○丸谷
金保君 午前からの御答弁を聞いておりましても、どうも
消費に対する
農林省の姿勢が非常に積極的でない。たとえば、酒の問題にしても大蔵省とよく相談してと、あるいは学校給食の問題にしても文部省と相談して逐次ふやしていくと。
ここで、私、
一つ提言をしたいと思います。こういう点、ひとつ
農林省の方から積極的に各省に持ち込んで検討していただきたい。仮に私の
試案ですが、学校給食を
全国的に一気に進めると。この問題につきましてはこういう方法でどうだということで、相当程度の市町村長、米作地帯の市町村長に話しかけましたら、それはそこまでいけば米作地帯の市町村長はやらざるを得ないだろうと、それでもやらないということにはならないと思いますというような具体的な相談もいたしました。ちょっとひとつお聞きいただきたいと思います。
仮に、学校給食連続炊飯システムセンター、これに要する機械、これにつきましては稻山嘉寛さんが会長をしている食品流通システム協会を通じて
調査をしていただきました。これは平野赳さんが前会長で、大臣な
どもよく御存じだと思います。たとえば十万食、この程度の炊飯システムをつくるのに約二億五千万以内、これには配送用の車に装備をしなきゃなりませんが、これが大体一台六十万くらいかかるということでございまして、そうすると一台で三千食くらい運べると。これらと弁当箱まで入れても、おおよそ十万食のセンターをつくるのには四億円以内であるというふうに、仮定計算ができます。これは、七時から十一時までの稼働時間四時間の間に処理するというふうな計算でやっております。五万食程度になりますと、二億五千万以内くらいでできるだろう、こういう試算が出ております。
それでこれに要する工期、大体本州であれば三週間くらいでというふうに各メーカー言っておりますが、大事をとっても一月あればできる。沖繩とか北海道というふうなところについては、それに輸送
期間を加算するということですから、やる気になれば相当短時間にできるわけでございます。そうしてこれに対する予算、これは
食糧庁長官が午前中の御答弁の中で、これは本来学校給食というのは文部省の所管であるけれ
ども、問題が重要な米の問題に
関係するので
政府の各省庁が協力して詰めなきゃならぬというふうに言っております。
したがって、予算の面についても四億の半額国庫補助にして農林と文部が一億ずつ出す、こういうことができるかどうかわかりませんが、こういう方法もあるんじゃないかと思います。あるいはこれを農林が全部出す、文部が全部二億を出すとしても、どちらにしてもよろしゅうございますが、そうして残りの二分の一、特にこれは私は農林でかんでもらわなきゃならないと思いましたのは、残りの二分の一は市町村の一部事務組合を設立して、これは農協にも協力してもらわなければなりませんので、農林中金から全額起債残り二分の一、条件は大体三分五厘で二十年元利均等償還、そしてこれについては自治省と大蔵省の間で、これの元利均等償還分の償還年次ごとに
基準財政
需要額に算入して交付税の交付算定の中に入れる。こうしますと、市町村の負担というのは非常に少なくてやっていけるということになります。
それから、これに対する運営費、特にこの点につきましては、ここが一番大事なところなんですが、まず学校給食には新米を必ず当てる、これが非常に大事なんです。なぜなら、子供たちの食味からきちんとしていかないと、本当に長い将来についての米の
消費を伸ばすことにならないんです。そうして、この米価の二分の一を
農林省予算で補助する。アメリカの牛乳、粉乳や小麦粉にも補助した実例が文部省にもありますから、
日本でできる米に補助金の出せないということはないと思います。やる気になれば。それから、文部省は、この
基準経費の人件費の三分の一程度を補助する。そしてこの
基準経費は、自治省において
地域差を交付税の種地補正というふうな形の中で――遠くまで運ばなければならないところもあるしいろいろあると思いますので、
基準需要額というふうなものをこういう点で算定し、大蔵省は機械メーカーに対する減税
措置をとるとすれば、先ほど申し上げた私の案よりは
幾らか安くなるんじゃなかろうか。
初年度米作地帯の市町村中心に百ヵ所程度、これは北海道で言えば大体十ヵ所くらいということで、こういうところがいいんじゃないかと思いますが、時間の
関係もあるので省略いたします。そうして、これに要する設置予算は大体二百億、
全国で百ヵ所一気に来年度持ち込む。運営費は、事務当局の方で試算をして案を具体的に練り上げていただきたい。ひとつ御検討を大臣お願いいたしたいと思います。
ついでに酒の問題ですが、いままでのいろんな答弁がけさからございましたけれ
ども、どうもお酒のことがわかってないんじゃないかと思います。アルコールを添加する方にはいろんな
施設が要るんですが、アルコールを抜く方はタンクさえあればいいんですよ。そんなに要らないんです。しかも、そのタンクはどんどん余って、私のところも酒やっているからわかっていますけれ
ども、酒屋さんからも買っているんです、古いやつ。二百万も三百万もしたタンクを、五万か十万でひとつ引き取ってくれぬかというような
時代なんです。しかし、酒のことまで話していると時間がありませんから、このことについては、ゆっくり私の部屋にでも
おいでいただければ、酒の知識をもう少しよく御
説明します。
以上。