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小笠原貞子君 それでは、残りわずかになりましたので、いまお約束いただいたのが具体的にどの
程度進捗しているかということを、またたびたび伺いに行きたいと思いますので、よろしく
お願いをいたします。
それでは次に、身体
障害者授産施設の問題についてお伺いしたいと思うんです。この九月に私たち、この
委員会の
調査で北海道の身体
障害者授産施設というところを
調査いたしました。ここへ行ってみますと、非常に、さまざまな問題を抱えているわけです。つまり、雇用促進との関係がうまくいってない、重症者は重度化の傾向にある、経営上苦しいというところがあり、また施設を見ますと、老朽施設があるというようなことです。
具体的にお伺いしたいんですけれども、こういうところで授産施設として仕事をやっておりますのが、大きな部分がクリーニング、洗たく工場ですね、この洗たく工場の中での大きな
役割りしているのが病院の寝具の洗たくをやっているわけです。北海道リハビリもそうでした。そして、その後、私小樽の宏栄社というところに行ってまいりましたけれども、事業収入が約一億七千六百七十万円なんです。それに対してクリーニングの収入というのが一億六千五百五十万円です。あと印刷が五百二十三万とか、あと百万とか二百万
程度で、圧倒的に一億六千五百五十万というのがクリーニング代なんです。そこで、一体どれくらいの単価でやっているかということを調べてみたわけです。調べますと、寝具一式の洗たく代というのが、これは小樽で見ますと、小樽の国立療養所小樽病院では七十七円でやっておりました。安いところは六十四円です。高いところで八十五円でございます。この洗たく代というのが、保険点数で言いますと十点出ておりますね。百円出ているわけなんです。しかし、この授産施設が受け取る額というのは、いま言ったように、小樽などは国立療養所小樽病院は、七十七円というような状態になっているわけです。そして、その上に、その授産施設から各病院にハウスキーパーといって、お手伝いさんを常時派遣しております。北海道リハビリで調べますと、ハウスキーパーが十七名、常時入っているわけです。その人件費というのが、
年間千五百八十二万六千八百円、宏栄社というところでは十一名で千八百六十五万円というような数になっています。
そこで、私がぜひ
お願いをしたい第一の問題は、保険点数十点出ている、百円出ている。百円そのまま出せとは言いませんけれども、少なくとも、国立、公立の病院なんかの場合には、七十八円なんて言わないで、せめて八十円、二円上げても八十円、できれば当然九十円くらいにしていただきたい。百円、点数出ているんですから。それなのに直接授産所にはそれだけしか出てないということは、まことに不合理だと思う。これが出していただけますと、そこで働いている重度の方もたくさんいました。この人たちが訓練生という名前で一体幾ら毎月もらっているかと言えば、二万ないしせいぜい三万なわけです。そうすると、この人たちが、もう本当に一これもまた別ですけれども、口蓋裂とは。
障害を持ちながら、生きるということで一生懸命働いている者たちに、この
基準と洗たく代を上げていただくことがどんなにこの人たちを励ましてあげることができるかということを考えますと、どうしてもこの単価を引き上げていただきたい。これが第一の問題です。そして、その引き上げる際に考えていただきたいことは、ずうっと調べましたら、綿久という大きな、そういう業者があります。そこはもう一手にそれを引き受けたい。だからもう六十円どころか五十円でもいいよ、三十円でもいいよというように、いわゆる買いたたきをやって、それ全部押さえてしまったら引き上げるということができるわけですね。だから、引き上げて、だから高いから安い綿久に出すというようなことになっては困る。やっぱり官公需をどんどん出すというような立場に立って、そういう業者が入り込んで、せっかくの
障害者の職場を脅かさないようにして、七十七円とか、八十円とかいうのを、ぜひ引き上げていただきたいということです。
それから、もう時間がありません、もう
一つの問題、続けてお伺いしたいんですけれども、大変重度化しているわけです、入所者が。先ほど言いました小樽の宏栄社で見ますと、入所者が現在七十五名のうち、一級が四名、二級が三十一名、三級十四名、つまり、三級以上が実に六五・三%を占めているわけです。こういうところでは非常に生産性は落ちます。そして人手もかかります。そういうことから見れば、職員定員の配置
基準、
措置費に重度加算の制度を設けなければやっていけないのではないか。重度身障者授産施設と比較してみますと、
措置費も、定員の数も全然違いますね。そうすると、重度ではないけれども、実際に重度化されていくというような場合には、やはり
措置費と職員定数の配置
基準に重度加算の制度を設けていただかなければ、これは早晩やっていけない、つぶれてしまう。せっかくの更生授産施設がだめになってしまうという問題。だから、これを考えていただきたいというのが第二点目でございます。
それから、北海道リハビリの老朽寮なんですけれども、私ずっと
皆さんと御一緒に歩いて、寮がどうなっているのかと思って、ちょっと見に行きました。そしたら身体不自由です。足が不自由、手が不自由というような、そういう方々の寮が二段ベッドになっている。二段ベッドになって上がるというようなことが大変困難なんです。しかも、古いから水漏れがしたりというようなことで、これはどうしても改築しなければならないということで、これは補助として国の方に、
厚生省の方に要請がきていると思いますけれども、こういう補助について積極的にこたえていただきたいということについて
最後にお伺いしたいと思います。