○瀬野
委員 今井政務次官から総括して御
答弁がございましたが、実は愛農会もそうですか、新農法研究会というのがありまして、愛農会もその一員となっていま研究に入っておりまして、愛農会の
皆さん方もこれを実施をして、いずれまたわれわれのグループ、同志会で発表をしようということで、今年度から入ることになっています。愛農会とは別の、いわゆる新農法を発表しておりますところの新農法研究会というのが別途あるわけでございますので、その点、私の方から訂正して、改めて
お話を申し上げておきます。たとえば、中川農林大臣の御出身地である帯広においても、今年度からこの新農法によって、
農家の
人たちも実際にやってみなければと言っておりますので、五百戸の
農家に一町歩ずつ、ことしは牧草あるいはまた水田にしても実際に実施をして、これの効果を確認してもらうということで、農林大臣の地元でも早速ことしから行われるようになりましたから、ぜひまたこれは
農林省でも見てもらいたいと思う。
それで、最後に、あえて私は貴重な時間をもう二、三分いただいて申し上げておきますが、先ほどからいろいろ
答弁いただきましたけれ
ども、全国的に有名な静岡県の小林園、これは農林大臣賞、朝日
農業賞など数多くの受賞に輝く小林園であります。百ヘクタールのお茶園を
経営しておりますが、いま言う新農法研究会の新農法でやっておりまして、驚くべき結果が出ております。晩霜にも強い、収穫も多い、品物もいい。全国から見学も絶えません。これはほんの一例ですけれ
ども、全国至るところでいまこういったことをやっております。いままでは農薬を使って、自分でも良心がとがめていたが、いまはいばって、びくびくしないで
生産し、売ることができる。
また、お茶のことで申し上げますと幾つも例がございますが、株式会社静岡茶市場と言えば、年間百六十億円茶の取引をしております。これはもう静岡で一番ですから、
皆さんよく知っておられるはずです。静岡市の北番町九十四番地にあります。本年度から積極的に、農薬を使用しないお茶でないと買いつけをしないということで
方針を打ち出しました。これは全国的にそういったことを言って買い入れるということにしたのです。もちろん、静岡の自分の
関係の茶園に対しては、全部そういった指令をしております。鹿児島、佐賀、福岡、特に八女、また熊本の一部からも入れておりますが、いわゆる農薬を使わないお茶でないと買わないと、静岡茶市場で今回このように言っております。
こういったことも十分ひとつ踏まえて、私が単にここで思いつきで言うのではなくて、私も長年かかって
調査をし、研究し、そうして、きょうこの日を待って私は発表したわけです。実は中川大臣のおるところでやりたかったんですけれ
ども、日ソ漁業交渉で大臣の帰りが延びたものですから、きょうは
局長初め
政務次官に
答弁を求めましたが、そのことをよく知っていただきたい。
また、今度の美浦のトレーニングセンター、茨城県の美浦トレーニングセンターですが、四月一日にオープンしましたけれ
ども、馬の飼料としてニンジン、わら、飼料一切買い付けるのに農薬不使用のもの、農薬を使わないものを買う。これは馬は敏感ですから当然だと思うのです。本当にりっぱなものだと思って、実にさきの静岡といい、このトレーニングセンターといい、私は心から敬意を表しておりますが、わらにしてもニンジンにしてもすべて農薬不使用のものを使う、こういったことを言っておられます。そして、東北なんかに特別な契約をして今後やっていく、こういった契約
栽培等も進めていくということを言っておられますが、当然のことである。馬でさえそうなのに、万物の霊長である人間に対して馬以下の農薬その他のかかった物を食べさせておくのは大変である、こういうふうに私は
指摘せざるを得ません。
私は、新
生産調整百七十万トン、四十万ヘクタールの向こう十カ年間、少なくとも第一期三カ年間の
生産調整に当たりまして、いよいよ米価シーズンもやがてやってきますが、こういった米価についても、
農民は何とか米価を上げてくれと言うけれ
ども、
政府の
方針によると米価据え置きの傾向が強い、やっても微調整だ、こういうふうに言われております。こういったことを
考えますと、私は新農法によって、また新農法研究会が推進している農薬を使わない、そして、それにかわる物ですばらしい収穫、公害のない農
作物が育成できるという、また花卉園芸その他にしても植物すべてに影響を及ぼすこの新農法、こういったものを指導することによって、農薬会社は製造収入が減るために問題があるかもしれませんが、農薬を使わぬことによって実質
生産調整に応ずる
農家の収入が多くなれば
農家も喜んでくれると思う。
と同時に、先般私が提案しましたいわゆる畦畔
大豆転作、別名額縁転作と申しました畦畔に
大豆を植える、これも虫が出てどうのこうのといういろいろな
議論がありますけれ
ども、こういった問題についても、この農法によれば何ら害虫の
心配もない、そして
生産調整もわずかで済む。畦畔に
大豆を三列植えて額縁転作をすることによっていけば、
日本農業に明るさが来る。いままさに冬景色、逆に酷寒景色に向かっている。春が来ない、かすみも来ない。いわゆる
日本農業に春を呼ばねばならぬ。こういった意味で私はこういったことをぜひ提案したいので、いま申し上げた静岡のお茶にしても、また全国至るところに、今年は農林大臣の地元である帯広でもやりますから、そういったところを
農林省は
調査をし、さらに、こういった問題について真剣に研究をして、そして今後、
日本農業の大転換を、国民の安全と健康を守るために大勇断をもって私は対処してもらいたいと思う。
最後に、
政務次官から
答弁を求めて、私の
質問を終わりたいと思います。