○新井
委員 参
事官、大変失礼をいたしました。それは確かにいま
長官もお話しありましたように、参
事官にここで言えと言っても、それは本当に無理だ。だけ
ども、さっきの話では、参
事官だって言いたいことはたくさんあると思うんですよ、
考え方としては。いろいろ検討もしているけれ
ども、一たん公になるとやはり
大臣が出て言わなければならないということで、ちょっと失礼な言葉を申し上げましたけれ
ども、それはお許しいただきたいと思います。
本当に力のある官僚あるいは役員の方におきましても、本当にやりやすいようにしてあげなければいけないということをしみじみ感ずるわけですね。とにかく、給料がいいわ、退職金はいいわとその方ばかりたたかれて、本当にその方がりっぱな国家的な
仕事をするというようなことは外されて批判されているんじゃ、本人だって何かいづらくて、とにかく三年、三年で六年やったらやめなければいけないんだ。少なくともこれからの国民全体の生活の安定ということから
考えますれば、これは当然年金の問題とか、あるいはまた、もっと
社会保障の充実をして、一生懸命に若いときに働いてこられた方はそういう面での生活の安定ということは図らなければいけないんじゃないか。しかし、老いてなお元気な方で、そしてそれだけの能力のある方については、これは何もそんな退職金目当てだとか給料がいいから行くのとはおれは違うんだとかいう、エリート意識でやるのではなくて、本当に特殊法人そのものが日本の国をある意味では支えているんだというような方向に持っていくときに、初めて国民の皆様方の信望も信頼も得られるのではないか、こういうぐあいに私は
考えるわけでございます。
そこで、退職金の話が出ましたので、具体的にちょっとこっちの
感じを申し上げますと、本年の四月以降に、月額
報酬が百万五千円、こういう公団の総裁がございますね、これになった場合に、大体一期に四年間勤める。そうしますと在職月数というのが四十八カ月です。その三六%が退職金ということになるわけですから千七百三十六万円。これで仮に、毎年六%ずつの
報酬のアップがありますから、そういうことから計算しまして百二十万円にでもなれば、二千七十三万円という退職金がもらえる、こういうことになるわけですね。ところが
職員の場合、仮に四十年間勤める。四十年間も公務員で勤められる方というのは非常に少ないと思いますけれ
ども、仮に一番長く勤めた、特殊なぐらい勤めたという方から計算しましても、最終の月給、これはいろいろのクラスがあろうかと思います、三十万の方も四十万の方もあるいは五十万という方もあろうと思いますが、これはあらかた低い面をとりまして現在三十万だと、こういうことでしますと千六百五十万円。そうしますと、一番低い方が四十年勤めたのと、そういう総裁なら総裁がたった四年間勤めた人との退職金の差というのは、それだけでついてしまう。確かに、それだけの苦労をされているのですから、それだけのことは
考えなければいけないということは私
たちもわかるわけでございます。だけれ
ども、一体それだけの差を開かさなければいけなかった根拠というものは何だろう。極端に言えば、民間会社においてもなかなかそれだけの退職金を四年間でもらう人というのは、どういう会社に匹敵して、どんな人がいるんだろう。これは日本の国におきましても全く特殊の中の特殊ではなかろうかと私は
考えるわけですね。例があったら言っていただきたいと思います。それは確かにアメリカに留学して、そして特別な何か発見なり発明をして、この方がいれば、ある会社は、電気
関係なら電気
関係でこういうことでまた特許をとってやれます、だから来てください、こういう方は、それは特別な方はいらっしゃると思いますよ。しかしながら、普通一般、皆まじめに、どんな方でもいなければ困るわけです。大工さんがいなければ家は建つわけはありませんし、あるいはまた、道路工事をやってくれる方がいなければ本当に車もスムーズに走れないわけです。そういうことから見ますと、
立場こそ違え、みんなが日本の国を支えている方なんだ、その
方々に対してやはりそれなりの
報酬といいますか、そういうものを与えるべきだ。ところが、この特殊法人の場合を見ますと、民間会社でも
考えられないような計算がされて、そうして一般の支えてくださった
職員の方なんかよりもよほど優遇されるこういう退職金が出ているということについて、一体こういうものが何の根拠があって出てきたのだろうと、私はこういうふうに思うわけでございますけれ
ども、こういう根拠は一体どこにございますか。