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1978-06-08 第84回国会 衆議院 法務委員会 第30号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十三年六月八日(木曜日)     午前十一時五分開議  出席委員    委員長 鴨田 宗一君    理事 羽田野忠文君 理事 濱野 清吾君    理事 保岡 興治君 理事 山崎武三郎君    理事 稲葉 誠一君 理事 横山 利秋君    理事 沖本 泰幸君 理事 高橋 高望君       稻葉  修君    上村千一郎君       鹿野 道彦君    中島  衛君       二階堂 進君    西田  司君       三池  信君    渡辺美智雄君       飯田 忠雄君    長谷雄幸久君       正森 成二君    加地  和君       鳩山 邦夫君  出席国務大臣         法 務 大 臣 瀬戸山三男君  出席政府委員         法務政務次官  青木 正久君         法務大臣官房長 前田  宏君         法務省民事局長 香川 保一君  委員外出席者         法務委員会調査         室長      清水 達雄君     ————————————— 六月七日  刑事事件の公判の開廷についての暫定的特例を  定める法律案反対に関する請願(小川仁一君紹  介)(第五六〇八号)  同外二件(西宮弘紹介)(第五六〇九号)  同外二件(稲葉誠一紹介)(第五六二七号)  同(稲葉誠一紹介)(第五六五九号)  同外四件(西宮弘紹介)(第五六六〇号)  同(山花貞夫紹介)(第五六六一号)  同外一件(稲葉誠一紹介)(第五六八〇号)  同(沢田広紹介)(第五六八一号)  同(山本政弘紹介)(第五六八二号)  同(荒木宏紹介)(第五七三二号)  同外一件(浦井洋紹介)(第五七三三号)  同(工藤晃君(共)紹介)(第五七三四号)  同(小林政子紹介)(第五七三五号)  同(瀬長亀次郎紹介)(第五七三六号)  同(田中美智子紹介)(第五七三七号)  同(寺前巖紹介)(第五七三八号)  同(不破哲三紹介)(第五七三九号)  同(藤原ひろ子紹介)(第五七四〇号)  同(松本善明紹介)(第五七四一号)  同(三谷秀治紹介)(第五七四二号)  同(安田純治紹介)(第五七四三号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  民事執行法案内閣提出第七六号)  仮登記担保契約に関する法律案内閣提出第七  二号)(参議院送付)  司法書士法の一部を改正する法律案内閣提出  第七九号)      ————◇—————
  2. 鴨田宗一

    鴨田委員長 これより会議を開きます。  内閣提出民事執行法案、仮登記担保契約に関する法律案及び司法書士法の一部を改正する法律案の三案を議題といたします。  質疑申し出がありますので、これを許します。横山利秋君。
  3. 横山利秋

    横山委員 民事執行法はきょう通過するわけでありますが、政府側に一、二要望なり確認をいたしたいことがございます。  政府要望したいことは、休会中といえども、本法案について疑問や意見を持っております組合等意見を十分聴取するため、できる限りの招請に努められたいと考えるわけでございますが、いかがでございますか。
  4. 香川保一

    香川政府委員 昨日までの質疑を通じまして、一部にこの法案特定条文につきましていろいろ疑義があるようでございます。その提起されている問題は法律的には絶対ないと私どもは考えておりますけれども、そういう疑義がある以上、十分納得していただくことも必要でございますので、謙虚に事情なり意見を十分お聞きいたしまして、善処したいと考えております。
  5. 横山利秋

    横山委員 第二番目は、委員長同僚諸君並びに政府要望をいたしたいと思うのであります。  承れば、次期国会施行法が提出されるということであります。また、本日、理事会におきまして、委員長から後刻御提案をされることも了承をいたしました。つきましては、次期国会におきましては、十分成熟しなかった諸問題、先ほど民事局長から院外との話し合いをするということがございましたが、そういう問題を含めて、いま申しましたような関係者参考人に呼ぶとか、それらの問題についてさらに鋭意検討をすることにいたしたいと思うのであります。これは委員長並びに政府側の御了承を得たいと思いますが、いかがでございましょうか。
  6. 鴨田宗一

    鴨田委員長 横山君の提案については、理事会に諮って善処いたします。
  7. 瀬戸山三男

    瀬戸山国務大臣 ただいま横山委員からの御発言でありますが、次の機会にこの問題について関係者等参考人として呼ぶ云々、これは委員会の御処置でございますからこちらで異存はございませんが、いま横山委員がおっしゃったようなことはわれわれとしても少しも異存はございません。
  8. 横山利秋

    横山委員 最後に法務大臣に、私どもはこの審議に当たって心配をいたしておりますのは、労働運動に不当な干渉にわたらないように十分配慮してもらいたいと思いますが、いかがでございましょう。
  9. 瀬戸山三男

    瀬戸山国務大臣 これはお尋ねになるまでもないことだと私は思います。労働運動について法律的に法務省として干渉がましいことをやるようなことはございません。一切さような御懸念はないことにしていただきます。
  10. 鴨田宗一

