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1978-05-12 第84回国会 衆議院 外務委員会 第20号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和五十三年五月十二日(金曜日)     午前十時十分開議  出席委員    委員長代理 理事 塩崎  潤君    理事 大坪健一郎君 理事 奥田 敬和君    理事 井上 一成君 理事 土井たか子君    理事 渡部 一郎君 理事 渡辺  朗君       石原慎太郎君    稲垣 実男君       川田 正則君    木村 俊夫君       鯨岡 兵輔君    小坂善太郎君       佐野 嘉吉君    竹内 黎一君       中山 正暉君    福田 篤泰君       福永 一臣君    高沢 寅男君       美濃 政市君    中川 嘉美君       寺前  巖君    伊藤 公介君       楢崎弥之助君  出席国務大臣         外 務 大 臣 園田  直君  出席政府委員         外務政務次官  愛野興一郎君         外務省アジア局         次長      三宅 和助君         外務省中近東ア         フリカ局長   千葉 一夫君         外務省経済協力         局長      武藤 利昭君  委員外出席者         外務大臣官房外         務参事官    枝村 純郎君         外務省情報文化         局文化事業部長 大鷹  正君         運輸省航空局監         理部国際課長  山田 隆英君         運輸省航空局監         理部監督課長  松村 義弘君         運輸省航空局飛         行場部東京国         際空港課長   松尾 道彦君         郵政省郵務局次         長       奥田 量三君         郵政省貯金局国         際業務課長   三木 準一君         外務委員会調査         局長      高杉 幹二君     ————————————— 五月十一日  日ソ平和条約即時締結に関する請願大出俊  君紹介)(第四五六七号)  同(金子みつ紹介)(第四五六八号)  看護職員条約批准等に関する請願浅井美幸  君紹介)(第四五六九号)  同(新井彬之君紹介)(第四五七〇号)  同(有島重武君紹介)(第四五七一号)  同(飯田忠雄紹介)(第四五七二号)  同(池田克也君紹介)(第四五七三号)  同(石田幸四郎紹介)(第四五七四号)  同(市川雄一紹介)(第四五七五号)  同(大久保直彦紹介)(第四五七六号)  同(大野潔紹介)(第四五七七号)  同(大橋敏雄紹介)(第四五七八号)  同(近江巳記夫紹介)(第四五七九号)  同(岡本富夫紹介)(第四五八〇号)  同(草川昭三紹介)(第四五八一号)  同(古寺宏紹介)(第四五八二号)  同(平石磨作太郎紹介)(第四五八三号)  同(古川雅司紹介)(第四五八四号)  同(正木良明紹介)(第四五八五号)  同(松本忠助紹介)(第四五八六号)  同(宮井泰良紹介)(第四五八七号)  同(宮地正介紹介)(第四五八八号)  同(矢野絢也君紹介)(第四五八九号)  同(薮仲義彦紹介)(第四五九〇号)  同(山田太郎紹介)(第四五九一号)  同(吉浦忠治紹介)(第四五九二号)  同(和田一郎紹介)(第四五九三号)  同(渡部一郎紹介)(第四五九四号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  航空業務に関する日本国イラク共和国との間  の協定締結について承認を求めるの件(条約  第七号)  日本国イラク共和国との間の文化協定締結  について承認を求めるの件(条約第八号)(参  議院送付)  安全なコンテナーに関する国際条約CSC)  の締結について承認を求めるの件(条約第一〇  号)(参議院送付)  日本国バングラデシュ人民共和国との間の国  際郵便為替交換に関する約定締結について  承認を求めるの件(条約第一一号)(参議院送  付)  日本国カナダとの間の小包郵便約定締結に  ついて承認を求めるの件(条約第一二号)(参  議院送付)      ————◇—————
  2. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 これより会議を開きます。  本日は、委員長都合により出席できませんので、委員長指定により、私が委員長の職務を行います。  航空業務に関する日本国イラク共和国との間の協定締結について承認を求めるの件、日本国イラク共和国との間の文化協定締結について承認を求めるの件、安全なコンテナーに関する国際条約締結について承認を求めるの件、日本国バングラデシュ人民共和国との間の国際郵便為替交換に関する約定締結について承認を求めるの件及び日本国カナダとの間の小包郵便約定締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。  質疑申し出がありますので、順次これを許します。中川嘉美君。
  3. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 本日は、航空協定に関しまして若干御質問を行いたいと思います。  本協定は、暫定実施に関する交換公文によって、四月一日からすでに暫定的に実施をされているわけでありますが、イラク側はこれによって四月二十二日に一番機がわが国乗り入れておりますが、わが国はいつごろイラク側乗り入れをすることになるのか、まずこの点についてお答えをいただきたいと思います。
  4. 山田隆英

    山田説明員 日本航空はいまのところ十一月ごろからイラクへの乗り入れを予定いたしております。
  5. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 十一月、ことしの秋ということですけれども、なぜそのように乗り入れがおくれるのか、イラク側はなぜわが国に対して乗り入れを急いだのか、この点についての理由と背景をお答えいただきたいと思います。
  6. 山田隆英

    山田説明員 まず、イラク側への乗り入れがおくれている理由でございますが、これは日本航空事業計画との関係がございまして、日本航空といたしまして現在考えておりますのは、いま南回りでヨーロッパへ運航を行っておりますが、そのうちの一部をイラク乗り入れたい、こういうふうに考えております。その場合に、イラクからの許可は、今回の交渉でいつでもとれることになっておりますけれどもイラクに寄港するためには、途中の経由地の国からも同様に許可をとらなければならない、こういう事情にございます。そういう手続をいまいたしておるところでございます。  第二番目の御質問につきましてですが、イラク側は前から日本乗り入れたいということを非常に強く希望してきておったわけでございます。イラクはこれまでタイのバンコクまで乗り入れておりましたが、それを東京へ延ばしたいということで、現在の便はバンコクからの延長でございます。ただし、その場合、私どもが聞いておる範囲では、バンコクから東京までの権利は得ていないというふうに聞いております。したがいまして、イラクといたしましてはバンコク東京運輸権がなくても、そこの間お客が運べなくても、とにかく早く日本乗り入れたい、こういうことでイラクの方が先に実現したということでございます。
  7. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 この付表について若干伺いますが、路線についてイラク側東京どまりとなっておりますが、日本側は、幾つかの条件はついておりますがバグダード以降の以遠権が認められている。  まず、注の(a)において「バクダッドとアテネとの間、バグダッドヨーロッパ内の一地点との間、バグダッドパリとの間及びバグダッドとロンドンとの間の区間については、運輸権を行使しない。」こういうことになっているわけですけれども、これはどのような理由によって運輸権を行使しないのか、この点はいかがでしょう。
  8. 千葉一夫

    千葉政府委員 ただいまの御質問で御指摘の、日本航空企業バグダード以遠の四地点につきまして運輸権を行使しないということにつきましては、これは先ほど先生指摘のとおりイラク側東京からの以遠権を求めていない、こういうことでございまして、他方わが方はここに書いてありますとおりバグダードからさらに以遠権を要求したわけであります。イラク側としましては、以遠権をやってもいいけれども自分の方にないのに日本だけが以遠権をもらうのは不均衡ではないかといったようなことを言いまして、交渉の過程におきましてただいまのような合意を見たわけでございます。
  9. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 平等を期してということでこういう結果になったようですけれども、次に(b)において「バグダッドパリとの間及びバグダッドアテネとの間の区間については、途中降機の貨客が二十一日以内に乗機することを条件として、途中降機の貨客を運送することができる。」こういうふうになっておりますが、なぜこの区間において二十一日以内に乗機することを条件として途中降機の客を運送することができることにしているのか、また二十一日以内としたのはどういう理由によるものか、この辺についてお答えをいただきたいと思います。
  10. 山田隆英

    山田説明員 途中降機を二十一日以内に限って認めることにされましたのは、日本側といたしましては途中降機の期間が長いほど有利なわけでございまして、無条件に途中降機を認める場合、航空切符有効期間であります。年間というのが通常でございます。それに対しましてイラク側は、できるだけ途中降機の期間を少なくしたいということを言ってきたわけでございます。  途中降機の場合と申しますのは、最終目的地に行く前に一たん旅行の中断を行いまして短期的に滞在するのが通例でございます。普通、業務客にいたしましても観光客にいたしましても、二十一日程度あれば通常の滞在の目的は達することはできるということで、交渉の結果、両者で二十一日以内ということにつき合意を見たわけでございます。  以上のような理由でもって二十一日以内ということが決まったということでございます。
  11. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 この付表に「ヨーロッパ内の一地点」というのがありますが、これはいつ、どのような基準で決定をされるのか、この点はいかがでしょう。
  12. 山田隆英

    山田説明員 一応原則的には、この地点日本側がいつでも、それからどこの地点でも自由に選べることになっております。具体的には、日本指定航空企業である日本航空が特定のヨーロッパ内の一地点を含んだ事業計画というものを決定いたしまして、これを日本政府として合理的であると判断して認めたときということになろうかと思います。
  13. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 この航空協定に関連をして二、三伺いたいと思うのですが、これは日中航空交渉についてのことですが、二月十四日から三日間にわたって、北京において日中航空交渉が行われた。このときにどのようなことが協議され、どのような合意に達したのか、この辺を伺うとともに、まだ合意に達していない問題があるならば、どのような問題になっているか、また合意の見通しというものは果たしてどういうものか、この辺について伺いたいと思います。
  14. 山田隆英

