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中川(秀)
委員 よろしく研究してみてください。
では、
許認可整理法案について
お尋ねをいたします。今回の
許認可整理法案は、五十三年度末に千二百四十項目、
法律もございますし、それから政令、省令、通達での改正もございますが、千二百四十項目についてやる、こういうことでありますけれ
ども、各
省庁が所管をする許認可について、
整理事項をまとめて
行管庁が調整役となって成案化をしたというやり方だと思います。この
方法による
整理の進捗率というのは、確かにきわめて良好だと私は思う。しかし翻って、もっとさかのぼりまして
昭和三十九年、臨時
行政調査会の指摘した許認可
整理事項、それから
行政監理
委員会が四十九年の十一月の六日に、「許
認可等に関する改善方策についての答申」、これで指摘した
事項、こういう
事項の進捗率は、必ずしも私はよくないと思います。
たとえば具体的に申し上げますが、臨調答申は三百七十九
事項措置をしなさいという答申を出したんですけれ
ども、現在まで
措置をしたのは二百五十三
事項、残っているのが百二十六で、今回十一
事項整理をいたしまして、残りは百十五
事項、進捗率は七割であります。
昭和三十九年から
考えて七割、もう十四、五年たつわけですね。それから行監答申の指摘
事項は二百十九
事項で、
措置したのが百九、残っていたのが百十で、今回二十九
事項整理をいたしますので、残りは八十一、この進捗率は六三%です。四十九年で四年たって六三%の進捗率。さらにもう
一つ言うならば、これは西村前長官も大変よく熟読玩味なさったというので、私も大変敬意を表していたのですけれ
ども、昨年の七月に全国知事会がいろいろ
地方分権の立場からも許認可
事項について
意見書をまとめているわけです。これでの指摘
事項が四十九ございますけれ
ども、内容を読んでみると、これは許認可
事項でないとかあるいは
意見がはっきりしないというのが十
事項ぐらいありますから、事実上許認可
事項と言えるのは、知事会指摘
意見の中では三十九
事項あるのです。今回
措置するのが八
事項です。そうすると、三十一残っているわけです。そのうちには
行政監理
委員会が指摘したものが十一ございますからダブっておりますけれ
ども、臨調で
昭和三十九年に答申をしたその中で、許認可
事項はこれだけ
整理統合しなさいという中で、残っているものが合計百十五、今回の
整理法案にも入っていない、残りというものが百十五、行監答申が八十一、知事会が、ダブりを除いて二十あるわけです。合計二百十六
意見が出されていて、なおまだ手がついていないというものが残っているわけです。しかも、
行政監理
委員会の許認可に関する
検討作業の経過を読んでみますと、
検討対象となったのが全部で千二百二十二
事項あって、そのうちの九百八十一
事項が、今後「
意見要望等の
方向で推進することにつき当面成案が得られない
事項」なので、今後
検討するのだということで、いまの
数字から残された
数字で、
事項としては挙げられているわけです。それらを合わせますと、全部で千百九十七あるわけですね。
意見が出たり
検討されて、今後
検討するのだとされていてなお
整理がされていないというのがそれだけある。
行政監理
委員会が一応今後の
検討対象として答申しなかったものを除いても、ちょっと一方的なおしゃべりになって恐縮ですが、行監答申で
措置すべきだとされて手がつかない、あるいは知事会でやっていただきたいという
意見が強く出されていて手がつかないというものを各省別に割ってみまして、そして今回
措置したものを抜き出していろいろ行監答申プラス知事会でこれだけやってもらいたいという指摘
事項、その改善率を今回の
法案まで含めてパーセンテージでとってみますと、ワーストテンというのが出るのですよ。
これは私のつくったものなんですが、順番を申し上げますと、公正取引
委員会は三
事項指摘をされていまなお改善はゼロであります。だから〇%、自治省は改善
事項が指摘されたのが五
事項あって、今回なおやっていないというので〇%、これはワーストワンですね。同率首位です。それから
農林省が二十三
事項指摘をされて、改善は今回の
一つ、したがって四%ですね。
大蔵省は十三
事項指摘をされて改善が今回の
一つ、したがって七%、これは第四位、悪い方の四位ですよ。それから通産省は二十
事項指摘をされて改善が今回の三、したがって一五%です。法務省は十二
事項指摘をされて改善が二ですから一七%。運輸省、十一
事項指摘をされて改善
事項が二で一八%。環境庁、九
事項を指摘されて改善が二ですから二二%。建設省、十五
事項指摘をされて改善が五ですから三〇%。労働省は五つ指摘をされて、改善が二ですから四〇%、文部省、二つ指摘をされて、
一つ改善をいたしますから五〇%、厚生省は大変成績優秀ですね。十九
事項指摘をされて改善が十、したがって五〇%以上と、こうなっている。
いろんな役所でもこれだけ成績が違うんですよ。そして
比較的現業事業官庁の許認可の数がまだ改善をされていないという傾向が見られる。これは
行政管理庁がおつくりになったものじゃない、私がつくったものですよ。しかし、
数字は絶対に間違いはない、全部拾い出してやったんですから。こういうことでまだ多くの点が残されているわけなんです。各省に、私のところの成績が悪いのはこうです。ああですという御
答弁をもらったら、一時間あったって足りませんからいただきませんが、荒舩長官、こういうふうに各省でも成績率がいろいろ違うんですが、いかが思われますか。