○馬場(昇)
委員 ちょっと御理解できないのですがね。問題はどうして安全をするかということを超えているのですよ、
瀬戸内海に対する巨大タンカーが入ってくるというようなことは。だから、こういうことについては安全をどうするかということを大まじめに
考えるというのは、ピントが少し外れていると言うと失礼ですが、おくれている。そういうことで、問題はやはり
規制する以外にない。三百五十メートルくらいのあの大きいタンカーが四百メートルくらいの水路のところに入ってきたらどうしますか。こういうことは常識で
考えられない問題ですから、安全をどうするかという問題じゃなしに、
規制をするということで
考えなければ、あそこの事故を防ぐとかあるいは漁業の安全操業ができるということはあり得ない、こういうことを思いますので、そういう方面で、ひとつ十分さらに検討していただきたいと思うのです。
時間が非常にございませんので、次に漁業問題について申し上げますが、質問をたくさん申し上げますので、一括して答えていただきたいと思います。
問題は
臨時措置法が制定されましてから漁業被害は減少したかどうかということですけれども、私は漁業被害は減少していない、こういうぐあいに思います。そういう状況の中で、
日本が、本当に遠洋漁業、大企業の漁業、そういう方向にばかり行っておりまして、いま二百海里の時代を急速に迎えて大変困った状況にあるわけですけれども、
国民の動物性たん白質はぜひ確保しなければならぬわけでございますので、勢い
考えられることは、
沿岸漁業の振興でございます。これは当然
考えておるわけですけれども、この
沿岸漁業の振興の中で、
瀬戸内海をどういうぐあいに水産庁は位置づけておられるのか、こういうことを聞いておきたいと思うのです。この
法律にも
沿岸漁業の一大宝庫にするのだ、こういうぐあいに書いてございますけれども、少なくとも、いま
沿岸漁業でどれだけの漁獲高を上げて二百海里時代に対応しようとしておるのか、その中で
瀬戸内海をどう位置づけておるのか、現在六十万トンぐらい、
沿岸漁業の二五%ぐらい漁獲量を上げているわけですけれども、これをどういうぐあいに持っていこうと
考えておるのかということを聞いておきたいと思うのです。
それからもう
一つは、たくさんの魚種、魚介類があるわけですけれども、どういう魚種をどのようにしてあそこで振興していこうと
考えておられるのかということを聞いておきたいと思うのです。
さらに、これは
環境庁の
基本計画の中にもあるわけですけれども、「水産資源
保全上必要な藻場及び干潟並びに鳥類の渡来地、採餌場として重要な干潟」を
保全する、ヘドロの処理の措置をとる、こういうぐあいになっていますけれども、また、そのほかに砂利採取等もいま現在行われておる、こういうことがございますけれども、この
基本計画で盛られました、いま言った干がたをつくるとか、ヘドロを処理するとか、こういうものをどういう
計画でやっていこうとしておられるのか、それと
瀬戸内海の漁業の振興というものがどう関連さしておるのか、こういうことが
一つでございます。
そして、漁業振興はこの
法律の中でどのような位置づけになっているのか、水産庁の
計画とこの
法律との位置づけの問題でございます。
それから、さらに養殖裁培漁業についてちょっと申し上げておきたいのですけれども、この
基本計画の中でも養殖漁場の底質の悪化については「漁場管理の適正化に努める」というぐあいになっているのですけれども、これはどういうことか。ハマチ養殖ならハマチ養殖を、これは現在では非常に底質の悪化の原因になっておるわけですけれども、これをやめさせるのか、あるいはこれをほかの魚種に変えるのか、こういう問題がございます。多分、こう言いますと、密殖をやめるとかあるいはタイなんかと一緒に養殖をするとか、こういうぐあいにおっしゃいますけれども、そういうことを
規制した場合に漁業権との
関係はどうなるのか、こういう問題についてひとつ聞いておきたいと思いますし、それからさらに赤潮も含めて、被害がたくさんあっておるわけですけれども、この被害の救済に必要な措置というものは、現在は十分でない。漁業者の被害の救済を、どのように十分な手だてをとろうと
考えておられるのか、こういう点について、水産庁と
環境庁からお答えいただきたい。