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中村(重)
委員 変更された手順が合法的であるかどうかということをただしてみたいと思いますけれ
ども、時間がありませんので、いずれ何らかの形でその点を明らかにしてまいりたいというように
考えます。
いずれにいたしましても、この
修理港と母港の
関係をあいまいにしたまま、
修理港として
佐世保港あるいはその他のところを
要請をしていく、母港には一切いたしません、こう言うが、なし崩し的に母港ということになるというような懸念というものはあり得る、私はそのように
考えるわけであります。その点は、私は申し上げることにとどめておきたいと思います。
それから、
制御棒一本抜いただけでは、炉は停止したままだと
説明をしているわけですけれ
ども、一本抜いただけで臨界に達した事例というのもあるわけです。だから問題は、十分な
修理、
点検を行うということでないと、一本抜いただけで臨界に達することがないのかどうか、設計はどうなっているのかといったようなこと、それらの点を
考えると、ますますもってこの
修理、
点検というものの重要性が本当に大きくクローズアップしてくるであろうと
考えます。
したがって、何が何でも
佐世保に入れて、そうしていろいろな
条件が出ているけれ
ども、
長崎県の
久保知事が提示している
条件は
計画の変更になるからそれはのめないということは明らかにされたわけでございますけれ
ども、この点はやむを得ないということで、無理をしていわゆる妥協というのか、そういうことをやりますと、
修理にいたしましても、先ほど触れましたようにふたを取らないでやれるかどうかについては、非常に狭いところですから、非常にむずかしい
条件、難工事が伴う。それは
修理が不完全になるおそれがある。そういったまま
洋上に出まして、また
放射線漏れを引き起こすおそれはないという保証は全くない。そういったようなことでありますと、決して無理をしないように対処していかれる必要があるということを私は申し上げるわけですが、これらの問題を取り上げて
考えてみますと、根本的に解決をしなければならない問題が残されているのではないかという感じがいたします。
ということは、
原子力船事業団法というのを実質三年延長いたしました。その延長の際は、
研究所法に切りかえるということ、
研究所法案を制定をするということにあったわけであります。ところが、
研究所法案の
中身はどういうものにするかということについては具体的な
詰めがなされておるとは
考えません。私
ども社会党は、船体と炉を切り離して、そしてその炉を陸上において舶用炉としての実験を十分行うということ、そして切り離した船体はどこかのドックに入れて整備をするということを
提案をいたしてまいりました。それが私
どもの言う
研究所法案の
中身である。ところが、自民党の方で具体的に
詰めをしたわけでなかったとは思いますけれ
ども、一応の
考え方が出ておったのはそうではなかった。
原子力船事業団の名称を変えるというものにとどまるというような懸念がありましたからなかなか一致点を見出せない。相当な時間がたちましたが、いずれにいたしましても
研究所法案を制定をする必要があるということで、そこで
事業団法の実質三年の延長になっているわけですから、この
研究所法案のあり方、どうするかという問題を
詰めて、そしてこの
事業団法から
研究所法案に切りかえていくということがここではっきり確立をいたしますと、この
修理、
点検という問題はおのずと解決すると私は思う。まず、いまのように、さあどうだろうかどうだろうかと言って相当長い時間をかけて、そしてある場合はやるといたしましても、むだな金をつぎ込んで、そうして完全な
修理ができるかどうかもわからない、そういう形をとるよりも、
研究所法案をここで確立をする中において、お互いに納得の上に立って
受け入れ側も喜んで
受け入れる。これに協力をするという体制を整えることの方が賢明である、それが常識でなければならぬと私は
考えますが、
長官、この点いかがでしょうか。