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細谷委員 事情変更があるとすれば、必要とあればやるというのですね。私もちょっと見ましたが、あなたは
論文の中で、私も適正にやらなければならぬということは認めておるのですが、何もかも人件費を削れば決まってしまう、こう言っておるのですが、たとえば札幌は一キロメートル
当たり人件費が二百六十一円です。東京都は五百三十二円です。横浜は七百五十八円です。
名古屋は四百五十四円です。
大阪は五百四十一円、神戸は千百八円です。そして企業債の利子というのが、一キロメートル
当たり横浜は千五百三十四円です。神戸は二千百六円、こう見てまいりますと、新しいところが大変なんです。新しいところはわりあいに人件費がないんですよ。あなたの
論文の中で指摘しておりますけれ
ども、古いところは路面電車の職員を抱えてとかなんとかという形でやるのですが、この
数字からいろいろ検討すべき点があるわけでありますけれ
ども、こういう問題を見て、千メーター
当たり二百億円を超すだろうという新線建設については、採算が合わぬようなものは取り上げない、そういうことはいけませんけれ
ども、慎重にやっていくことについては私は賛成であります。こういう問題に関連して、特にいま申し上げた
数字、東京とか
大阪、こういうところを見てみますと、在来線についてのかなり思い切った改良工事をやりますと、輸送力がかなり増強すると私は思うのです。私がちょっと
調査いたしたところでは、
大阪の朝のラッシュ時、梅田−淀屋橋間では現在大体二〇九だというのです。それから難波と心斎橋では二〇七だというのです。かなりの雑踏ですね。六十年にいまのままいきますとどうなるか、大体二六五と二七〇になるというのです。そこで、こういうことではいかぬのですから、現況について大規模な改良をしたい、そういう
計画があるようでありますが、大体三百五十億円の改良費をかけますと三万八千四百人の輸送の増強ができるというのですよ。その三百五十億円ばかりの大規模改良の五五%というのはプラットホームですよ。しかし三百五十億円
程度で、言ってみますと、新線建設の一キロ半くらいの投資をすれば、大規模な改良をやれば三万八千四百人の輸送力が増強できるということであれば、何でもかんでも新線やるばかりじゃなくて、在来線の大都市、こういうところでは新しいものはかなりホームが長いのですから、大規模の改良工事をやるべきである。その際に
一般会計なり、あるいは国の方でも地下鉄に〇・七〇方式というのをとったわけでありますから、こういう点をやることが省エネルギーという点からいっても、あるいは自動車の総量規制という点からいっても、あるいは雑踏による勤労者の疲れというものを軽減する意味においても、私は経済効果としては非常にいいことだと思うのですよ。こういう問題について、大規模改良工事について
自治省としてはどう取り組むつもりか。主体はこれは
運輸省でありますから、
運輸省にまず伺って、
自治省はどう対応していくのかお聞かせいただきたい、こう思います。