    鴨田委員長 お諮りいたします。  目下、本委員会において審査中の民事執行法案につきましては、審議過程において、第五十五条を削除し、第七十七条も修正または削除すべきである等の意見がありました。  これらの点は、まことに検討に値するものと思われますので、政府において、本法施行前に国会提出を予定している民事執行法施行法案提案に際し、これらの点につき十分配慮することとしてはいかがかと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 鴨田宗一

    鴨田委員長 御異議なしと認めます。  この際、瀬戸山法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。瀬戸山法務大臣
  12. 瀬戸山三男

    瀬戸山国務大臣 ただいま委員長から御指摘のございました民事執行法五十五条あるいは七十七条、これはしばしば御説明申し上げましたように、この法案趣旨は、民事執行法執行に当たって、労働組合等労働運動に関連してとやかくすべきものとしての立案ではございません。また、そういうふうな趣旨にはなっておらないわけでございます。しかし、委員会等においてもしばしばそういう御懸念に立った御質疑がありました。また、委員会一致をもって五十五条の削除あるいは七十七条についても検討と、こういう御趣旨でありますから、委員会一致のその御要望に対して、法務省としても善処することをここで確約いたしておきます。
  13. 鴨田宗一

    鴨田委員長 これにて三案に対する質疑は終了いたしました。     —————————————
  14. 鴨田宗一

    鴨田委員長 これより三案に対する討論に入るのでありますが、それぞれ討論申し出がありませんので、これより各案を順次採決いたします。  まず、民事執行法案について採決いたします。  本案賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  15. 鴨田宗一

    鴨田委員長 起立多数。よって、本案原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、仮登記担保契約に関する法律案について採決いたします。  本案賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  16. 鴨田宗一

    鴨田委員長 起立総員。よって、本案原案のとおり可決すべきものと決しました。  次に、司法書士法の一部を改正する法律案について採決いたします。  本案賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  17. 鴨田宗一

    鴨田委員長 起立総員。よって、本案原案のとおり可決すべきものと決しました。     —————————————
  18. 鴨田宗一

    鴨田委員長 この際、ただいま可決いたしました司法書士法の一部を改正する法律案に対し、山崎武三郎君外六名から、自由民主党、日本社会党、公明党・国民会議、民社党、日本共産党革新共同、新自由クラブ及び無党派クラブ共同提案に係る附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  まず、提出者から趣旨説明を求めます。山崎武三郎
  19. 山崎武三郎

    山崎(武)委員 私は、提案者を代表して、附帯決議案趣旨について御説明申し上げます。  まず、案文を朗読いたします。     司法書士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、司法書士法の改正に対応して、次の諸点について格段の配慮をすべきである。  一 登記制度の適正な運用を期するため、   (一) 登記従事職員の増員、登記所の施設及び環境の整備、   (二) 不動産登記法第十七条の地図の整備及び不動産表示登記事務処理体制充実強化、   (三) 不鮮明な登記簿謄抄本の解消など乙号事務処理適正迅速化、   を図ること。  二 司法書士会が行う研修事業に積極的に協力し、司法書士登記供託及び訴訟等の手続の専門家として真に国民信頼に応え得るよう、その品位と資質の向上を図ること。  三 司法書士会の自主的な内部規律により司法書士に対する国民信頼を高め、社会的地位が向上するよう、司法書士会の指導に努めること。  四 司法書士法国家試験制度運用にあたつては、司法書士に対する社会需要の状勢に適切な配慮をすること。  五 司法書士に対する公共登記の嘱託について積極的にこれを推進するよう努めること。  六 司法書士報酬制度について、実情に則した改善を図ること。  七 コンピユーターシステムを登記事務に採用する問題については、日本司法書士会連合会を含む関係者意見を尊重しつつ、慎重に検討し、国民の権利の保全に遺憾のないよう期すること。 本案趣旨については、委員会質疑過程ですでに明らかになっておりますので、省略いたします。  何とぞ本附帯決議案に御賛同あらんことをお願いいたします。
  20. 鴨田宗一

    鴨田委員長 以上で趣旨説明は終わりました。  直ちに採決に入ります。  本動議賛成諸君起立を求めます。     〔賛成者起立
  21. 鴨田宗一

    鴨田委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。  この際、瀬戸山法務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。瀬戸山法務大臣
  22. 瀬戸山三男

    瀬戸山国務大臣 まずお礼を申し上げます。民事執行法案、仮登記担保契約に関する法律案司法書士法の一部を改正する法律案、この三案につきましては、委員会において精力的な御審議をいただきまして本日御可決いただきましたことを、厚くお礼を申し上げます。  なお、ただいまの司法書士法の一部を改正する法律案についての附帯決議につきましては、委員会における決議趣旨を十分尊重いたしまして努力いたしたいと思います。     —————————————
  23. 鴨田宗一

    鴨田委員長 お諮りいたします。  ただいま議決いたしました三法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 鴨田宗一

    鴨田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————
  25. 鴨田宗一

    鴨田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十一時十九分散会