○浅田
説明員 津川先生の第二の質問にお答え申し上げます。
五十一年、一昨年の十月の青森県のリンゴがたくさん落ちました風害につきましては、早速津川先生外三名の方が青森地方気象台を御視察くださるなど御配慮いただいておりまして、私
どもも早速に青森地方気象台を中心としまして、県のりんご課そのほか農業各団体のリンゴに対する
組合の
皆さんと打ち合わせを持ちまして、今後どうするかという対処方針を
検討いたした次第でございます。
その中で、いろいろ問題はございますけれ
ども、まずリンゴの落果だけではございませんで、リンゴが花が咲きまして実を結ぶ、その
段階におきましても、やはり霜とかがそういう害を及ぼすわけでございますので、その辺も含みまして、その協議会では、農業、リンゴ栽培をなさっている人
たちの御意見をいただきまして、まず次のことを一応強化期間として
考えたわけでございます。
その
一つが、四月二十日から五月三十一日まで、これは開花期でございますが、これもリンゴに対してはきわめて重要な時期でありますので、霜とか最低気温、そういう異常低温の情報を細かく農業関係の皆様にお伝えしましょうという
一つの強化期間として、その
対象事項は何かということを決めさせていただきました。
それから、リンゴが落果しました風害に対する直接の時期でございますけれ
ども、九月十五日から十一月十日の期間、これを
一つの強化期間と定めまして、これにつきましては、わせのリンゴからおくてのリンゴに至るそういう収穫期を
対象といたしましての期間でございますが、これは先ほど先生の御
指摘ございました、直接関係いたします強風によりまして、せっかくつくられたリンゴが落ちてしまう、それに対する警戒を気象情報なり注意報などを通して
農家の
皆さんにお伝え申し上げようというようなことが決まりました。
それから、その連絡法でございますが、私
たち気象庁の方でつくっておりますものには、不特定多数といいますか、一般の皆様にお伝えする注意報、警報というものがございます。それとともに、もう
一つは、たとえば電力気象、鉄道気象、農業気象といいますように、
一つの目的別な情報を出して気象情報をお伝えする、そういう体制がございます。そのうちの農業気象の関係には、
農林省を初め全国的な組織から府県に至るまでの体制をつくっておりますので、その体制の中で互いに協力し合ってやっていこうということになっておりますし、その伝達の方法としましては、ともかく霜と強風に対する情報の伝達につきましては、一般の気象情報の基準よりもまだ低い
段階でもリンゴが落ちる場合もございますので、そういうときはテレビ、ラジオを通じてお伝えする以外に、細かい情報を気象情報の中に盛り込んで農業関係、たとえば県でございますと、青森県の農林部のりんご課の
生産班というところに連絡をとりまして、気象情報を、一般にお伝えするまでにいきませんけれ
ども、
農家の
皆さんには注意していただくという情報を提供しようという伝達の方法まで決めてございます。
現在それによってかなり業務が進められているという報告を受けておりますので、この方法によりましてある
程度、
農家の
皆さんの御
要望におこたえできるのではないか、かように心得ている次第でございます。