○鈴木(強)
委員 御苦労さまでした。
大臣から先におっしゃられてしまってあれでしたけれども、監理官の血のにじむような御苦労は私も本当に肝に銘じて知っておりますから、
感謝をします。また、
大臣も同時に御苦労いただいて、心から
感謝します。
それで、一〇〇%とおっしゃいますけれども、十三条の勧告の部分では、
法律的には私は多少疑問があります。しかし、今後の運営の中で、通産の
考え方もよく聞きましたからよもや問題はないと思うわけでございますが、いまの監理官のお話も承りまして、あとは法案提出後、われわれといたしましても、できれば連合審査をするように
考えておるわけでございますが、これはいずれまた
委員長にもお願いしたいと思います。
それでは、次に、きょうは電電公社の方に大変お忙しい中を総裁以下おいでいただきましたが、いつも時間がなくて中途半端になってしまっておるのでございますが、きょうは私は第六次
計画の基本的な問題と、それから当面するいろいろな施策について若干御意見を承りたいと思うのです。
電電公社は五十三年度から五十七年度までの第六次長期
計画をつくられまして、私どもも拝見いたしましたが、この
計画の策定に当たりまして、公社として、政府の長期の
経済見通しというものがございません中でつくられるわけですから、ここに書いてありますように、約何万とか約何ぼとか、みんな「約」がついている。加入電話にいたしましても約七百八十万というようなことで。七百八十万だとぴっちり言えないような要素があったと思います。
それで、
大臣、この公社第六次
計画をつくるに際しまして私たちが真剣に
考えなければならないのは、現行の公社制度がこれでいいのかどうかということが
一つあると思いますね。二十九年、三十一年と、長い昔のことですが、それぞれ公社制度に対する答申が政府になされておりますが、しかし、それに対して制度改正というものが今日に至るまでなされない。当事者能力の問題
一つとりましても、そういう中に労使間の陰険なしかも厳しい闘争が続いてきたこともそういうところにあると思うのでございます。ですから、戦後日本に国鉄、専売、電電とできてまいっておりますが、この公共企業体のあり方については、答申等も十分尊重して、そして制度改正をもっと早目にやらなければいけなかったのではないだろうかと私は思うのです。しかし、その制度改正のない中で電電、郵政が一体になりましてここまで飛躍的な事業の拡充をしてきたということは、これは大変な御苦労のあったことだと私は思うのでございます。
それで、最近衆参の料金改正の際の附帯決議等もございまして、たしか諮問
委員会というものが設けられまして、その結論も先般拝見をいたしましたが、この中においても主に料金制度のあり方が中心でございまして、経営の問題については、「一般的にいって、わが国の公共企業体をとりまく環境は、公共企業体の経営の自主・独立性を著しく制限し、政治的介入をうけ易い制度となっている。公共企業体は、本来、
行政当局からの監督・規制をうけながらも、経営の基本にかかわる事業
計画、予算の作成と
運用、収支差額の収得と内部処分、および人事などに関して自主・独立性を保持せしめるとともに、効率的経営を追求させるための制度であるべきである。」というふうなことが抽象的に述べられております。
私も長い間この問題と取っ組んでまいりまして、議員立法もいたしましたが、しかし、なかなか大勢がそうでなくて廃案になってしまったことをいまでも残念に思っておりますが、そういう意味でいま
大臣に
一つお願いしたいのは、二十九年、三十一年と申しますとかなり前のことでございますから時代も流れておりますが、この答申もそういう意味において急所だけは
指摘していると思うのですね。ですから、その後の情勢の変化に伴う政府としての腹固めをするための答申がもう一度欲しいなら、ひとつ
委員会等をつくっていただいて、そこでもってもう少し詰めた話をしていただけないだろうかというような気がするのです。先般来、公社の自主能力回復の問題とあわせて、政府が公共企業体等基本問題
会議というのを持たれております。これも電電公社の経営のあり方について慎重な討議をする
一つの
会議だと思います。先般来労使からもいろいろな意見がこの
会議において述べられていると思います。
大臣も恐らく
会議のメンバーだと思いますからお聞き取りだと思いますが、そういう
立場に立ちますと、何とかもう一遍公企体の制度改革について問題を起こしていただいて、それと取っ組んでいく体制をつくってほしい。その前段として、両院の附帯決議に伴う総裁の諮問
委員会の答申等も尊重していただいて、一遍にはいかないでございましょうけれども、漸進的に制度改革をやってほしいと思うのでございますけれども、この大筋の
考え方については
大臣はいかがでしょうか。