    山田説明員 日中の航空交渉は、ただいま先生おっしゃいましたとおり、本年の二月に北京において行われたわけでございます。  このときの協議主要議題は、日中間の増便問題でございます。そのほかに、それに付帯いたしまして、日中のそれぞれの航空企業相手国に駐在させております職員の数であるとか、あるいは日本航空北京における待遇の問題等についても協議いたしたわけでございますが、いずれにいたしましても、中心の議題というのは増便問題であったわけでございます。  この問題につきましては、二月の協議におきましては最終的合意が得られませんでしたので、その後、外交ルートを通じまして折衝を続けてきておったわけでございます。現在のところ、ほぼ基本的な考え方につきましては両者の間で合意がついていると申し上げてもよろしいかと思いますが、まだ表現の問題等、若干の問題について完全に煮詰まっておりません。なお引き続き外交ルートを通じて協議を行うということにしております。私どもの見込みでは、いずれ近いうちに最終的な合意が行われるもの、こういうふうに考えております。
  15. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 報道によりますと、「運輸省は二十八日から日中空路日本航空中国民航ともそれぞれ週三便(往復)に増便させると、二十七日発表した。現在は双方とも二便ずつ運航させており日中間交流の高まりに対応して日中航空当局間で二月中旬以降、増便問題を協議してきたが、二十七日、それぞれ一便ずつ増便させることで合意した。」この辺はどうなんですか、いまの御答弁よりも一歩前進しているような形ですけれども、この点をお答えいただきたい。
  16. 山田隆英

    山田説明員 要するに、正式に申し上げますと、私が先ほど申し上げましたように、完全な合意はできておらないわけです。ただ、一応暫定措置として、それぞれ四月の終わりから現在の二便に加えて一便ずつふやそうという合意はできております。したがいまして、そういう意味で新聞報道で三便について合意が行われた、こういうふうに報道されたかと思います。
  17. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 これは、これ以上申しませんけれども、最近とみに中国との間で外交経済文化等、あらゆる面において交流が頻繁に行われている、航空機の旅客需要ですか、これが非常に増大しているわけですけれども日本から中国に何人ぐらい渡航しているのか、あるいは中国からも当然日本に来ておられるわけですが、何人ぐらい入国しているか、この辺の数字がもしあれば、お知らせをいただきたいと思います。
  18. 山田隆英

    山田説明員 昨年一年間の、これは日本人中国人に限った渡航人数でございますが、これについて見てみますと、日本人中国へ渡航された方の数は二万三千四百五十五人、それに対しまして中国人日本へ来られた方は四千三十九人でございます。
  19. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 最後に一点だけ伺いますが、この日本航空それから中国民航利用の別ですね、これはどのような状態になっているか、これをお答えをいただきたいと思います。
  20. 山田隆英

    山田説明員 これは一九七七年の総計で申し上げますと、日本航空利用した旅客のトータルが一万七千五百五十人、それから民航利用者が二万二千八百二十四人でございます。
  21. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 中国へ旅行するには当然友好旅行社の八社、これを通じなければならないわけです。したがって日本航空より中国民航を使用することが非常に多くなるという裏づけ、そういった理由によってこれだけの違いが出てきているのか、この点を確認を願いたいと思います。
  22. 山田隆英

    山田説明員 日本航空中国民航との間で利用者の数に差があることにつきましては、いろいろな理由があるかと思います。一つ考えられますのは、いま先生がおっしゃいましたように、中国の場合、観光客につきましては中国側からの許可を受けなければならない、それを扱うのがいわゆる友好商社ということでございます。その結果、どちらかといいますと、中国計画に合わせて許可が出るというようなことから、中国民航の方が使いやすいということがあろうかと思います。またあるいは、航空会社のスケジュールの問題もあろうかと思います。  私どもとしては、この格差につきましてはできるだけなくすべきであるという考えに立ちまして、前回北京協議をいたしました際にも、中国側とこの問題を話し合いまして、中国側との間でこの格差是正について両者で努力するということにつき合意を見ております。
  23. 中川嘉美

    中川(嘉)委員 最後に、要望ですけれども、ただいまこの日中間格差是正ということが出てきているわけですが、先ほどのイラクとの間の航空協定において平等性ということがうたわれた以上は、やはりこの日中間航空協定についてもそのような是正ということをすべきであるということを強く要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。
  24. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 以上で中川嘉美君の質疑は終わりました。  次に、伊藤公介君。
  25. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 具体的な条約内容に入る前に、この条約成田開港三月ということを予定をされて、成田空港を活用する、利用するということで考えられたと思いますけれども、いかがでしょうか。
  26. 山田隆英

    山田説明員 確かに先生おっしゃいますとおり、現在羽田空港が非常に混雑しておりますため、新しい乗り入れにつきましては成田開港後に行うという方針でやってきたわけでございます。したがいまして、イラク航空協定を結ぶ場合におきましても、成田後という考え方でやってきておったわけでございます。
  27. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 その成田空港活用状況を、現状はどのようにとらえて、現状では、成田開港されるまではもちろん羽田空港ということになると思いますけれども開港に当たっては、どのような感触を持っておられるか、まずお尋ねをしたいと思います。
  28. 山田隆英

    山田説明員 いま成田につきましては、御案内のとおり、五月二十日開港を目途にいたしまして、政府として全力を挙げて準備を進めておる最中でございます。イラクにつきましては、一応成田開港が三月中には行われるであろうということを考慮いたしまして、四月からの乗り入れを認めたわけでございまして、不測の事態で成田開港が遅延いたしましたが、私どもとしては、イラクの、本邦へ早急に乗り入れたいという要望を考慮いたしまして、また、羽田イラクを受け入れることができる状況にありましたので、四月の終わりからイラク乗り入れを認めたわけでございます。今後、成田開港した場合には、イラクも含めまして、すべての航空会社成田へ移すというのが私ども考え方でございます。
  29. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 成田の問題については、私、先方の状況お尋ねしてから改めてお尋ねしたいと思うのでありますけれどもイラクのそれぞれの空港ですね、これについての安全という観点からは、最近、各空港におけるいろいろな事件が頻繁に起こっているわけでありますけれども、この安全性についてはどのようにお考えになっていらっしゃるのでしょうか。
  30. 千葉一夫

    千葉政府委員 この場合、具体的にはバグダード空港が問題になるわけでございますが、バグダード空港は、まず、お客さんがチェックインいたします前に、警察官が立ち会いで検査をいたします。次に、チェックインいたしましてからは、手荷物の検査をレントゲンの透視器でございますが、これと、それから金属探知器によりまして厳重に検査いたすわけでございます。したがいまして、一般的な世界の水準から言えば、厳重な方ではないかと考えられます。  なお、イラク政府は、ことしの一月十八日付をもちまして口上書を各国に発出して、その中で、ハイジャック防止というものについて、自分らとしても非常に努力するつもりなんだといった趣旨のことを述べておりますので、つけ加えさせていただきます。
  31. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 現地の専門的な皆様方からいろいろなお話を伺いますと、気象状況ですね、こういうものはまだ非常にいろいろな不安の要素もあるというお話を私ども伺っておりますが、気象状況等についてはいかがでしょうか。
  32. 山田隆英

    山田説明員 バグダード空港気象状況につきましては、私も専門家でございませんので、つまびらかではございませんが、現在、バグダードには多数の国際航空会社が入っておりますので、その点で問題はないというふうに考えております。
  33. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 成田の問題は、先ほどちょっとお尋ねしましたけれども、実は成田開港に当たって、外務省の、当然政府と一体となって成田開港を推し進めなければならない立場の方々、特に組合中央執行委員長さんという方が発言をされた記事が載っております。その記事の中に、この成田開港は、とても利用する価値のあるものではない、また責任の持てるものでもないという発言が、外務省の高官の発言として載っているわけでありますけれども外務省としては、成田開港に当たっては、省内のいろいろな意見があると思いますけれども組合をまとめたこういう意見が出ている。実は昨日、成田に関して参考人に来ていただいた交通問題特別委員会でもこの問題が取り上げられたわけでありますが、公団あるいは運輸省としては、これは外務省省内の問題であるので立ち入りを控えさせてもらいたい、こういうお話でございましたけれども外務省としてはどのような見解を持っておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
  34. 千葉一夫

    千葉政府委員 ただいまの御質問にございました、外務省の者の発言につきましては、まことに申しわけございませんが、私はよく存じておりません。したがいまして、ちょっとお答えができかねる次第でございますので、御勘弁をお願いしたいと思います。
  35. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 大変恐縮でございますが、きょう、ちょっと質疑の順序が変わりましたものですから、私、実はそれが正式に載っている資料を持っておるわけでありますが、いま手元に持参をしておりませんので、この一点だけ、具体的な記事が載っているわけでございますし、はっきりした、かなり強烈な、成田開港に当たっては、そのいきさつにおいても、これはいろいろな癒着のもとで行われてきた成田開港だ、こういうことまで発言をしているわけでありますので、正式な記事をもう一度申し上げて、この一点だけについて保留をして、私の質問をとりあえず終わらしていただきたいと思います。
  36. 塩崎潤

