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横山委員 私がこの
公益法人問題を取り上げるのはこれでもう三回目でございますけれ
ども、なかなかむずかしい問題ではあるけれ
ども、
総理府においてはいま
行政指導しております
会計基準に関する
申し合わせ、
会計基準についての
行政指導が徹底されるように、また
本当に徹底をするためにはやはり
法律によらなければならないのではないかという点について
総理府では御検討願いたいし、それから
民法の改正を含めて、全般的に根っこをきちんとするという点については
法務省に十分御検討をお願いしたいと思います。
次は、昨年の
国会におきまして私が数回となく取り上げました統一
教会についてであります。
最近私の手元へこういう手紙が来ております。
私の実の妹妙味が原理運動とかかわり合いを
持つようになったのは
昭和五十年七月頃からで
す。妹は当時愛知教育大学四年生でした。駅前
で勧誘されてから、
教会に通ううちにだんだん
ひかれて行ったようです。しかし当時私はそれ
が原理運動だとは、気がつきませんでした、妹
もキリスト教としか言っていませんでした。
翌年一月の始め頃、妹が厚木の合宿に参加し
た時に、何か不吉な予感がして途中で呼びかえ
して、問い正した所、原理運動に入信している
事を認めました。原理運動といえば、
新聞等
で、問題の多い宗教と聞いていましたので、驚
いた私は、
新聞社に問い合わせて、被害者父母
の会の山田健一さんを尋ねました。そこでこの
宗教の恐るべき実体を知った時は、目の前が真
暗になる思いでした。
さっそく、その宗教は危険だからやめるように、私はじめ、家族ぐるみで必死に説得したにもかかわらず、すでに手遅れで、全然聞き入れようとせず、統一
教会を非難している
新聞の
記事や本は、事実をまげ、ウソばかり書いていると言う始末です。そして就職(東郷高校の教師になりました)したら統一
教会の教えにもつと近づくために、
教会のホームに入りたいと言いましたが、家から出すことは危険だと思い、やっとの思いで説得して家にとどまらせて現在に至っております。
この二年間のうちにも、妹はますます原理運動にのめり込んでいき、人参茶、つぼを家へ持ってくるようになりました。
そしてこの三月十九日に、旅券を申請したのが、本人に間違いないか確認のハガキが、愛知県旅券センターから来たので、妹を問い正したところ、行き先はハワイ、
目的は集団結婚式(妹がいうには、婚約式とのことです)日時は不明と言うのです。日時もわからないのに旅券を申請する者がいるでしょうか! 私が旅券センターに問い合わせたところ、行先は香港日時は五月三日、申請地は
東京で、とのことです。妹はずっと
東京などへは行っていないのに。集団結婚式を終えて一時帰国したとしても、またいつどんな国へ行くかはわかりません。
海外へ行った統一
教会の信者が行方不明になったり、強制送還されてくるのは、おびただしい数にのぼると聞いています。この為私は、外務省の旅券課長様に旅券を発行して頂かない様に嘆願書を被害者父母の会の山田様のお口添えを頂いて出しました。外務省の方では好意的で(他の人からの同じような訴えが多いそうです)妹を説得してみるから、外務省へ来させる様にと言って下さいました。
しかし私は不安です。この宗教を自分の命と同じと言い切っている妹、集団結婚式のため学校を休めば、教員組合から圧力をかけられる、東郷高校に迷惑をかけたくないとの理由で、教職まで捨てた妹が、はたして諦めるでしょうか。
昭和四十四年に父が死亡してから、中学、高校、大学と妹がのぞむ様に、貧しい中から骨身をけずる思いで出してやった私や、母の苦労が報いられずに、さらにもっとひどい、しかも希望のない苦しみを味わせられているのです。この恐しい宗教、統一協会のために!!
妹の将来に希望を託して生きてきた母の落胆はひどく、あまりにあわれでなりません。どんなに話し合ってもかたく心をとざして、通い合うことのない心になってしまった妹を持った私の家庭は救いようのない暗さです。この暗さは被害者の家庭でないとわからないものでしょう。もとはといえば妹の見識の無さから、とりこになっていったとはいえ、統一協会さえなかったら、この邪教さえなかったらと憎んでも憎みきれないくやしさでいっぱいであります。妹の言いますには、教育
関係者の中に大勢のこの宗教の信者がいるということです。恐ろしいことではございませんか!!原理運動のために、不幸な人、不幸な家庭はまだまだ増えていくのです。
このような不幸な人、家庭を作らないように、また救うべく先生のお力添が頂けますよう、ひとえにひとえにお願い申し上げます!!
これは名古屋の人なんでございますけれ
ども、こういう手紙をいただきましたので会ってみました。
そこで、時間の
関係上簡潔にお伺いをしたいのでありますが、また集団結婚という問題が発生をしてまいりました。私は昨年の七月でございましたか、参議院選挙が終わりました後で、統一
教会の
会長久保木修己氏と帝国ホテルで二時間ばかり会談をいたしたことがございます。そこで私は心から説得を試みました。どんなにいろいろな理論があろうとも、統一
教会というもの、キリスト教というものが愛をもって国際的に活動していらっしゃるとするならば、愛の原点である家庭から告発をされるということは何としてもあなたも御反省をしていただきたいこと、そして告発の一番中心になっておるのがいわゆる集団結婚である——この手紙の御当人の妹さんも、だれと結婚するのか全然わからないと言っているのです。そこで、この集団結婚というものが
余りにも
日本の伝統、風習それから習慣を無視して、お父様のお言いつけだから、ある日突然ある男に、それが国際的にどんな国籍の人かわからないのですけれ
ども、会って、それがお父様のお示しであるといって結婚するということは、何としても
日本の国民感情か
らいっても
説得力がありませんよ、だから集団結婚はおやめなさいと言いました。久保木
会長はそれに対しまして、非常に
社会的な問題が多いことでありますから集団結婚はしばらく中止をいたします。けれ
ども横山先生、あなたは国際結婚を否定なさるわけではありますまいねと申しますから、私もそれは否定はいたしません、しかしそれは国籍の違う男女が
お互いに理解をし、
お互いに好意を持って結婚をする場合でありまして、全くわけもわからずに、お父様、文鮮明氏でありますが、お父様の御指示によって結婚するということは、これはだめです。こう言いましたら、とにかく集団結婚は一時やらないようにいたしますが、場合によっては国際結婚はあり得るかもしれませんと言うのです。
したがって、きょうは時間の
関係で簡潔にお願いやら何かをいたしたいのですが、集団結婚は今回まで六回ぐ
らいあったのですか、これが、この人が表へ出たことで全国的にまたこの傾向がいまあるかもしれない。でありますから、まず
法務省として、統一
教会を一度お呼びになりまして、この種の集団結婚、妹は婚約式と言っておるわけでありますが、再び行われるのであるかどうか、これは人権や家庭内の悲劇が再びここで爆発をする可能性があるわけでありますから、
調査をしていただきたい。これが
法務省へ。
それから、この文章にもございましたように、旅券申請をしておるわけであります。旅券というものは、手続に間違いがなければ、渡航の自由というものがございますから、これは私はわかっているわけでありますが、しかし、これは恐らく表面上は観光として申請をするのであって、実際はこの兄さんが心配しておりますように結婚のため、そしてかつての例のように観光ビザで行って、またアメリカで観光ビザで期限が切れてもそこへ居座るという傾向があると思うのであります。外務省としてはこの問題について慎重な扱いをしても
らいたいと思いますが、いかがでございます。まずその二点を簡潔にお答え願いたい。