○鈴木(強)委員 いずれにしても、何十年不良債権として持っておられるのかわかりませんけれ
ども、十年だか、二十年だか、いつまで未来永劫に持っているらしいけれ
ども、まだ見込みがあるから持っているのだと思うが、ちょっとは実績が出てこなければこれも意味がないわけですからね。その辺の兼ね合いというものは、われわれは実態がわかりませんけれ
ども、もう少し配慮して、ある程度処理をしても仕方のないものは処理をなさったらどうですか。いつまでも未練たらしく持っていてみたところで、回収されなければこれは仕方がないわけですからね。気持ちはわかりますけれ
ども、その辺の判断は私がここでどうこうということは言えませんけれ
ども、適切にやられたらどうですかね。百三十何億のうち七千万円ぐらいしか納まってこないでしょう。
それから、
通信放送衛星が打ち上げられていま実験
段階に入っているのですけれ
ども、これがいよいよ実用化に入っていく場合の特殊法人の持ち方ですが、この前の
委員会でも二つ別々につくったらどうかという
意見もありましたけれ
ども、それもどうかと思うし、これらの点についても伺いたかったのですが、時間が来ましたからこれは次に譲ります。
それから、五十年度のこの決算については、私
ども拝見しまして、時あたかも
NHKが財政的には非常にピンチに陥った時代で、その翌年には
受信料値上げをしなければならないという
段階でした。二百十数億の赤字を抱えた予算でございまして、大変御苦労があったと思います。しかし、決算上から見ると百八十九億ですか、この赤字が若干なり減っておりますので、こういう面から
協会の御
努力の跡というものは残っておると思いますが、難視聴の解消と、それからいかにしたら省力化できるか、合理化できるか、簡素化できるかというような
立場に立って
会長としても
努力をされたと思います。そういう点も少しお伺いをしておきたかったのですが、これも時間がありません。非常に残念に思います。
そこで、最後に
一つお願いをしておきたいのですが、私のところに
放送番組に関する諸団体の訴えというものが参りました。一、二回お目にかかっていろいろ
意見を聞いてみましたが、無理のないところもあります。
協会は
放送番組の作成について、下請にまだ余りそうたくさん出していないのでしょう。民放の方はかなり下請へ下請へとやっておるようですが、下請に出してもまたピンはねをされまして、孫請とかなんとかいうことになると、日本でも、その道でそれぞれ勉強されて、余人をもってはかえがたいという芸能を持った方々や技能を持った方々が、自分の納得できないような形で契約されていくというようなことに対して本当に不満があるようですね。
NHKの方にもそういう陳情がいったと思いますが、公共放送ですからそれらの点を十分考えて、下請なんかはできるだけ少なくして自前でやるようにしてほしいと思いますけれ
ども、現実にやっている
部門も若干あるのでございましょう。ですから、そういう点の
実情がどうなっているのか、私はここでよく
内容を聞きたかったのでございますし、それから芸能出演者に対するタレント料といいますか、出演料といいますか、こういうものについても、いまや民放と
NHKでは逆になっているような点もあるように聞いておりますが、やはり、
NHKとしてはそれ相当の報酬も払っていただかなければいい方も来てくれないでしょう。そういう点は大変御苦心があると思います。
一方におきましては、来年はまた大変な
事態を迎えている
段階でございますから、やりたいことがあっても財政的に非常に窮屈だということはよくわかりますけれ
ども、
大臣もこの前言われたように、三カ年の計画も私たちは見せていただきましたし、大変お骨折りが多いと思いますけれ
ども、われわれが来年の予算審議をする場合にも、決算の審議をする場合にも、なるほど
協会はこれだけの
努力をしてくれたかと思うような顕著な成果の出ますような御苦心を、大変ですけれ
ども会長以下やってほしいということを特に念願します。
出演者のこういう訴えに対して、
会長として何か所信があったら述べておいていただいて、私は終わりたいと思います。