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平林小
委員 大蔵大臣あたりが例示として
数字を言うのは政治的にいいですけれども、
銀行局長はもっと正確なことを言ってもらわないと、私ら素人の
委員ですから、誤解をしますからね。
それで、私はもう一度この
窓口販売のことについて申し上げますが、CDの問題についても問題提起がございますけれども、この
窓口の販売についてもこういう感じを持つのであります。それは、最近伸びつつある郵便局を対抗視すること、あるいは
都市銀行の経営が他の
金融機関から比べて非常に悪くなってきたこと、その中には、
かなり都市銀行などが反省してもらわなければならない点が含まれておりはせぬか。そういうことの反省なくして、やれCDがどうの
窓口販売がどうのというのは、私はやはり社会に対する説得力というものが欠けておるし、姿勢そのものが正しくないんじゃないかと思っているんですよ。
たとえば
かなり今日まで不良債権が出まして、永大
産業だとかあるいは今度は佐世保重工だとかチッソだとか、いろいろな点で苦慮しておる
金融機関がありますけれども、しかし、それはことごとく各種の引当金、含み資産、そういうもので充当して償却されておる。それはまだ
かなり余力があるから、
一般の方にも、御心配要りませんよと言えるだけの余裕があるのじゃないかと思うのであります。これは先を見越していろいろなことを言うが、それについてもう少しシビアな気持ちに立つべきだ。
郵便局に対抗するなら、郵便局は町の中に小さな店舗をつくってやっているから、庶民の人が買い物かごを持ちながら
預金に来るのですよ、たとえ五千円でも一万円でも。いまの
都市銀行を初め、都市における
金融店舗を見ますと、駅の真ん前にでかんと座っていて、とてもおっかなくて入れないような、大理石でみがき上げて、入っていけば、はいどうぞと言って、まるで宮殿にでも入ったような気持ちで、一体
預金者なのか
預金犠牲者なのかわからないようなかっこうの経営ぶり、そういう点では郵便局にかなうわけないですよ。本当に経営がぐあいが悪くなってきたというなら、私は極端な例を言いますけれども、ああいうものを全部売ってしまったらどうかと言うんです。大都市の繁華街の中心であれば、一坪当たりの価格、相当の資産です。それでもう少し奥の方の安い土地を買って、あんなりっぱでなくたっていいけれども、本当に信頼性のある
金融機関の支店をつくったらどうですかというくらいな大胆な発想がなくして、あるいはそういう姿勢がなくして、やれCDだ、
窓口販売だと騒いでいること自体不愉快千万でならぬ。
ですから私は、むしろそういう姿勢が必要だ。伸びてくるものに対抗する経営の基本的な態度というものが必要だ。えらい苦虫をかんだような話ばかりして申しわけないけれども、本当にもう少しそういう角度から物を
考えることが必要だし、
金融行政もそうした角度を広げていってほしいと思うのですね。これはあなただけの責任ではなくて、
金融機関全般に問われている
問題点でありまして、私はそういう意見を持っておりますから、どうかひとつ
政府においても、この
金融行政を展開するに当たりましても、私のような意見の者、そしてまたそういう気持ちを抱く多くの国民がおりますよということを頭に入れて検討してほしい。今度のあなたの
諮問委員会、そういう点が全く抜けているものですから、私、一読してがっかりしたのですよ。もっとも私は、
新聞や雑誌だけで、
大蔵省の方からいただいてありませんから、そっちに入っているかもしれませんけれども、そういう点をひとつ十分お
考えいただきたいということを申し上げたいと思います。
それから次に、もう時間が迫ってまいりましたから、生命保険
行政につきましてちょっとお尋ねしたいと思います。
最近の生命保険の契約高、世界一なんだそうですね。保有の契約高三百三十四兆、保有の契約件数一億七千万、世帯普及率は民間保険だけで七五%、簡易生命や農協の生命共済を加えますと八九・六%、一人当たりの契約高は約二百三十一万、これは世界四位であるが、国民所得に対する保有契約高の割合は二三一%、世界一だという結構な話でございます。
そこで、この生命保険
行政の問題につきまして私、論じなければならないことは多々ありますけれども、きょうは少し問題をしぼりましょう。しぼりまして、生命保険会社の資産運用の状況について、まずお尋ねをしていきたいと思います。
生命保険会社の資産運用のうち、そのウエートの高いのは貸付金であると
承知いたしておりますけれども、実情は、他のものと比較いたしましてどんなバランスになっておりましょうか。