  37. 土井たか子

    土井委員 イラクとの航空業務協定について御質問をさせていただくわけでありますが、この協定締結するに当たりまして、日本側航空会社イラク側航空会社、これはともにIATAに入っておりますか、どうですか。IATAに加盟しているかどうかをまずお尋ねします。
  38. 山田隆英

    山田説明員 日本側航空企業日本航空でございます。イラク側航空企業イラク航空でございまして、それぞれ両者ともIATAに加盟しております。
  39. 土井たか子

    土井委員 両者ともIATAに加盟しているといういま御答弁をいただいたわけですが、先日IATAハマーショルド事務総長から、国際線は羽田に在留し、成田は国内線に振りかえてもらいたいという趣旨のことを言ってきたというニュースがあります。このようなことがあったと思いますが、内容に対してひとつこの場所で具体的にお知らせをいただきたいと思います。
  40. 山田隆英

    山田説明員 本件につきましては、私は直接担当しておりませんので、実は具体的には承知いたしておりませんが、ただいま先生がおっしゃいましたような趣旨申し出があったということは承知いたしております。
  41. 土井たか子

    土井委員 本日、この審議に当たりまして、運輸省航空局長の御出席を求めたわけでありますが、御都合によって本日御出席がかなわないということでありますから、この問題に対して御質問させていただいてもそれなりの御答弁がいただけないかっこうであります。これは一体どなたに聞けば、きょうこの場所で明確なお答えがいただけるのですか。
  42. 山田隆英

    山田説明員 実は、私どもの方の所掌からいいますと、これは新東京国際空港課になっております。しかしながら、本日その方の関係者がこの席に出席しておりませんので、非常に具体的な問題についてはお答えしかねるかと思います。御了承願いたいと思います。
  43. 土井たか子

    土井委員 それでは大急ぎで呼んでください。昨日、本日ここでこういう趣旨お尋ねをするということも通告をしてあるわけでありますから。
  44. 山田隆英

    山田説明員 先生の御要求でございますが、実は、私ども本日連合審査でもって成田関係審議をやっておりまして、局長以下その成田空港関係の者はそちらに全部出席しておるというふうにいま聞いたところでございます。この問題については、そういうわけでございますので、大変恐縮ですが、別の機会にお願いできないかと思うわけでございます。
  45. 土井たか子

    土井委員 イラク共和国との協定を結ぶに当たって、日本への乗り入れが、羽田は先ほどの御答弁にもございましたとおりで、満杯であって、成田空港開港されたときということで協定に対しての交渉が、経過としてあったということをわれわれもよく存じております。したがって、本日ここでイラク共和国との間における航空業務協定についてお尋ねするのには、当然成田空港現状なり成田空港に対しての乗り入れ問題等々について御質問をさせていただくことが出てくるのは、これは予想にかたくないところですよ。むしろこれに触れないでこの協定審議というのは、やること自身が私にはおかしいとすら思われるくらいであります。連合審査という事情、わかりますけれども、そのことに対しての運輸省側の配慮が非常に不十分ですね。きょうはこのことをわざわざ緊急上程して参議院送りをしようというわれわれの配慮というものがここであるわけでありますから、そのことに対して運輸省側の熱意のなさというのは、私はひとつここではっきり申し上げたいと思いますよ。別の機会とおっしゃるのは、それは何なんですか。
  46. 山田隆英

    山田説明員 先生おっしゃいましたように、成田問題がイラク航空協定審議と絡めて非常に重要なことは、非常に承知しておりますが、本日は先ほど申し上げましたように連合審査があること、それにつけ加えまして実は現在IATA成田の安全問題につきまして日本へ参っております。それで私ども関係者とこの安全問題についていま協議をしておるというような事情もございまして、私どもとしては先生の御要望に沿うよう極力いまから至急手配をいたしたいと思います。向こうの連合審査の方と調整をとった上でできるだけ早い機会に担当の者をこの会議出席させたいと思いますので、それまでしばらくお待ちをいただけたらと思います。
  47. 土井たか子

    土井委員 それでは、それを大急ぎでやってください。その間、別の質問をやっていますから。よろしいですね。  いまIATAの問題から質問を始めていったわけですが、このIATA加盟の航空会社との間で成田空港に対しての着陸料について料金交渉がいま物別れをしているかっこうだということをわれわれは聞かされておりますが、実情はどういうことになっているのですか。
  48. 山田隆英

    山田説明員 料金問題につきましては、現在IATA交渉いたしておりまして、基本的には合意は見たというふうに聞いております。
  49. 土井たか子

    土井委員 基本的に合意を見たという内容について、それでは御説明を賜りたいと思います。
  50. 山田隆英

    山田説明員 大変恐縮でございますが、この件も私の所掌外でございまして、現在手元に資料を持ってきておりませんので、これも至急関係者をこの席に呼びたいと考えております。
  51. 土井たか子

    土井委員 それもまたペンディングというかっこうになるわけでありますが、この点はそれでは御承知でしょうか。この着陸料について料金交渉に難航したという理由はどの辺にあるのですか。
  52. 山田隆英

    山田説明員 私が承知している限りにおきましては、成田の料金がほかの空港に比べてきわめて高いということと、それから成田羽田等に比べまして不便であるというふうに聞いております。
  53. 土井たか子

    土井委員 不便であるというこの一言ですね。それと同時に、やはり成田について、まことに空港機能という点で一〇〇%十分であるということで開港される空港ではないというところが非常に大きなポイントだと私は思うのです。それなのに、他の空港に比べて着陸料が高いというのは何としても理解に苦しみます。賛成できないというのが当然ですよ。したがって、IATAで国際間においていろいろ協議を重ねていっても、この点について初めからむずかしいということは重々承知で取り組まれた経過というのが日本側にもあったであろうと思うのです。だから、こういう点でも成田空港開港についてはいろいろな点で大変苦労された、無理を承知で苦労されたといういきさつがあると思うのですが、率直にそこのところの実感というのを述べてみていただきたいと思います。これも無理ですか、担当者がいらっしゃるまでは。
  54. 山田隆英

    山田説明員 ただいま航空局次長がこちらに向かっているというふうに聞きましたので、次長から本件についても答弁させるようにいたしたいと思っております。
  55. 土井たか子

    土井委員 それではその次長が到着されるまで、着陸料の問題についてさらに具体的な御説明をその節求めることにいたしまして、これも恐らくはまた、運輸省に当初は聞かざるを得ぬ問題になってまいりますから、私ではという御答弁になってくるかもしれませんが、現在、国際航空運賃は日本から出発する場合と相手国から出発する場合との間に大変大きな差が生じていると思いますが、その実情をひとつ説明をいただきたいと思うのです。これはできますか。
  56. 松村義弘

    ○松村説明員 先生指摘の航空運賃の方向別の運賃格差でございますが、一つ例をとってお話ししたいと思います。  東京−ホノルル、この間の切符を東京で買いますと十一万九千三百円でございます。同じ区間につきまして、これをホノルルで買いますとドル建てで買います。アメリカドルで四百三ドルでございます。これをそのときの一ドル対二百二十三円とか二百二十八円で換算いたしますと、たとえば私の手元に持っておりますのは四月二十五日現在の為替レートですが、一ドル二百二十八円八十銭というレートで換算してみますと、四百三ドルは九万二千二百六円となります。日本発運賃を一〇〇としますと七七、二三%アメリカのドルで買った方が安いというのが実態でございます。
  57. 土井たか子

    土井委員 いまお話しになったように大変開きが出ているわけですが、このことによってどのような障害が現実に出てまいりますか。
  58. 松村義弘

    ○松村説明員 端的に申しますと、日本人の旅行者は日本でまず最初に切符を買うわけでございますけれども、その人たちは実質的に非常に高い運賃を支払うということになります。また、ホノルルから日本に観光または業務上の渡航をなさる方は向こうで切符を買いますので、実質的には安い運賃で旅行できるということになります。したがいまして、同じ飛行機に乗っていて同じサービスを受けていながら、実質的に負担している航空運賃に差が出ているというのが実態でございます。
  59. 土井たか子

    土井委員 どこにそういうふうな差が出てくる原因があるのでしょうか。
  60. 松村義弘

    ○松村説明員 航空運賃を、発売する際発売する国の通貨で対価をいただくという原則をIATAでとっております。いわゆる発地国主義という運賃でございますけれども、そのためにこういう差が出ているのが実態でございます。
  61. 土井たか子

    土井委員 そういう立場からすると、いま一体一ドル幾らで円に換算されているわけですか。
  62. 松村義弘

    ○松村説明員 航空運賃というのは、発地国でおのおの現地通貨で発売されておりますので、日本では日本の円建ての運賃がある、それからアメリカではUSドルの運賃があるというのが実態でございます。それを、試みに日本とアメリカとの間の航空運賃だけの関係で一ドル何円になるかというのを換算してみますと、一ドル二百九十六円になります。
  63. 土井たか子

