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寺前委員 私は、大臣にお聞きをしたいと思うのです。
米海兵隊の第一線の副参謀長という大幹部が、いまの
局長の
答弁の中にもありましたように、
政府間のことはよく知らない、そういうことを言われたって全然わからないんだということを片一方で言っているわけです。そして、自分の活動については何ら制限を受けない。軍事戦闘というのは瞬間的な行動が重要な
役割りを果たすことは当然であります。とすると、第一線の幹部というのが、
日本の土地を使わしていただいている限りにおいては何を自覚しておらなければならないかという重要問題としてこのことが意識されていないということを、私は非常に心配するのです。
昨日も、私は沖繩にあります空軍の師団の司令官に約一時間四十五分ほど現地で会ってまいりました。そのときにも、私は、たとえばという例示を言って、板門店で問題が起こる、あなたたちはすぐに出動しなければならぬでしょう。出動命令が出てくる、そのときに無条件に飛んでいくということになるでしょう。
日本との
関係は、そういう戦闘状態に入ったときにはどういうふうな手続がなされているのですか、御存じですか、と聞いてみたら、私
どもはそういう
日本政府との
関係のことはわかりません、と、こう言うわけです。
また聞いてみたのです。これは別の次元の話ですが、核をめぐるところの事故が発生した場合の演習はどうなんですか。三カ月に一回やっているそうです。年に四回やっている、と、はっきり言っていました。その演習はどうなんだか。そうすると、事故が発生した場合にどういうふうな対応をするのか、すぐ逃げていくのかどうするのかというようなことをやるのだ、それは
世界各地に配置している部隊全部やります。だけれ
ども、沖繩という土地柄のところに見合った訓練はやらないのか、と言うたら、それは当然やります、そう言います。そうしたらそこには
日本の人との
関係問題が生まれるじゃありませんか、
日本の人たちが通っている道路もあるでしょう。いや、私の管轄権はここだからということと、事故の発生という問題とは、それは管轄権と
関係なしに広がるという様相を持つでしょう。そこで、
日本との
関係問題は、訓練をやる以上は、この次元にどういうふうに連絡をとるのだとか、こういうふうに対応するのだという具体的計画も
考えなければならぬじゃないですか、そこは訓練の計画の中にはあるのですか、こう聞いてみたら、いや、
日本のことは全然計画しておりません、
考えていません、こういう。第一線のアメリカの基地幹部が
日本との
関係問題については、それは私の方ではわかりません、では基地を提供している側の
日本としてはこんな不安な話はないと思うのです。ですから、こういうようなアメリカの重要な第一線幹部が基地使用についてこの程度の
認識だとするならば、
外務大臣としてはっきりとこの際、何しろ事前協議というのはアメリカの側が言わなければ問題にならないのだから、改めて
日本側としては、第一線幹部の
認識を新たにさせるという措置をとってしかるべきではないだろうか。私はこの点に対する
外務大臣の所見を聞きたいと思います。