○二瓶
政府委員 PCBの
処理状況でございますけれども、このPCBの
関係もいろいろございます。普通大体三つに分けて
考えておりますが、
一つはPCB入りの旧ノーカーボン紙の
関係、それからもう
一つはPCB入りのトランス、コンデンサーの
関係、それから三番目にPCBの原液の
関係というふうになります。そこで、それぞれその性状なりが違いますので、それに応じた
対策ということを講ずる必要があるという観点に立っております。
そこで、
最初に申し上げましたノーカーボン紙の方につきましては、所管が通産省の
生活産業局でございますけれども、これの
処理につきまして、旧ノーカーボン紙
処理対策委員会というのを一応つくってございます。五十年の八月に設置をしておるというふうに聞いております。
環境庁もこのメンバーにはなっております。また、業界団体そのものにおきましても、PCB入り旧ノーカーボン紙
処理協会というものを、これも五十年の四月でございますが、つくってございます。そういうことで、
委員会なりあるいは業界団体の方での
処理協会なりをつくっておるわけでございますが、現在まで行いました
対策といたしましては、PCB入りノーカーボン紙の回収保管でございます。それから故紙の中のPCB入り旧ノーカーボン紙の実態
調査、それから実験炉での焼却実験あるいは焼却炉の仮設計、それから最近では、これを洋上焼却しようかというようなことを通産省において検討されておられまして、この焼却船が五十二年の七月に完成をしたというふうに聞いております。それが完成しまして、焼却船によるノーカーボン紙の焼却試験、これも実施をしつつある、こういうふうに聞いております。
それから第二番目に申し上げましたトランス、コンデンサーのたぐいでございますが、これも通産省の機械情報産業局が所管をしておるわけでございますが、やはり通産省におきましてPCB
処理対策委員会というのを設けております。四十八年の九月に設けたわけでございます。これにも
環境庁の方でメンバーに入っております。それから、業界団体の方も財団法人の電気絶縁物
処理協会というものを四十八年の八月に設立をいたしております。現在まで行いました主な
対策といたしましては、PCB入りのトランス、コンデンサーの保有
状況の
調査あるいは
処理工場用地の取得交渉ということをやってまいっておるわけでございます。ただ、問題は、なかなかこの用地の取得交渉というものが難航をいたしております。現在時点におきましてもこのPCB
処理の実験工場の用地というものがまだ確保できておらない、こういう
状況でございます。
それから第三番目に申し上げましたPCBの原液の方でございますが、これも所管は通産省の立地
公害局の方に相なります。これにつきましては、液状PCBの洋上
処理調査研究
委員会というものを通産省の方で五十二年の十月に、これは置いておりますのは通産省の
指導によりまして社団法人の産業
公害防止協会というところに置いてございます。これにも
環境庁はメンバーとして参画をいたしております。そこで現在、原液の回収保管がされておるわけでございます。鐘淵化学と三菱モンサント等におきまして保管をいたしておりますが、これにつきましても
処理をしなくちゃならぬわけでございますので、その
処理のやり方といたしまして、従来用地の取得等を検討もしたわけでございますが、二次
公害といいますか、焼却した後の塩酸ガス等の問題もございまして、むしろ洋上焼却がどうかというようなことで、現在、通産省が
中心になりまして洋上焼却をこれも検討中ということでございます。
以上でございます。