○原(茂)
委員 繰り返すのはもったいないのですが、少なくともそこの
検査を担当する調査官が、そこの業者の隠れもない実力者の
検査を受ける側と家族ぐるみの
関係にあるとか、
検査に派遣しようというときに、その程度のことは配慮して派遣をするという考え方、それを類推した配置転換も行うということは当然ですから、いま答弁があったように、配慮をしていただかなければよくならないと思うのです。
同時に、先ほどちょっと、友人だの親戚、親子
関係にある者まで、どうも結婚式に出ないとは言えない——あたりまえのことです。本当の友人であったり親子
関係であるのに、それが土建業者だった、建設
関係の
検査を担当する調査官だから結婚式に出ない、これもふざけた答弁だ。冗談じゃありません、そんなことは常識じゃありませんか。そんなことを言っているんじゃないことを前提にして答えていただかないとせっかくの時間がむだになると思うのです。
そんなことを私は言っているのではないのでありまして、今回の場合は後でお調べになるそうですから十分に調べてもらうのですが、決して本人と新郎とが友人
関係ではない、親戚ではない。業者全部が集まっている三つの料亭の中の一つで、しかも
建設省の役人がずらりと並んでいる。そこへ業者が全部、百何十人並ぶ、
会計検査院の現職の調査官が上席に座るということは、常識上考えて、接待問題があれほどうるさいのに、それがどんな理由だったらいいとか悪いとかと言う前に、できればどんなに濃い
関係があろうとも、やはり本人が現に
検査を続行中の場合には、遠慮するよと言うぐらいな調査官であってほしいと私は思うのです。それを、そうは言えないほど親子の
関係、兄弟の
関係——これはどんなことがあっても当然出ていってあたりまえでしょう。そうでない理由の場合には、この種の結婚式場に上席に座って招待を受けるというようなことは、とにかく本人の良心から言っても今後はやはり十分考えて、子供じゃないのですから世間の疑惑を招く——ここへ行った業者は何と言っていますか。これに対して業者の代表が憤慨して私に投書をよこしました。
私のよく知っている男ですが、これも一々言わなくてもと思いましたけれども、ちょっと読んでみますからお聞きを願う。
さて、先日事務所へも電話をしておきましたが、
建設省飯田
国道事務所の件ですが、
会計検査院に対する接待のほか、
工事請負、入札等、大変な乱脈ぶりで、いまや飯伊地方の建設業界では、この際、同所の黒幕といわれる早野組中部支店長(飯田市錦町二丁目の吉田貞男)と同所幹部の癒着ぶりを厳しく糾弾し、しかるべき手段によって徹底的に事実を明るみに出すべきだと存じます。われわれは必要とあれば幾らでもその証拠なり証人にも立ちます。業界の仲間たちも、もし必要とあれば資料なども出してよいと言っております。
以下は、業界の人たちが明らかにしている二、三のほんの例を、乱脈ぶりを披露いたします。
一、
会計検査院と吉田支店長は特別な
関係(吉田家結婚式の着席表を見ればわかるとおり)にあって、東京などではしばしば会食、金を、あるいはそういった酒を利用して
国道事務所や天竜川上流
工事事務所等を初め、建設業界に顔をきかしている。
二、
建設省の役人との間も特別らしく、飯田
工事事務所や天竜川上流
工事事務所の所長を初め幹部は、吉田支店長の思うままに動かされておって、
工事請負入札も同支店長があらかじめ入札参加業者を選定、落札
予定業者をも事前に決めて、さらにその下請業者まで決めてから、
国道事務所や天竜上流
工事事務所が入札を初めて行うのです。
三、入札参加業者は指名を受けたお礼、落札業者は便宜を図ってもらったお礼を吉田支店長に上納金を納入、敬意を表する。同時に、
工事に必要な資材のあっせんを受けており、吉田支店長の異名を吉田商事とまで言っております。
四、さらに入札参加者やこのほか資材業者など
建設省の
工事に関する業者の多くは、飯田
国道事務所や天竜上流
工事事務所の役人を招待するためのゴルフクラブを結成して、毎月定例コンペを開催しております。このゴルフクラブというのは下伊那郡浪合村あららぎカントリーというゴルフ場であります。それから伊那市にあります新伊那カントリーというゴルフ場でございます。現にあります。そうして毎月一遍定例のコンペを開催して、その都度はでな宴会をやっています。やっている料理屋はどこかもわかっております。これは後に報告をしてくれるそうであります。
早野組は本社が甲府で某代議士とは特別の
関係にあることは御存じのとおりですが、吉田支店長はいまや、また
地元の代議士の後見役として飯伊業界の土建業界では法王的な存在で、飯田市の吉川建設を初め大手
地元建設業者も吉田支店長のごきげんを損じれば
建設省の入札にも参加できないというありさま。しかも結婚した長男の、次男坊は云々という個人的なこともあります。ちなみに長男の結婚披露宴は四十九年十一月に行われましたが、飯田市の一流料亭三軒で新郎新婦側の客を合わせて三百余名、土地きっての初めての招宴を行い、その大規模なことは私たちが目を丸くしたほどでございました。招かれた客の多くが土建業者や建設資材業者、役員も多く、前記のほか高秀、川合、近森、高橋、大枝、星、先ほども申し上げた
建設省のお歴々であります。建設本省や中部地建のお歴々並びに立石、降籏、小島、これも現地のお歴々でございます。特に河野百合雄氏は
会計検査院調査官です。以上、
概要的に申し述べましたが、参考になればと思います。何とか国会を通じてこの種の業界の乱脈がなくなりますように……。というのがこの人の投書でございます。
いま
会計検査院の立場での釈明は聞きました。ここで
建設大臣にお
伺いをいたします。
先ほどからるる申し上げておりますように、列席をしていてすでにやめた人もあります。あるいは現に関東地建の企画部長をやっている当時の
河川部長さんもおいでになる、あるいは
国道工事事務所あるいは天竜川上流
工事事務所等の所長であってそのままいる人、それが転勤して本省に帰った人等もおります。合わせて十何名かの人が上席に、
検査員の下からずっと並んでおりますが、いまお聞き願ったように、少なくとも国民の政治なり行政に対する信頼を得るためには、さきの
建設省が起こした接待事件、断じて二度と起こしてはいけませんし、そのことのないように、それに類することの起きないようにという意味から言うなら、ここにずっときら星のように並んだこの種の結婚式のいわゆる
出席状況は、
関係する国費を使って
工事を行うという建設
当局としては好ましくないと私は思いますが、いかがでしょうか。