○原(茂)
委員 きょう来られた
関係者は、いままで私がカモシカを中心に何年も皆さんに意見具申をしてきた記録をお読みになっているかどうか知りませんが、麻酔銃はどうやら私の言ったとおり、ようやく法律の改正ができて使う段階になった。私の記憶では、私の提案に対してできたのはこれ
一つなんですね。
もう
一つの重要な問題は、やはりある特定の国有林野を指定して、わが国で二、三カ所ないし五、六カ所、麻酔銃を使って捕獲したものをそこに入れるという入れ物をつくらないと、単に保護地区をつくりました、そこにいるニホンカモシカの生息
状況を調べております。あるいはどうしたら食害が起きないようにできるか、カモシカの生態を調べておりますという保護地区ではなくて、私が二つ目に大きく前からやかましく言っておるのは、相当大きな国有林野というものを、いわゆる非常に広いエリアのものを設定をして、そこに麻酔銃による捕獲のカモシカを放し飼いをする。
〔
委員長退席、村山(喜)
委員長代理着席〕
それ以上にふえてきたり、あるいはまだたくさんその捕獲特定
地域で生息をさせている以外のカモシカに対する処置というものをどうするかは、先ほ
どもちょっと提案したようにやはり広く法廷で、科学法廷ではありませんが、これらの問題に対して国民全体のコンセンサスが得られるような何らかの
審議の結果を出して、それが十分に行政に反映できるように片方ではしていく。
そのことが起きる起きないの前段としては、麻酔銃で捕獲したものを動物園へ三頭だ、五頭だ、特定のどこかに一頭だ二頭だというものを飼わせるというようなこそくな手段でいま対応のできる
状態ではないわけですから、一度はこの野生動物が絶滅の危機に瀕して、そこから特別天然記念物に指定をすることが必要となり、確かにいまは非常な繁殖をしていることは間違いない。まだ頭数をお伺いしていませんが、実際に調べた頭数がどのくらいあるのか知りませんが、推定でどのくらいとお
考えになっているかも、後でこれはお答えをいただきます。覚えておいていただきますが、これを捕獲をしておいて、一体どこへ入れ物として入れるのかが決まっていない
状態では、幾らいま言ったように三者が分担をして、
環境庁が生息
調査をやる、林野庁が
被害調査を行う、文化庁は生態
調査をやるのだ、そして五十三年の
年度中にはある
程度の結論を出すのだという。この結論が出たって、それからあとに特定の国立公園なり国有の林野などを探すというんじゃなくて、いまからもう探して十分な用意をしても相当年数がかかるわけですから、私は前から言っている二つ目の入れ物をどうするかという点に対しては思い切った
措置を講じないと、あえて申し上げませんが、特に先ほど文化庁の答弁に、青森で畑を中心に広いさくをつくって、相当効果が上がることがわかりましたというようなお話がありましたが、これな
ども、現実とは少し離れたやり方をして安易な道を歩いたんじゃないかと思うのです。
それで、ニホンカモシカが畑におりてくるというのは、山を食い荒らしてしまってほかにないから仕方なしに里へおりてくるという
状態が、青森では顕著に起きているのです。そこで、防護さくをつくり、相当の効果が上がり、あるいは
調査をしたといった
考え方も後では必要ですが、いまは何といっても、林野庁が言われたように一番
被害を受けているのはヒノキですから。確かに特別天然記念物のニホンカモシカも必要ですが、わが国にとってヒノキ材というものは、またわが国特産のこれは必要なものなんです。したがって、両方ともウエートに重し軽しと差をつけるわけにいかないのです。両立することを
考える。緊急する当面の問題というのは、やはりヒノキを中心にした一年から五年生ぐらいのあの一番大事なときの双葉を頭から食いちぎられていって、後はもうりっぱな普通の材としては扱えぬような、真っすぐ育成をしない
状態になるということを早く防がないと、畑におけるものは一年、種をまいてその年に収穫をという問題ですが、植林に対する限りは何年という先を見越しての収穫を
考えるものですから、どちらに緊急度を置くかというなら、畑に防護さくという研究よりは、大きな防護さくをつくる研究で植林地にまずこれを行うということも、環境の度合いからいったらその方が必要じゃないかと私は思う。その生態の
調査を十分にやる方がいいと思いますが、小さくやった防護さくに効果があるということだけはわかったようですから、この防護さくも必要ですが、前段に返りますけれ
ども、捕獲したニホンカモシカの入れ物をどうするかということを二つ目に質問します。
三つの省庁が一緒になって
考えているようですが、本当の責任
官庁はどこですか、どこが取りまとめるのですかということを二つ目にお答えをいただきながら、前段に申し上げたような入れ物を一体どうするか。
〔村山(喜)
委員長代理退席、
委員長着席〕
もうずっと前から
考えますという答弁が何回も繰り返されてきたのですが、いまどのような
地域にどの
程度のものを模索しているのかも、もし言えるのなら言っていただきたい。全然やっていないならやっていないと言っていただく。それをお答えいただきたい。