    土井委員 この一ドル二百九十六円というのは、どこがそれを公認といいますか、認知といいますか、ということのもとに現在換算をしていっているわけでありますか。
  64. 松村義弘

    ○松村説明員 国際航空運賃の決定の手続をちょっと申し上げたいと思いますが、まず国際航空路につきましては日本航空会社も飛んでおりますし、外国の航空会社も飛んでおります。したがいまして、各航空会社のコスト、それから各国の政策いろいろ違っております。これらを調整するために、いきなり政府が表に出て調整するというシステムでは弾力的な処置ができない場合がありますので、航空会社IATAという民間機構をつくって、そのIATAの運送会議というのを年間三回か四回開いて、そこで運賃を協議して決めるというのが実態でございます。そのIATAの運送会議で運賃を決定する際に、日本発運賃はこれこれ何円、アメリカ発運賃はUSドルでこれこれ何ドルというふうに決めるわけでございます。問題は、一ドル二百九十六円という航空運賃の換算レートが出てきておりますのは、実はこのレートが決定されましたのは、昭和四十八年当時のレートがそのまま使われているわけでございます。ちょっと実態にそぐわないというのは先生指摘のとおりでございます。
  65. 土井たか子

    土井委員 実態にそぐわないといういま御答弁なんですが、この換算率というのはいまの円の実勢から見て余りにもかけ離れておるということは、実際問題だれでもが認識できるところです。  そこで、外務大臣にお尋ねしたいのですが、政府はこういう問題についてどのように現に考えていらっしゃるか、また、そういうお考えのもとにどのような御努力を払いつつおありになるか、この点いかがですか。
  66. 園田直

    ○園田国務大臣 この問題は、いま各航空会社がそれぞれ不公平がないように交渉しておるところでありますが、もしかそれができない場合には、外務省としては政府交渉に移してでもこの不公平は是正をし、均衡にしたいと考えております。
  67. 土井たか子

    土井委員 政府交渉に移してでもという意欲的な御答弁をいま外務大臣はここで公にされておるわけですが、報道によりますと、政府は去る二十一日に、宮澤経済企画庁長官を座長とする経済閣僚会議を開いていらっしゃいます。その場所で御存じのとおり、国際収支対策、円高に伴う物価対策ということに対してお決めになって、そしてこの中で国際航空運賃についても触れていらっしゃるわけでありますけれども、具体的にはどのような対策がこの中で決められたかっこうになっているわけでありますか。
  68. 松村義弘

    ○松村説明員 先生質問の四月二十一日の経済対策閣僚会議で決定されたことでございますが、文言を読んでみますと、国際航空運賃については、「方向別格差のある路線については、相手国発運賃についてサーチャージを課し、日本発運賃については、ディスカウントを実施すること等の措置を講ずるよう今後とも努めることとし、要すれば関係政府の協力を求める」、というふうになっております。  この措置の意味するところは、まず「今後とも努める」という段でございますが、これは、運輸省から日本航空に指示が出ております。まず第一段階として、航空会社の組織しております民間のIATAという運賃決定機構の中で格差是正を強く主張するように、運輸省日本航空に指示してございます。日本航空は、その意向を受けまして、現在、各航空会社に根回しをやっている最中でございます。恐らく秋から冬にかけて世界各地で開かれますIATAの運送会議、この運送会議で運賃が決定されるわけでございますけれども、その席上でいろいろと日本との格差是正の措置がとられることになるかと、われわれは期待しております。  後段の、「要すれば関係政府の協力を求める」という段でございますが、国際航空は外国と日本という二つの主権国家の間の輸送機関でございますので、国際航空運賃が発効するためには、両国の認可が必要でございます。日本政府としては、是正する方向の運賃については即時認可をする方針でございますが、相手国の立場に立ちますと、自分の国の通貨が弱くなったから運賃を上げなくちゃならないというのは、相手国政府の立場になりますと、なかなか認められない、認めるのはちょっとという感じになる政府もあるかと思います。その際のことをおもんぱかって、日本政府としては、必要があれば政府交渉に持ち込んででも不公平是正をやるという決意でございます。
  69. 土井たか子

    土井委員 いまもまた、政府交渉ということに持ち込んででもやるということが問題になっているわけですが、外務大臣、これはいろいろな国が相手国としてあって、国によって対応のあり方というのは違いが出てくると思うのですが、非常に気にかかるのは、アメリカは低運賃政策をとっているという実情をわれわれはよく知っておりますから、恐らくアメリカ発の場合は、アメリカの政府としては運賃値上げを認めることに対して非常に渋るだろうということだけは、はっきり認められるわけでありますが、政府は、これをどのようにお考えになって、アメリカとの間でのこの問題の打開に御努力をなさるわけですか。先日訪米された節、こういう問題についての具体的な日本側からの申し入れ並びに外務大臣からの話について、御提案というのはなかったのですか。いかがですか。
  70. 園田直

    ○園田国務大臣 運賃の問題では、御承知のとおりにアメリカの方は、日米関係では低運賃を言っております。しかし、日本の方はこれに対してそのまま応ずるわけにはまいりませんので、輸送力の相違もあればまた地域の相違もありまして、地域的に非常に安い地域と高い地域とある。豪州から日本に来るのは特に高いという、いろいろあります。そこで、そういう問題は、日米関係ではこの前の日米航空協定で問題になったわけでありますが、この前のバンスさんと私との会談あるいは大統領との会談では、日米航空協定はいろいろ問題があるようだがなるべく速やかに妥結するように、というだけであって、中の具体的の問題には入っておりません。
  71. 土井たか子

    土井委員 では、これからの御努力というのが、実はこの航空運賃是正という方向ではやはりなされるべき課題になっているわけですが、その点はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
  72. 松村義弘

    ○松村説明員 現在私どもの手元に、アメリカ発航空運賃を六%値上げするというものと、それから一律に十ドル値上げをするという、率と金額の値上げの提案が来ております。これは、日本政府内部の手続につきましては、運輸省経済企画庁との間でこの調整を急いでいる最中でございます。それから、アメリカ政府に対するサーチャージの運賃改定の認可申請は、現段階ではなされておりません。しかしながら、IATAの運送会議協定というかっこうでこれが決定されております。そのIATA協定というものの認可申請が、アメリカ政府の方に関係航空会社からなされております。それがいまの実態でございます。
  73. 土井たか子

    土井委員 一ドル二百九十六円という換算率というのは、どこまでどう考えましても、いかにも現実離れがしているわけです。いまおっしゃったいろいろな対策というのが現実には日本の国内的に考えられているわけですが、こういう一ドル二百九十六円という換算率について、現状に即したレートにこれを改めていくという国際間における日本独自の努力というのがさらになされなければならぬと思うのです。そういう点からいうと、IATAに対して、これに対してはどういう働きかけを日本側はなすっていらっしゃるのですか、現状は。
  74. 松村義弘

    ○松村説明員 現在IATAの運送会議で運賃決定がなされるというシステムになっておりますけれども、今日現在の段階では、われわれとしては、日本航空IATAにおける活動による運賃調整を期待しております。現にIATAの内部におきましても、日本国政府格差是正に非常に強い決意を持っているということはよくわかっております。現に去年の十二月に、日本発運賃を一律四%値下げするという措置がIATAで満場一致可決されているというような状況でございます。したがいまして、われわれとしてはIATAの運送会議が良識ある行動をとってくれるものと期待しております。
  75. 土井たか子

    土井委員 期待は結構なんですが、日本側IATAに対しての提唱ですね、持ちかけ方というのは一体具体的にはどういうことになっているのですか。
  76. 松村義弘

    ○松村説明員 日本航空を間に置いてIATAに働きかけているというのが実態でございます。それで、日本航空の働きかけが政府の意向をフルに受けているという、バックアップをする必要があると思います。それにつきましては、四月二十一日の関係閣僚会議の決定その他を行いまして、それを新聞紙上にも発表して、それで強い態度を示してバックアップしているというのが実態でございます。
  77. 土井たか子

    土井委員 これについては、相当やらないと、期待をしておりますとおっしゃいますけれども、余り期待どおりにはならないという、そういう状況というのが客観的にはあるだろうと思うのです。それで、それはこれからの大きな課題ということでありますが、現実、いままで特別着陸料というのを、日本の場合は騒音対策並びに周辺整備等々の問題にこの費用を充てるために徴収をいたしておりまして、外国の航空会社から余り人気が芳しくございませんでした。再三再四にわたって、この特別着陸料に対して、どんぶり勘定でこれを徴収されるということに対してはわれわれは理解に苦しむ、このことに対しては賛成しかねるというふうな、そういう向きの声があっちこっちから聞こえてきたことを私もよく存じております。実は、今回こういうふうな航空運賃に対して、日本を出発する場合と外国の空港を出発する場合との間に運賃の差がぐんとこれだけ開くわけでありますから、日本から出発する場合のこの差を、航空公害対策、騒音対策もひっくるめてそっちの方向に振り向けていくという努力がなされてもいいのじゃないかと思うのですよ。ただ、法制上のいろいろな壁があって現在の法制度の上ではむずかしいと、またぞろ運輸省の方としては理屈をおっしゃるだろうと思うのですが、現実の問題としてこれをやろうと努力したらやれないはずはないと私は考えているのです。どうでしょう。
  78. 松村義弘

