されてきておる
趣旨を見ましても、
政府のずさんな財政見積もり、なかんずく税収のずさんな見積もりによって大きな歳入欠陥が生まれた、そうして年度末までまだ二千億の歳入欠陥が出るかもわからない、こういう歳入欠陥を補てんするための措置として現実的にこの資金制度が生まれてきたということは、否定できない事実であります。そういう
性格から申しますと、今日の財政法のたてまえから言って、これは補正予算を編成をして、そうして、臨時
国会を開いて
国会で
結論を出すというのが、私は財政法の基本的な
立場だと思うわけであります。そういう観点からいいましても、私たちはこのような措置に直ちに賛成するわけにはまいりません。その
立場を明確に申し上げておきたいと思います。
いま一つは、そうかといって現実的にそういう歳入欠陥が生まれるという事態を迎えておることも事実であります。そういう事実に対処するために、それではどういう法律をつくり、どういう制度をつくることがよりベターであろうかという観点からいきます場合に、今回の場合は恒久立法として出してきておるわけであります。財政法の根幹にかかわるということは憲法の基本的な精神にもかかわる問題でありますから、それだけに私は、憲法を尊重するという
立場に立ってでも、もっともっと時間をかけて、この種の問題については
国会としての権威ある
結論を出すべきであろう、こういう観点から、これは仮定の
意見でありますが、もし制度をつくるにしても恒久立法ではなくて、ことしは臨時的な、そういう特例立法というか、臨時的な措置によって、そうしてさらに時間をかけて、恒久立法がいいか臨時立法で措置するか、そういう
結論を出すべきであろうという私の見解を申し上げて、この調整資金制度に対する私の
意見をなにしておきます。
二つ目の赤字国債償還計画の問題でありますが、これまた、答弁を聞いておりますと時間がかかりますので、時間を食われてしまいますので、私は私の見解を申し上げます。
私は昨日も強調しましたように、
政府は財政収支試算を、これは
昭和五十五年までに赤字公債を入れない財政収支見積もりを出す、こういうことだったわけですが、どうもこれは二年間ずれて五十七年になるようであります。ただ、後で一言答弁を願いたいわけでありますが、五十三年度の本予算の
審議までには出すというのだが、何日に出すのだということを明確に答えてもらいたい、この財政収支試算の問題は。それが一つ。
そこで私は、この財政収支試算と、六十年が来れば五十年度に発行した二兆何がしかの赤字公債は、これは現金で支払うということを
国民に約束をしておるわけなんですね。約束をしておる。したがって五十年、五十一年、五十二年、五十三年と、ことしを含めて赤字公債を出すという計画があるわけですから、これは私は、個人の貸借
関係からいっても、現金で支払うというのであれば、何年先にどういう方法でその借金を返済するかということを出すのは当然だと思うのですよ。そういう
立場からも、前段指摘いたしました財政収支試算と一体のものとして、この赤字償還計画というものは当然この
国会に出されてしかるべきものである。むしろこれは、
政府が義務的にこの
国会にそういう資料は出すべきものである。しかも、十五カ月予算と銘を打ってわれわれに
審議を求めている以上は、この二次補正の段階で私はそれを出すべきだと思うのです。しかし、出せない、こう言うのですね。時間がないですから出せないということになれば、これは私は遺憾ながら時間切れということで、継続してこの問題は本予算の中で、
審議する、このことを留保しておきたいと思います。
そして、この三つ目の問題は、率直に申し上げて、
政府がこの計画を出し渋っておる最大の原因は何か。これは、その償還計画を具体的に出していきますと、いま問題になっております一般消費税、こういったものを中心とする
政府の増税計画というものが現実のものになってこざるを得ない。そういうものが現実のものになってくると、
国民にかなり大きな
批判が出てくる、そのことを恐れて出さぬのじゃないかと私は思うのです。これはまさにこそくな、無責任な政治のあり方だと思う。要るものは要る、節約するものは節約する、不公正税制である医師優遇税制であるとか
利子配当の特別措置であるとか、こういうものは全般的に洗い直しをやるものはやる、こういうことで、私は今日時点においてこの償還計画を出すということが、
国民に対するきわめて親切な態度ではないかと思うわけであります。そういう
立場から言いまして、私は、この償還計画が今日ただいまのこの段階で出ないことをきわめて遺憾に思います。したがって、この問題につきましては、前段申し上げたように本予算の
審議、この中では、ぜひ私は
政府としてさらに
努力をして出してもらうことを強く要求します。
なお、重ねてのなんでありますが、この段階でどうしても出せないのかどうか、ベストを尽くして出すとすれば、いつまでにこの赤字償還計画が出せるかどうか、このことについてお尋ねをし、私の時間が参りましたので以下の問題については留保したいと思いますが、私自身の持ち時間もございませんので……(
発言する者あり)ただ、
理事の方からああいう御注文もありますから、答弁を聞いた上で、最後に一言要求するかもわかりません。