○正森
委員 証人を隠すなどというようなことはあり得るはずがない、こういうことを河上公安
課長が言いますので、それは
言葉どおり信じたいのですけれ
ども、しかし、
言葉はいけませんが、警察、
検察には前科がありまして、松川
事件のときに諏訪メモを長い間お隠しになって、そのために被告側がえらい困ったということがあります。あるいは警察では、菅生
事件について、戸高公徳という現職の警察官がダイナマイトを仕掛けた、そのときに市木春秋というようなふざけた仮名を使って、当時問題のありました大分県の村に出入しておった、その人間は、警察官がずっとかくまっておったということで、あるマスコミ社が発見をして、それで問題が大きくなって、一審では有罪になったのに二審では無罪になったということになるわけですから、あなた方が、ふだん通常の
事件では
証人を隠すはず等はございませんという
言葉はそのまま信用したいのですけれ
ども、事公安
関係の
事件が絡んでまいりますと、しばしばとは言えないかもしれないけれ
ども、かつて
証拠をお隠しになり、
証人をお隠しになったという前科があるわけですね。ですから、本件につきましても、われわれとしては、十分にお
調べになっているかどうかという点について疑問を持っておるわけです。
その幾らかの符合する点をさらに申し上げますと、たとえば
昭和五十一年の四月十日、つまり四十八年の十二月三十一日に高木輝雄弁護士が会いに行ったのですが、その後、五十一年の四月十日に救援会の川村という人が再度あきさんを訪問しておりますね。そして、このときの会話については録音テープがあるわけですけれ
ども、その録音テープを全部を起こしてみますと、青柳議員が
質問されました
昭和五十年の二月十二日の前の二月八日ごろには、失踪宣告をしてほしい、もう行方不明になってから七年以上になりますので、そういう申し立てが出ていた。そうしますと、青柳議員の
質問があるということになりますと、それをお取り下げになっているんですね。その後、
昭和五十一年にまた失踪宣告の申し立てをされまして、
昭和五十二年には失踪宣告が確定してしまっているという複雑な
関係があるわけです。当時は、失踪宣告が出ているということは知っておりましたけれ
ども、取り下げをしているという点なんかは十分に承知しないで行ったわけですね。そうすると、その中で「大須
事件がひっかかっておりましたでしょう。ですから、二月二十日でしたでしょう、出したときに、そこで私に、二月の六日か七日に来たのですけれ
ども、一遍取り下げたんです。」これは本人のしゃべったとおり録音に入っていますので、
意味がよくわかりませんが、つまり、二月の六日か七日に一たん出したのだけれ
ども、二月二十日に取り下げたということを言いまして、そして、それは大須
事件がひっかかっていて取り下げたとおっしゃるのかという
意味のことを聞いたら、その後で「そういうわけではないんですけれ
どもね。まあ恩給ももらっておりますものでね。」ということで、恩給
関係のこともあるので取り下げたという
意味のことを言っておるんですね。
そこで、恩給
関係の方、来ておりますか。——この清水栄について、本人の恩給
関係はどうなっているかということを御承知なら承知していると答えていただきたいし、承知していないとすれば、この録音テープ全部は長いですから読みませんけれ
ども、一たんは恩給をもらっておりましたのが、余り長い間いないので、本人としてもらえなくなって、そして失踪宣告が確定すれば、今度は家族に二分の一出るというので失踪宣告をしたんだというように受け取れる発言をしておられるわけですね。そこで、恩給というものは大体そういうものなのかどうか。つまり、本人に受給資格があったけれ
ども、長い間本人が行方不明だということになれば、本人としては恩給はもらえないで、家族がもらおうとすれば、失踪宣告をしたら二分の一だけもらえるんだというようなことになるのか、一般論として
お答えいただいた上で、この清水栄についてはわからないということであれば、
調査をした上で、清水栄の恩給
関係がいつから出て、いつまでは全額が出ていた、いつからもらえなくなったとか、いつから二分の一もらえるようになったとか、そういう点を
調べて
委員会に報告をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。