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石野委員 第二再
処理工場は二百万坪と言っておりますから非常に大きい土地ですよ。土地は求められても周辺地の人口との
関係等がありますから、そう簡単にどこにもあるということではないと思います。ことに今度は各
発電所から
使用済み燃料を運び込んでこなくちゃならないという普通の炉とは違う新しい別な要素もこの中にありますから、そうすると、運搬、交通の問題等、皆これにかかってくるわけです。だから、こういうようなことを
考えますと、列島の三つの島の中、あるいは北海道を含めて四つ、なかなかこれは容易なことじゃないだろう。しかも運搬が非常に遠方でもだめなんだということになるとどういうところへ求めるのかなと私はちょっと
皆さんの意向をお聞きしたいと思っているわけなんです。どこか別に大きな島でもあってそういうようなところにでもはめ込んでしまえばまた別かもしれませんが、そんなところもそう簡単にはないでしょう。だから、私は新しい会社が敷地を求めるに当たりましてぜひひとつ注意していただきたいことは、二百万坪の土地はどこかで求められるかもしれませんけれ
ども、周辺地人口の問題を十分考慮してこれは
考えてもらいたいと思います。
皆さんが官庁、自治体なんかと
協力して強引に敷地を求めましても、周辺地の人口が多い場合、
トラブルがあったとき、あるいはアクシデントが何かあったときに、非常に救いがたいなにを残すだろう。
皆さんは炉の問題については安全を非常に強調されますけれ
ども、私は率直に言って一たび事故が起きたらいわゆる
日本窒素の水俣における事態を連想するのですよ。会社もつぶれてしまうけれ
ども被害者も救い場所のないような状態が出てくる。結局は会社はめんどうを見切れないので国だとか自治体が世話しなければいかぬというような状態を安易な形ですべきじゃない。
エネルギーの
確保も非常に大事でございますけれ
ども、人類が生きるという上から言って放射能が
環境に与える問題をもう少しシビアに
考える課題が残されている、こういうように思いますので、再
処理工場の設置の新会社ができるときの敷地問題については私は慎重な配慮をしてもらいたいと思う。これは私の希望です。ひとつその点はぜひ配慮してくださるようにお願いしておきたいと思います。しかし、法案はまだできていないのだし、あなた方は仕事をどんどん進めているのだし、問題はたくさんあるのですよ。あるのだけれ
ども、たまたまおえら方がたくさんおいでのところですから、私はこのことを特にひとつ希望しておきます。
それから、時間も余りありませんから最後に、きょうおいでいただいたのは、
最初にも申しましたように、
原子力基本法の
改正に伴ういろいろな問題がございますので、それに伴って
皆さんの御
意見も本来なら法案
審議の過程で聞かなくちゃならなかった問題が後になってしまいましたが、私
どもこの際
原子力基本法問題で二、三
皆さんの御
意見を聞いておきたいと思うのです。
率直に言いまして、今度の
基本法の
改正については私
どもは若干の修正
意見も出しましたが反対しました。その理由はどういうことかといいますと、現行
基本法が持っている安全規制の問題についての
考え方でやはり
改正法案にはいろいろ問題がある、こういう
考え方からでございます。安全規制についての監督官庁のあり方で、いままで科学
技術庁が大体主管業務をやってこられたわけです。今度は
改正法で通産大臣なりあるいは船の場合は運輸省ということでいわゆる認許可の権限を持つようになります。こういう問題について率直に言って私
どもとしてはどうも
電力業界の強い要求がこういうことになったのじゃないかなというような憶測もしているわけなんです。あなた方は率直に言ってこういう通産大臣なり運輸大臣にそれぞれの許可権が行ったことについてどういうわ
考えがあるのかということをちょっと聞きたい。やぼな
質問かもしれませんけれ
ども、これをひとつ聞いておきたい。
それからいま
一つは、
原子力安全
委員会ができます。この安全
委員会は、「むつ」の問題を契機として、
原子力行政の、特に安全規制の問題を厳しくしなくちゃいけないということからできたものなんです。ところが、安全
委員会は率直に申しまして私
ども、国家行政組織法の第三条機関、いわゆる公取
委員会のようなものにして、第三者的な
立場で規制問題についての発言をした方がいいという
考え方でありました。ところが、これは
政府や自民党さんの反対
意見もありまして、そうはならなかったんです。結局総理の諮問機関ということになっているわけなんです。しかし、それにもかかわらず本院の場合では、やはりこの重要性にかんがみて、この
委員会が持っている権限は、法的には八条
委員会なんでございますけれ
ども、しかしその
意見が相当
程度尊重される、三条
委員会と同じように尊重されるべきものだということで修正点も加えましたし、あるいは附帯決議をつけました。十分
意見の尊重をするようにというここの
意味はいちょうど三条
委員会と同じような
意味を持っているんですよ、権限を持っているんですよということの
合意の上で、修正をし、附帯決議をしたわけです。こういう問題について、安全
委員会というものが三条
委員会、いわゆる公取
委員会のようなものになった場合には、業界の
皆さんとしては非常に不便なものでございましょうか、どうですか。この
意見をひとつ率直なところを聞かしてもらいたいと思います。