    ○松村説明員 先生指摘のとおり、日本空港周辺につきましての対策は、相当の決意を持って行う必要があると思っております。その財源として、運輸省は、特別着陸料その他の航空運賃を値上げしているわけでございますけれども、現に国際航空運賃につきましても、五十三年度、一部値上げを行っております。こういったようなことを行いまして空港周辺の整備を大車輪で進めたいと思っております。
  79. 土井たか子

    土井委員 そうすると、その空港周辺の整備にそれを充てるということですか。それは具体的にははっきり決めていらっしゃるわけですね。
  80. 松村義弘

    ○松村説明員 そのとおりでございます。
  81. 土井たか子

    土井委員 その空港とおっしゃる空港は、対象空港としてはどういう空港考えていらっしゃるのですか。
  82. 松村義弘

    ○松村説明員 一番大きいところが伊丹大阪国際空港でございます。それ以外にも福岡、羽田等々について行っております。
  83. 土井たか子

    土井委員 したがって、その内容は、この空港運賃の差をそれに対して充てるという内容ですから、具体的には一体どれだけの額がいまの周辺整備の対策費として充てられるかという具体的な数字を、これはいまここでお答えいただいても結構ですけれども、後刻、明確な数字をひとつお知らせいただきたいと思います。それはよろしゅうございますね。
  84. 松村義弘

    ○松村説明員 空港周辺整備に充てる予算その他の金額につきまして、先生のお手元に資料を整えてお届けいたします。
  85. 土井たか子

    土井委員 さて、それでは、次長いらっしゃいましたか。
  86. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 次長がやむを得ない用でどうしても出席できないということで、松尾新東京国際空港課長がいまこちらに向かっているそうでございますので、しばらくお待ちを願います。  ちょっと速記をとめて。     〔速記中止〕
  87. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 それでは速記を始めてください。  土井たか子君の質問は中断いたしまして、後に留保して、先ほど質問を留保されました伊藤公介君の質問をしていただきたいと思います。伊藤公介君。
  88. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 きょうは、理事会で特別なお話し合いがされたそうでございますので、もう具体的な質問ができないわけでありますけれども、先ほどの一点についてだけ御質問をさせていただきたいと思います。  実は、こういう記事が載っているわけであります。外務省職員組合の阿部さん、中央執行委員長のコメントでありますけれども、「成田は、日本の喉頭ガンみたいなものだ。利権争いの末生まれた空港であり、国民無視の国策から生まれたものだ。我々、外務省が受けるメリットなんてまったくない。外務省無視、外交ぬきの国際空港なんてあるもんか。国策じゃなく酷策だ」こういう発言をずっとしておるわけであります。私は、成田開港に当たっては、それぞれの関係省庁が十分な連絡をとって、そして総力を挙げた国際的な威信をかけた仕事だ、こう思うわけでありますけれども外務省の中にも非常に強烈なこういう意見がある、しかも、こうした公式の場でこういう発言をされているわけでありますけれども、まず、こうしたことについてどのような御見解を持っていらっしゃるか、お尋ねをしたいと思います。
  89. 枝村純郎

    ○枝村説明員 ただいま先生から御指摘のありました週刊誌の記事でございますが、かなり厳しい表現になっておりますけれども外務省職員組合がこの三月に出しております「国際空港問題解決のために政府首脳に告ぐ」という文章を私どもも手に入れております。私どもの検討のために職員組合から渡されたわけでございますが、その中では、ただいまのような利権云々とか喉頭がんとかというようなことはございません。ただ、その趣旨は、やはりあれだけ莫大な金をつぎ込んだからといって、そのために政府開港を強行するのはいかがであろうか、こういう趣旨ではございます。その点につきましては、確かに成田羽田よりはるかに遠いためにいろいろ不便、問題があることは事実でございますけれども、詳細は時間の関係もありまして省略させていただきますが、たとえば、国賓の飛行機であればこれを羽田に持ってくるとか、あるいは接遇の大使を任命するとか成田に分室を設けまして接遇に遺漏なきを期すとか、いろいろ手を打っております。こういった点で、距離が遠いことに伴うマイナスを防ぎつつ、他方、やはり何と申しましても、羽田でいつまでもがんばっておりますと、やはりふやすべき便数もふやせない、このために日本にとって大変重要な国々、数十カ国から航空協定を結びたいというような申し入れがあっても受け入れられない、これも大変な国益のマイナスになっておるわけでございまして、そういった全体を勘案いたしますと、やはり成田に移転するということは一つの方策であったというふうに私ども考えておるわけでございます。
  90. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 物の考え方にはいろいろな考え方があるだろうと思いますけれども、しかし、国を挙げて、しかも政府の高官の方々が、当然総力を挙げて協力をしなければならない立場にあるそういう方々がこうした発言をされているという問題については、やはり私どもは大変理解に苦しむわけでございます。大臣に率直に私は御意見を伺いたいわけでありますけれども、この成田開港に当たって、長い歴史があるわけでありますけれども、利権争いの末生まれた空港である、こういう発言ですね。そして外務省にとっては受けるメリットは全くない、外務省無視、外交抜きの国際空港だ、こういう発言をされているわけでありますけれども、これは当然、国際空港でありますから、国賓待遇の方々、もちろんいろいろな配慮を今度はされているわけでありますけれども、そうではなくて、むしろ一般の外国の商社の方々あるいは日本を訪れていただく観光客、そういう方々にとってこの新しい国際空港というものが快適であるかどうか、安全であるかどうかということがいろいろな角度から、特に外務省の方々がこの開港に当たって配慮すべき点が十分あったと私は思うわけでありますけれども、大臣の御見解を承りたいと思います。
  91. 園田直

    ○園田国務大臣 成田空港開港については外務省は所管ではございませんので、外務省自体は責任はございません。大臣は国務大臣でありますから、閣議等でそういう点について発言する権利と責任はあるわけでございます。いまの外務省意見職員組合の者が言ったということでありまして、職務上政府の方針に従うべき立場において、職務上の発言なら別でありますけれども職員組合として自分の意向を述べたことを大臣としてはどうこう言ってとがめるべきことではない。これを聞いて、そういう点をそれぞれ排除していくべきである、発言を排除するのじゃなくて、その発言の中でもっともだと思うことがあれば、これは閣議等で発言をして排除していくべきだと考えております。
  92. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 私は、組合員であろうと組合員でなかろうと、やはり政府の政策を遂行するそれぞれの役所の方々が十分な意見交換をして、そしてこうした国際的な信用をかけた仕事には当然取り組むべきだと思いますし、その作業自身が直接外務省の管轄でないとしても、この国際空港に関して外務省関係する仕事というものは非常に大きなウエートがかかっておるわけでありますから、外務省外の問題であるとかという形でこうしたいろいろな公式の場における発言というものを無視されないで、やはり外務省としても、あの国際空港というものが本当にメリットがあるのかどうなのか、あるいはその過程においても、成田に設定をしたということが、その歴史の中においても正しかったのかどうかということもやはり反省をしなければならないと私は思うのです。組合の名においてであろうとなかろうと、私は公務員であることには間違いはないと思いますから、そういう方々がこういう発言を随所でしているということに対しては、やはり省の中でも十分意見交換をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
  93. 園田直

    ○園田国務大臣 公務員と申しましても、人間としての基本的権利と組合の権利を得っておるわけであります。したがいまして、組合の立場から言ったことを、私がその発言を制限する意思はございません。ただし、公務員として間違ったことを行い、間違った発言をすれば断固として大臣はこれを処置いたします。
  94. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 私は発言を制限しろとかということを申し上げているのではなくて、やはり大ぜいの組合員を抱えた、しかもその組合の頂点にいる方が、この成田空港は利権争いのもとで生まれたものである、あるいは外務省を全く抜きにした空港だ、あるいはメリットなどというものは少しもない、こういう発言を、たった一人という立場ではなしに、大ぜいの組合員の頂点にいる執行委員長がしているわけですから、私はその発言を制限しろとかあるいはどうしろということではなしに、そういう意見があるとすれば、やはり外務省の中で、成田開港という国際的な事業をするに当たって十分意見交換をして、どこに欠陥があるのか十分配慮していかなければ、これからこの成田がいよいよ開港しても、外務省にとってもプラスではない、外務省におられる多くの方々がそう考えていたのではこれは決して国益にならないわけでありますから、そういう点についての意見交換省内でも十分してほしい、こういうお願いを私はしているわけでございます。何にも意見を出してはいけないとかあるいは制限をしてほしいということを私は申し上げているわけではありませんので、外務省の中で、しかも組合は多くの方々が組合員として入っているわけでありますから、そういう中における末端の皆さんの声も十分配慮して御検討をいただきたいということを申し上げているわけであります。
  95. 園田直

