○上條勝久君 それじゃ、そういうことでひとつお願いをいたします。
それからこれはもう要望でありますけれども、そういうふうに制度が改められてまいりますれば、その制度に関連して、またもろもろの施策が前向きに進められていくということになるわけでありますけれども、それはそれといたしまして、降灰の除去であるとかあるいは公共施設の降灰の対策、それから農林漁業商工、
住民の健康に関する対策、あるいはまた、いま以上の避難施設の
整備、さらには治山治水事業の一層の
推進、火山活動
研究観測
体制の
充実、これはまあ
気象庁長官おいでをいただいておりますが、これもいまやっていただいておりまするけれども、先ほどの御発言にも関連をいたしますが、ますますその
充実に向かってお取り組みをいただかなきゃならぬ、かように思います。さらにまあ特別な財政措置も、これはもうそういう地域であれば当然に付帯していく必要なわけでありまするので、これらの問題について、さらに一層のひとつ御努力と、前向きのお取り組みをいただけまするように強く要望いたしまして、私の
質問を終わらしていただきます。
ただ、先ほどちょっと
地震予知の問題が出ましたが、私も長年そういう問題にいろいろこう
関係をさしていただいてきておるわけでありますが、私個人の判断といたしましては、この
地震予知の技術と開発ということは、いまの世界の科学技術の
状況、力をいたしましては、なかなか、これ十日先に
地震が起こるぞというような
予報を発することは不可能である、私は私なりにさような見解を持っております。したがいまして、変な未確定
情報を流すということは、これはまた一方において大変な問題があるわけでございまして、私は当面
地震予知については、たとえば五年周期に地殻変動の
調査をやる、あるいは
気象庁のいろんなひずみ計等その他最近開発された機材を使っての
予知に取り組むといたしましても、各
省庁が、これは非常に近いうちに
地震が起こるという
予知はできないというふうに、残念ながら思うわけであります。その点については、もう世界の頭脳を動員して前向きにそれができるように努力をせねばならぬことは、これはもう国際的にも大事なことでありますけれども、事実はそういう
状態である。したがって、六カ月先とか——どうも地殻の変動
状態その他を総合的に
地震予知連絡会議等において分析
調査をした結果によれば、まあ六カ月先、一年先に、あるいはそういうことになるかもしれぬよという
程度のことが、残念ながら現実的な世界のいまの情勢における
地震の
予知ということではなかろうかと思うわけであります。それとても、たとえば
国土地理院等が行っておりまする、五年を周期として
日本列島全島、
全国を覆うた地殻変動
調査というものを、繰り返し繰り返しやらなければこれはだめなんでございます。しかしながら、
政府のこれに取り組む予算措置というものがきわめて不十分であるということでありまして、聞くところによると、
国土庁の骨折りが功を奏して、来年は各
省庁とも行政部費の一般要求基準を外れて相当多額な、昨年の倍以上の要求をしておることも伺っておりますが、こういう経費が、財政当局においてびた一文削られないでこれを認めるというようなことに、ひとつ
国土庁でも十分なお力添えをいただきまして、また、国会においても諸
先生方の御協力をいただいて、これこそはもう派閥を超え、党派を超えてやらなければならぬ私は大事な問題である、かように思うわけでございまして、そういうものじゃないだろうかとかねがね思っておる次第でありますので、一層のひとつお取り組みをいただきたい。
とにかく、世界が挙げて一日も早く
地震予知の技術の開発に成功する、同時に、
日本におきましては、とにかく可能な——
地震予知のためには幾ら予算を使ってもかまわぬ、法律が必要であるならば法律もつくってよろしいという考え方を、私はかつて法制局
長官をされた林修三
先生が新聞に書いていらっしゃるのを見まして、これは卓見である、私はこれこそが政治である、そういう非常な力強さをかねがね感じておるわけでありまするので、どうかひとつ、先ほどの
青木先生の御発言にも関連いたしますが、
地震予知については一層の御努力をお願いをいたしたい。それには、目の前に来ておる各省の来年度予算要求、これが、
地震予知に関する限りびた一文財政当局が予算を削るようなことのないように、
長官、
政務次官、ひとつ各
省庁に対しまして御助力をお願い申し上げたい、かように思いますので、重ねてお願いをいたします。ありがとうございました。
長官、せっかくおいでをいただきましたけれども、有力な
政務次官おいでいただいておりますので、大体
政務次官にお答えをいただきましたのと全く同じようなお気持ちであろうと思いますが、まあ一言申し上げますと、桜島のもう連日長期にわたる——桜島だけではございませんが、大変な社会不安というか、民心の不安定と申しますか、あるいはまた、降灰等によりまする非常に広範な
被害が出ておるわけでありまして、これには、当院発議によりまする現行法ではなかなか対処できないということでありますから、ぜひひとつ思い切って一部改正に取り組んでいただいて、そして降灰の対策事業、さらにはまた、局地の降灰激甚地域の
指定というような制度を考えていただくということに、ぜひひとつお願いをしたいということを申し上げましたところ、その意を体してそして対処すとという御意向でありますから、ひとつ、
長官におきましてもお考えはお変わりないと思いますので、せっかくでありますが御了承、お含みおきをいただきたいと思います。