    ○園田国務大臣 空港お客さんの空港でありますから、お客さんが便利であるか不便であるか、不便はどう排除していくか、こういうことについて、外務省の中であろうと外であろうと発言されたことはよく参考にして、特に省内職員組合発言であればよく参考にして、国務大臣としてやるべきときにこれを参考にしたいと考えます。ただそういう問題を、いろいろ言われますけれども、私の方には空港係という係がありませんので、成田空港についてどうこうという意見交換するような余裕はございません。そういうわけでありますから、意見はよく聞いて参考にしますけれども空港問題について外務省意見交換をしろということは、いま大変なときでありまして、やれ竹島、やれ日中問題、やれ、といっぱいあるわけでありますから、そっちの方でいっぱいでございますので、空港問題で意見交換するなどという余裕はとうていいまございません。
  96. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 そんな発言はないと私は思うのですね。尖閣列島の問題も竹島の問題もそれは重要でありますけれども成田開港に当たっては外務省はそれは重要じゃないと言うのはおかしいじゃないですか。年がら年じゅう空港の問題についてというのじゃないわけですから、私はそれはおかしいと思うのですね。
  97. 園田直

    ○園田国務大臣 空港問題で意見があればそれを聞いて、私は国務大臣として閣議その他で発言をする参考にいたします。外務省として意見を求める必要は断じてございません。
  98. 伊藤公介

    伊藤(公)委員 成田空港開港に当たっては、外務省もこの空港に対しては非常に重要な、これからこれが国際的な接点になるわけですから、これからの空港というものをどうしていくか、そして外国から日本を訪れていただく方々にとって快適であるか、配慮は十分できているかということを、外務省を代表する国務大臣として当然この役割りを果たしていただかなければならないと私は思うのです。ですから、外務省の多くの人たちを抱えている組合中央執行委員長さんがこういう意見を持っている、個人としてではなしに中央執行委員長という組合の頂点の立場でこういう発言をされているわけですから、やはり外務省の中にも、この成田空港開港に当たっては利権争いで生まれたものだ、あるいは外務省にとっては少なくとも何のメリットもない、こういう発言があるということを十分大臣としても配慮されて、そして省の中で、開港されたら日本にとっても十分国益になる空港にしていただくように配慮していただかねばならないと思うのです。そういうことに対しては責任がないと言うのじゃなしに、外務省としてもいろいろな、私は率直に、恐らく外務省の高官の方々も、成田に関してはもう少しいろいろな配慮をすべきだという御意見がある方、たくさんいらっしゃると思うのですね。そういうことについては大臣としても十分配慮されて、管轄でなくても、運輸大臣なりそれぞれの担当の各省庁と連絡をとっていただきたい、十分な配慮をしていただきたいということを申し上げているわけでございます。
  99. 園田直

    ○園田国務大臣 成田開港に関して国際線が成田に移るわけでありますから、その場合外務省としていろいろ問題かあるだろう、そういうことについていろいろ意見交換して処置をしろ、こうおっしゃる御意見なら十分わかります。おっしゃるとおりでありますから、外国から来るお客さんは、特別機をもって来るお客さんは羽田、一般機で来る方は成田となるわけでありますから、その場合には、送り迎えのためにヘリコプターを準備するとか、あるいは特別なことを準備するとか、あるいは特別にいま準備しております。成田日本の国を代表してお迎えするお出迎えの専任の大使をつくるとか、こういうことはおっしゃるとおりにいろいろ研究をし、意見を聞いてやりたいと思います。  私が言いましたのは、これが利権争いの結果であるとか、あるいは外務省がどういう得をするかとか、そういうことで意見交換しろとおっしゃったと思ってああいうふうに言ったわけでございます。御意見は了承いたしました。
  100. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 以上で伊藤公介君の質疑は終わりました。  次に、質問を留保されておりました土井たか子君の質問を続けていただきます。
  101. 土井たか子

    土井委員 やっと運輸省の方からただいま御到着ということでありますが、御出席いただいていますね。  先ほど、当然当初よりその席に御着席ということで私は質問を進めましたところが、担当ではないということで、満足な御答弁を何一ついただくことなく、ただいままで留保をいたしてまいりました質問を再質問いたします。  IATAハマーショルド事務総長から、国際線は羽田に在留をさせて、成田空港は国内線に振りかえてもらいたいという趣旨のことを申し入れてこられたというふうにわれわれは聞き知っておりますが、このことは事実だと思います。内容についての説明をまず求めたいのです。
  102. 松尾道彦

    ○松尾説明員 まず冒頭に申し上げたいと思います。  実は私、IATAのメンバーとセキュリティー問題について現在審議中でございまして、中断いたしましていま参ったわけでございます。昨日も、私自身ハマーショルド氏と二時間半にわたりましてお話をさせていただく機会を得まして、十分な理解がいま得られている段階でございます。  現在先生の御指摘した点につきましては、かつてハマーショルド氏からそういう申し入れの事実があったことは認めます。
  103. 土井たか子

    土井委員 いま十分に理解されたとおっしゃっていますけれども、どのような措置をおとりになって十分に理解をされるということになったわけでありますか。
  104. 松尾道彦

    ○松尾説明員 今回の交渉では、この問題については、具体的な提案は特にございませんでしたが、書簡におきまして提案がなされたわけでございます。私どもといたしましては、国際空港として成田の必要性というものを、現在の羽田空港の実情から考えまして、首都圏にもう一つの国際空港が必要であるという観点から建設を進めてまいっておりまして、その中身を説明いたしまして、今回、この問題についての具体的な要請は特にございませんでした。
  105. 土井たか子

    土井委員 具体的な要請は特になかったとおっしゃる、その具体的要請とおっしゃるのは何ですか。
  106. 松尾道彦

    ○松尾説明員 書簡におきましては、成田を当分の間国内線に使ってはどうかという手紙での提案があったわけでございますが、今回の、具体的に、お会いしましてその段階での話し合いの中では、そういう要請は出てまいりませんでした。
  107. 土井たか子

    土井委員 話し合いの中で出なかったからといって、わざわざ手紙でもって申し入れが来ていることに対して、具体的になかったというふうな御認識というのは、まことにもって不可解です。これは、申し入れが現に具体的に文書の形であったということぐらい明確な申し入れはないですよ。まことに具体的じゃありませんか。どういうことなんですか。
  108. 松尾道彦

    ○松尾説明員 先生の御指摘の文書による、電文でございますが、これはもうはっきり出ておるわけでございますが、これにつきましては、私どもも、国際線につきましては成田が必要であります。将来、羽田空港は国内線の需要増に対応するものでございますというふうな基本的な話を、ごく簡単でございますが、この文書に対してはすでに回答いたしておきました。したがいまして、今回の口頭による話し合いの中では具体的なやりとりが特に出なかった、こういうことでございます。
  109. 土井たか子

    土井委員 電報に対してどのような措置をとられたかということも含めてお尋ねをしたいのは、これは外務大臣もひとつお聞きいただきたいと思うのですが、現在の成田空港というのは、安全運航という問題を初めといたしまして、空港の機能という点からいうと完全ではございません。  まず第一に、滑走路は一本という片肺空港でございます。  先ほどから何回も質問の中で出てまいっておりますとおり、都心から遠隔でかつアクセスの点も不十分なものであり、まことに不便な空港として、もう世界でもこのことに対しては知られているところであります。  肝心の燃料輸送問題というのは、見通しがまだまだ具体的に明るくございません。地元にとっては、深刻になるのは、周辺のいろいろ航空機の公害問題でもあります。  かてて加えて、あの辺の空域ということを考えてみると、まことに急上昇、急旋回という、コースの上でも危険性をはらんだ空域を離着陸しなければならないという実情もこれは抱えております。  こういうふうなことから考えていきますと、今回IATAが内政干渉とも言われるほどの異例の措置をとらざるを得なかったということは、よくよくのことだと思うのです。後にも先にも、全世界の国際空港に対してIATAがこんな措置をとったことは今回が初めてだろうと思います。世界の航空会社がいかに成田空港安全性に対して不安を持っているかということを現に立証するものだと思うのですけれども政府はこのIATAの措置についてどのように考えていらっしゃるのですか。  これは運輸省にまずお伺いしますけれども、しかし外務大臣にも、このことに対してどう考えていらっしゃるかということを、外務省の所管でないと言わないで、ひとつお答えいただきたいと思います。
  110. 松尾道彦

    ○松尾説明員 いま先生の方から具体的に御指摘のありました点に対しまして、確かに御指摘の点は十分私ども認識いたしておりまして、アクセスにつきましては、十分なとは言えませんけれども、道路の整備、あるいは鉄道の問題についても、開港時当面必要な能力は持っておると考えております。  暫定輸送につきましても、三年間は暫定輸送ではございますが、将来にわたっての本格パイプラインの建設につきましても、現在、地元住民の、説明会等を通じまして、いろいろ理解を得つつある段階ではございます。  それから、空域問題につきましては、航空安全の確保の点から、私ども、一番重要な認識をいたしておりまして、空域の調整もすでに終わり、昨年の十二月には世界各国にNOTAMを出し、日本航空のパイロットによる慣熟飛行も終わっておる段階でございまして、空港の安全問題については十分、政府の中の一員といたしまして措置しておる段階でございまして、現に私ども、昨日来IATAのセキュリティーメンバーに対してもそういう話を十分やってまいって理解を得ておる、あるいは得つつある段階である、こういうふうに考えております。
  111. 園田直

    ○園田国務大臣 空港については所管ではありませんけれども、この空港が各国及び各国の航空会社から信頼をされて離着陸をやるというようになるためには、これまた、これは外務省の一部の任務でございます。  おっしゃるとおり、海外に参りましても、各所で大丈夫かという質問を受けるわけでありますが、地元の問題あるいは今後の問題等については、せっかく運輸大臣以下運輸省が努力をしているところでございます。なおまた、二十日の開港に備えて離着陸に対する安全のための諸設備の整備は完了するということを聞いておりますので、各国から注意されておる点、また、このほかに日本に特に各国が注目しておるのは、赤軍過激派の行動に対する安全というものも非常に考えておるわけであります。こういうことについても、だんだん運輸省を中心にして努力をして整備をしていきたいと考えております。
  112. 土井たか子

    土井委員 これはイラクとの航空協定締結するに当たっても、協定の成立経緯というものを見てまいりますと、交渉の段階で、東京への乗り入れ成田の新東京国空港開港後とするという基本的な了解を明確にした上で、この協定に対してサインをされたわけでありますから、したがって、そういうことから考えますと、暫定実施期間とはいえ、成田乗り入れではなく、羽田乗り入れざるを得なかったというイラク航空の業務に対して、日本側としては、やはりお互い相互間で基本的な了解をしたことに対して、明確に言えば違約をしているわけであります。そうでしょう。したがいまして、日本としては、やはり国際信義上、イラク側からおかしいじゃないかと言われても仕方のない問題だと私は思うのです。しかし、このことは考えてみますと、そもそも、開港が予定はされているけれども、その日に開港できるかどうかということは未知数である、いろいろ開港に向けて努力はしているけれども空港自身の整備というものがまだまだ不完全である、その中での開港ということを予期して、開港後ということを前提に置いた協定を結ぶということは、順序からいうとどうも適正な協定の結びようではなかったのじゃないかと私は思います。開港してしまってから後、このことについて話し合って、この空港をというのが順当だと思うのですね。この点について、まだ開港もしていない空港についての乗り入れを予期しながら協定を結んだという例がほかにでざいますか。こういうやり方が順当だとお思いになりますか。これは運輸行政の問題じゃないと私は思います。やはり外交関係にも及ぼす影響が非常に絶大でございますから、外務大臣、お答えをいただきたいと思います。
  113. 園田直

    ○園田国務大臣 他に例があるかどうか、いまのところ存じませんが、この協定イラクばかりでなくて、各国から盛んに協定を結ぶことを迫られております。そこでわが方としては、成田空港開港しなければなかなかめどが立たぬからということで、これをおくらしておるわけでありますが、イラクの方とはまず第一にこれが結ばれたわけであります。そこで、この前の空港襲撃事件などという不測の事態があって、やむを得ず、イラクの方もその方がよいということでこういうことになったわけでございます。
  114. 土井たか子

    土井委員 いま外務大臣は、やむを得ずとおっしゃったわけですし、イラク側もよろしいと言ってとおっしゃいましたが、これは相手方がよろしいと言うからといって、こっちがいろいろ困難な事情、無理な事情を抱えながらお互い約束してしまうということは、やはり後々日本の国益の上から考えて思わしくない結果ももたらすということになりかねない。私は、その辺は慎重であってほしかったと思いますよ。こういう意味で協定をわざわざ結ぶのだったら、やはり成田開港ができてから後の協定であってほしかったと思うのですね。協定を結ばずに現に飛ばしておる外国空路もあるわけでしょう。だから、暫定措置としたら、こういういわば行政措置のようなかっこうでできなくはない。わざわざ協定を結ぶということについては、この辺の配慮というものが十分とはいえなかったというふうに私は言わざるを得ません。この点は外務大臣、率直にお考えになってどうお考えになりますか。
  115. 園田直

    ○園田国務大臣 この交渉の経過、他の国もそうでありますけれども、相手の国は一日も早く協定を結んで権利を取りたいという意向が強いわけでありまして、相手の意向もくんでこういうことにしたわけであります。
  116. 土井たか子

    土井委員 時間の制約がありますから、あと簡単に二問、はしょってお尋ねします。  まず最初には、国際定期航空操縦士協会の空港保安担当の専門家グループが日本運輸省と話し合うということでありました。この結果、もし成田空港における安全運航についての操縦士協会の心配が取り除かれないということ、あるいは操縦士協会が、先ほどIATAの方はもう了解をしたというふうなことでありましたけれども、これに対して十分なる納得ができなかったような場合には、一体この空港開港に向けてさらにどういうことをお考えになるかということを、一つはお伺いしたいことと、それから、輸送問題に対しては三年間に暫定措置をおとりになります。これは時限的な問題です。三年たってもめどが立たないという場合は、再度羽田に国際空港を移されるのであるかどうか、これが一問です。まずこの点についてお伺いします。
  117. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 松尾課長。簡潔に願います。
  118. 松尾道彦

    ○松尾説明員 第一点のIFALPAの関係でございますが、九日午後三時間ほどにわたりまして向こうの会長以下と協議いたしまして、政府のとっている安全対策についてはこれを評価する、開港後三カ月以内にまた定期的に協議をいたしたいという基本的な合意で了解していただいております。  それから燃料輸送につきましては、三年の間に本格パイプラインの実現について最大限の努力をしていきたいというふうに考えておりますので、国際線については今後とも成田において取り扱われるというふうに考えております。
  119. 土井たか子

    土井委員 航空業務の最大の目的というのは、いかにして旅客を安全に輸送するかというところに私はあるだろうと思うのです。国際空港についても、安全性を確立させるということが国際信用を獲得するまず第一である、このように私は思うわけですね。外務大臣も恐らくそのようにお考えになるだろうと思います。外務大臣、成田空港利用されて、海外へ出発をされる場合、また帰っていらっしゃる場合、恐らくは外務大臣御自身は、私は命がけで国際間の交渉に当たり、外交問題に身を挺して連日臨んでおりますから、命は別に惜しくありません、とおっしゃるかもしれません。でも、やはり人間ですから、成田空港利用される場合に一抹の不安がおありになるのじゃないか。これは率直なところ、お互いだれの胸の中にもいまあるだろうと私は思うのですよ。なかったら不思議です。あるだろうと思います。  政府は五月二十日出直し開港をいま決めていらっしゃにますが、十日に行われた福永運輸大臣と戸村一作反対同盟委員長との話し合いを期待していた人たちの期待も、実は内容は平行線に終わっているようでありますから、余り期待をかけられるということでもなかったようであります。近く過激派による開港阻止闘争も行われるであろうということが予想されるわけですね。この中で、世界の航空界も安全性についていま不安を抱いて、IATAを通じていろいろ申し入れがあってみたり、操縦士の方から、パイロットの方からのいろいろな問い合わせが相次いだりするわけであります。こういう中で開港して、政府は乗客の安全を確保する自信というものが本当にあるのかどうか。国際信用上から考えても開港を延期すべきであると私は思うわけであります。このことに対して外務大臣並びに運輸省がここに御出席でありますから、ひとつ最後お尋ねをさせていただいて——別に開港延期になったといって、そのことがイラク共和国との間の航空協定に対して違約するということには断じてなりません、現に暫定実施期間においては羽田乗り入れを認めているわけでありますから。相手国に対して当初の約束からすると状況が変更いたしましたけれども、事情変更の原則に従って、これにはそれなりの措置をとれば済むことであります。したがいまして、協定そのものに対しての違約にはならないと私は思います。  最後に、開港を延期すべきであると思うがどうかという点をお尋ねさせていただいて、質問を終わります。どうでしょう。
  120. 松尾道彦

    ○松尾説明員 飛行場の安全対策につきましては、四月四日の新空港関係閣僚会議で保安対策要綱が決定され、それに基づいて着々といま進めておりまして、安全については政府が責任を持って対処するという方向でがんばっておりまして、五月二十日の開港は延期するつもりはございません。
  121. 園田直

    ○園田国務大臣 大変な質問をされたわけでありまして、私は日本の外務大臣であります。日本の外務大臣が成田空港は心配だからここからは飛びません、こういうことになれば、よその飛行機は一機も乗りおりしないわけでありますから、私は運輸大臣並びに運輸省発言に信頼を置いて世界各国に十分安心しておいでください、こういう答弁以外にございません。
  122. 土井たか子

    土井委員 終わります。
  123. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 以上で土井たか子君の質問は終わりました。     —————————————
  124. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 ただいま議題となっております五件中、航空業務に関する日本国イラク共和国との間の協定締結について承認を求めるの件に対する質疑は、これにて終了いたしました。  これより本件に対する討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  125. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成等につきましてはや委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  126. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————
  127. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 引き続き、残り四件に対する質疑を続行いたします。井上一成君。
  128. 井上一成

    ○井上(一)委員 まず、バングラデシュとの郵便為替約定についてお伺いをいたします。  本約定は、バングラデシュ人民共和国が万国郵便連合に加盟をしていないために、新たに二国間の約定締結する必要が生じたということに、提案理由の説明の中でお聞きをいたしておりますけれどもバングラデシュ人民共和国がUPUに加盟をしない理由は何なのか。そしてまた本約定締結要請は、日本、バングラデシュのいずれの国から要請がなされたのか。なお、従来両国間の送金方法はどういう方法をとっていらっしゃったか、あるいは今回の本約定締結によるメリットは何なのか、あわせてお答えをいただきたいと思います。
  129. 三木準一

    ○三木説明員 まず第一点の、バングラデシュがなぜ万国郵便連合の郵便為替約定に入っておらないかという点でございますが、これは私どもの推測でございますが、恐らく料金問題からではなかろうかと思います。つまり、万国郵便連合の郵便為替約定におきましては、各郵政庁が一般公衆から徴収することのできる料金につきまして最高限度の定めがあるわけでございます。そこで、そういったUPUで定めております枠に縛られたくない、できるだけフリーハンドでおりたいというのがバングラデシュ人民共和国がこのUPUの約定に入らない主な理由ではないかというふうに思われるわけでございます。  次に第二点目の、最初の申し入ればどちら側から行ったのかという点でございますが、これはバングラデシュ人民共和国が独立宣言をいたしましてからしばらくたちまして、バングラデシュの郵政省の方から私どもの郵政省に対して、業務を実施したいという申し入れが参りました。私どもはそれに対してもちろん異存はございませんで、業務の具体的な実施方法につきまして話し合いを始めたわけでございます。  それから、それではそれ以前にはどうだったかと申しますと、バングラデシュは昭和四十六年に独立したわけでございますが、独立前は、昭和三十六年に締結されました日本国とパキスタンとの間の二国間約定に基づきまして、当時の東パキスタン地域でございますが、これに対しまして日本からの振り出し業務だけが行われておったわけでございます。  それから、この約定締結することによるメリットはどこにあるのかという御質問でございますが、現在バングラデシュとの間におきましては、御案内のとおり銀行すなわち……
  130. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 簡潔に願います。
  131. 三木準一

    ○三木説明員 はい。外為購入銀行を通じて送金する方法があるわけでございますが、その店舗数が全国で約千六百余りでございまして、そう多くございませんし、また店舗網が大都市中心に偏在しておるということで、地方在住の方々が利用する場合に不便があるわけでございます。そういう点におきまして、郵便為替ですと、全国あまねく設置されました郵便局を通じて、国民が広く手軽に送金できるというメリットがあるわけでございまして、私どもはそのように考えておる次第でございます。
  132. 井上一成

    ○井上(一)委員 先月の五日から九日までラーマン大統領がわが国を公式訪問なされたわけであります。  この訪問に際して経済協力の要請がなされたわけでありますけれども、どの程度の経済協力に応じたのか。円借款については百億円を限度としての約束をなされたというふうに報道されております。無償資金供与については応じられたのか応じられなかったのか。応じられなかったとしたならばその理由は何なのかをお聞きいたします。
  133. 武藤利昭

    ○武藤政府委員 この間バングラデシュの大統領がお見えになりましたときの無償資金協力の案件といたしましては、かねてからバングラデシュ側より、農業専用学校の拡充計画、学校教育放送、海洋漁業生物研究所の三件のプロジェクト無欲につきまして申し出がございまして、わが方におきまして検討しておった次第でございますが、大統領がお見えになりました機会に、これら三件の無償協力についてはわが方としては応ずる用意があるということを申しまして、目下事務的にその詰めを行っているところでございます。遠からず、最終的な結論に到達するものと予想いたしております。  そのほか、バングラデシュの大統領がお見えになりましたときに取り上げられました無償案件といたしましては、食糧増産援助、食糧援助、商品援助等の無償協力もお願いしたいという話がございまして、これにつきましても私どもといたしましてはできるだけ好意的に配慮するよう、いま検討している段階でございます。
  134. 井上一成

    ○井上(一)委員 いまもお答えの中でバングラデシュに対する食糧援助の問題が出たわけでありますけれども、バングラデシュに対してわが国の余剰米を贈与することができるのかできないのか、またそのための用意をわが国は持っているのかどうかについてもお聞きをいたします。
  135. 武藤利昭

    ○武藤政府委員 わが国の余剰米を食糧援助として供与するということにつきましては、従来から可能な限り実施していたわけでございまして、バングラデシュに対しまして日本の国産米を食糧援助として供与した例もございます。ただ、御承知のとおり、わが国の米は値段が高いという問題、それから特にアジアにおきましては、タイ、ビルマというような伝統的な米輸出国との競合関係というようなことにも配慮する必要があるわけでございますが、そういう競合関係が起こらず、かつ所要の財政措置を講ずることによりまして日本の米を国際価格で無償供与するということができる場合におきましては、これを食糧援助として活用するということは検討いたしたいと思っております。
  136. 井上一成

    ○井上(一)委員 今回の経済協力の中では、この問題については具体的に触れられなかったわけですか。
  137. 武藤利昭

    ○武藤政府委員 今回の食糧援助につきまして、どの米をもって充てるかということは、まだ結論が出ておりません。
  138. 井上一成

    ○井上(一)委員 次に私は、カナダとの小包郵便約定について若干質問をいたします。  三十一年に署名をされた現行の日加小包約定は、過去にどのような成果を上げてきたのか、あるいは今回の新条約締結する理由の主なものは何なのか。もう私から指摘するまでもなく、日本カナダとの友好関係を深めていくということはより大切であると思います。さらに、今後両国の友好を深めるためにどのような外交姿勢を持っているのかもあわせてお尋ねをしておきたいと思います。
  139. 奥田量三

    奥田説明員 お答えいたします。  御指摘のように、現在の日本カナダとの小包約定は昭和三十一年に締結いたしましたが、その以前においては、大正三年に締結された日本国と英領カナダとの小包約定が存在しただけでございます。戦後の新しい体制に応じて三十一年に新しく結び直した、特にその際に航空小包の取り扱いに関する規定が追加されたということが一番大きな点でございまして、その後昭和三十一年のこの約定に基づきまして、日本国カナダとの小包の交換につきましては、数字で申し上げますと昭和三十年当時、出入り合わせて四万ないし五万個であったものが、現在においては十四万個前後というふうに増加しているということで、それなりのメリットを上げてきたものと考えております。  次に新しい協定締結理由でございますが、これにつきましては、その後におきましてUPU、万国郵便連合の小包約定が数回にわたって改正され、それと日加の小包約定との間に若干の不均衡が生じた、これを是正するということが主なる理由でございます。具体的には、小包の事故等の際の取り調べ請求の手続、内容の改善、それからまた小包の亡失の場合の損害賠償の範囲の拡大、そのほか若干技術的な点はございますが、主なる改正点は以上申し上げた二点でございます。
  140. 井上一成

    ○井上(一)委員 一九七四年に田中元総理がカナダを訪問したおり、日本研究のために三億円の贈与を行ったわけであります。カナダ側も日本におけるカナダ研究のために百万カナダドルを支出することを表明されたわけであります。現在この百万カナダドルを支出されたこと、これらについてどのような機能を果たしているのか、この点についてお尋ねをしたいと思います。
  141. 大鷹正

    ○大鷹説明員 カナダ側の支出は日本側の百万ドルと同じ額の百万ドルということで、そのうちの六十五万ドルが日本におけるカナダ研究のため、それから残りの三十五万ドルが主としてカナダにおける日本研究促進のために十年間にわたって支出されるということになっております。いままでカナダ側は、カナダにおける日本を含む東アジア研究計画の一環として、約二十一万ドルのお金を支出いたしましたし、また日本におけるカナダ研究のためにも、ちょっと額ははっきりわかりませんけれども、お金を出しております。
  142. 井上一成

    ○井上(一)委員 日本カナダは太平洋をはさんだ隣国であり、より深い友好を進めていかなければいけないわけであります。今後もさらにその友好が期待されるわけでありますけれども政府間レベルでのそのような交流もより大切ではありますけれども、私はやはり民間の幅広い交流もまた必要であろう、こういうふうに理解をするわけであります。今後両国が相互理解の促進を求めての民間交流を進めていく上において、政府としてはこの民間交流を支え、かつ拡大を推進していくためにどのような対応策をお考えであるのかをお聞きして、私の質問を終えたいと思います。
  143. 大鷹正

    ○大鷹説明員 いま先生のおっしゃったとおりでございまして、民間交流も非常に大事なので、それに対して、文化交流でいいますと、国際交流差金等、助成、援助するというようなことで、できるだけ促進に協力いたしたい、こういうふうに思っております。
  144. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 以上で井上一成君の質問は終了いたしました。  これにて四件に対する質疑はすべて終了いたしました。     —————————————
  145. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 これより四件に対する討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、順次採決いたします。  まず、日本国イラク共和国との間の文化協定締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  146. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  次に、安全なコンテナーに関する国際条約締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  147. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  次に、日本国バングラデシュ人民共和国との間の国際郵便為替交換に関する約定締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  148. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  次に、日本国カナダとの間の小包郵便約定締結について承認を求めるの件について採決いたします。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕
  149. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。  お諮りいたします。  ただいま議決いたしました各件に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  150. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————
  151. 塩崎潤

    塩崎委員長代理 本日は、これにて散会いたします。     午後零時八分散会